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調査


クリスは粗方、調査を終え元の場所へと帰っていた

ライフルのスコープで中に居る筈の3人の姿を探す

ハクと誠の姿をそれぞれの作業場で確認

ハクとはB棟の外が見える収容所に移送された事に

よりコンタクトに既に成功していた。

ハクもそれを目的の一つとして移動していた。

普段は警戒心の高いハクだが、目的を完遂する為に

リスクと言う概念より行動が早い彼は考え方を

置き変えればそれもまた警戒心の高さなのである。


そして建物の構造、そして謎とされている地下への

入り口を探すも闘技場のある場所、及び人が暮らす

施設からは発見出来ず、それは同時に隣のゾンビを

飼育していると思われる場所に存在する事を

物語っていた。


出る際に周りの地形や細かい場所の地図を作成

ゲリラ戦に於いて重要なのは情報だ、

彼は傭兵経験からその重要さを熟知していた

※1建物の高さ、地形、風を読み、敵の情報も得る

最も重要なのは出口を探し、そこからルートを

探る、これは迷路を思い浮かべるとわかるだろう

入り口から探す良りも出口から探す方が効率的だ


またそれは調べれば調べる程に勝算は上がる。

脱出してきた経路以外の場所から以外の侵入経路も

既に細工し確保していた。


クリス「さてどうするか……中に再び侵入し情報を

集めてもいいが……祭りが一旦終わった後は

部外者が彷徨くのも危険が高い、中で自由に動ける

相葉のアホ面だけは見えたが……

とりあえず相葉との接触が最も最優先事項だな、

状況がわからないと動き様が無い」


夜になり施設の街灯がつき始める頃、顔や全身を

黒く塗り施設へと近づくクリスは相葉を発見

相葉は相葉で交渉は済んだが何をどうしたらいいか

わからずただ歩き回っていた。


相葉「おいおいどうすんんだよ……

仲間3人集めるとは言ったものの全ては嘘だぞ……

俺に仲間は、ましてあんな闘技場で戦える

仲間は……外にいるクリス位しか思い浮かば無い」


そこに近づくレイダー3人

レイダー「おいお前、商人だよな、聞いたぜ

今度の開催にあの雪丸を倒せる奴らを

手配してんだってな期待してんぜ?

こりゃ盛り上がる事間違いねぇな!」


相葉(おいおい今の気温10度だぞ、馬鹿は

寒く無いのか?ゲームとかに出てきそうな薄着に

皮か……つまり合理性より見た目か、そういえば

暴走族も音だけうるさい走らない見た目

オンリーの非合理性の塊みたいなバイクに跨った

奴等ばかりだったな……)


レイダーA「アイツ強すぎてイマイチ相手が雑魚に

見えてつまらない上に賭けも成り立たないときた

なんせ倍率が1も無ぇんだぞ、やってられっかよ」


レイダーB「そうだそうだ、肝心な血を見に

わざわ行ってるのによ、アイツの試合エグいには

エグいんだが不思議と殺された奴いないんだよな」


レイダー「血より金だ、金!俺もうヤバいんだよ

此処での生活がままならねぇんだ、これじゃ捕虜と

変わらねぇ生活なんだ、次の試合で俺に勝たせろよ

お前んとこの奴に最後の資産賭けるから

1発でかいの頼むぜ」


相葉(結局安全が保たれれば金か……)

相葉は最初困った顔をしていた……が最後に

話しかけてきたレイダーに目をつけた。


相葉(しかしどこにいてもこんなギャンブルで

身を滅ぼす馬鹿はいるもんなんだな……

だが待てよ、コイツ利用できるかも知れないな……

内部関係者に取り繕うのもまた交渉には不可欠だ)


相葉「私もギャンブルには目がなくてねぇ……

一攫千金にはもってこい、私もこの立場まで

来るのに常にギャンブルのような生き方でした」

(まずは気に入られることが先決だ、

話を合わせる相手の言葉にオウム返の様に)


レイダー「だよな!最後に勝てりゃ、人生なんて

全てギャンブルみたいなもんだからよ!

奴等わかってねぇんだよ、たまたま勝つのが早い

奴が商売でも何でも資産家になってんだ、

俺はまだそれが来てないだけで、ココだよ

ココなんだよな!奴等みたいな平坦な道行く奴は

上には上がれねぇ、今が最大の賭けどきって奴だ

それがわかってないとはね」


相葉(確かもらった金があったな……しかし見事に

商い舐めてるな……運があってもノウハウや渡り方

知らないとすぐに詰んでしまうってのに……)

相葉「あんたとは気が合いそうだ、そうだ

一杯今日は私が奢りましょう、どうですか?」


レイダーA「おいおい裏話か?ずるいぜ俺にも

聞かせろよ!」


レイダー「テメェは金持ってんだろが!

ちまちま雪丸に賭けて稼いだ金がよ!

こちとら明日をもやばい金しかねぇんだ、

どうせ話聞いても雪丸にかけるんだろ?

有り金、全部駆ける勇気もねぇ奴ぁ黙っとけ」


レイダーB「やれやれ、まぁいいじゃねぇか雪丸に

勝てるやつなんか居ねぇって!その怪しい話に

乗ったら損するぜ?お前との付き合いもこれまでか

お前、今度の賭け負けたら納税出来ねぇだろ?

晴れて捕虜の仲間入りってか?ハハハ」


レイダーA「そりゃそうだ勝てる訳ねぇな、

今度会う時は俺がお前の監視役に指名してやるよ

散々こき使ってやるぜヒヒヒ」


レイダー「……仲間かそれでも」


レイダーA「バカかお前は、ここで仲間なんか

作ったらそれこそ身を滅ぼすわ、現にお前に貸した

金、情で貸してやったのによ、帰ってきてねぇ

じゃねぇか、情は身を滅ぼすってお前から学んだよ

後は捕虜になって俺に命で償えよっと」


レイダーB「そりゃいいや、今から何させるか

楽しみが増えたなぁ!俺達は先行くぜ、せいぜい

逆転勝利っていう甘い酒でも楽しみな」


レイダー「はっ言っとけ、俺が金持ちなっても

お前らにゃ何もしてやんねぇよ、おいそれより

アンタ、話早速聞かせてくれや、俺の名は

勝木ってんだ、いいな名前だろ」


馴れ馴れしく肩を抱き寄せるレイダー見た目通り

酒臭く人相も悪い彼に嫌悪感しか湧かない相葉

は少し引き気味だったが、笑った。


相葉「それは縁起が良い名前ですね、私もこの賭け

乗るつもりですからして、2人で大儲けですな」

(まずは共有環境を整える、損をすれば私も損を

する運命共同体の絆を……嘘だけど)


勝木「アンタもか!そりゃ俄然信頼性が増すな」

相葉「その金で安定収入が見込める商店でも

やられては?働かないで臨時収入、税金分は

これでもう心配せずこれからは手堅いギャンブルで

資産を増やし此処での生活に潤いを」

(そして夢を見せながらも相手の資産を増やせる

提案をする)


相葉「その時の仕入先は是非我が組織で、

全ての事が上手く運べは私だけでなく貴方にも

利益は生まれますからねぇ」

(次はその夢に現実味を帯びらせる)


勝木「おお!そりゃいいな!どうやって商店開けば

いいか仕入れなんてやった事ないからな、アンタが

用意してくれんなら出来そうだな、夢の金持ちの

道が今おいらにも……」


相葉「商売は私の専売特許、今の私の地位は

知ってるでしょう、他のものよりも私自身、そこに

関してはプロ、私にも利益がありますからね

お任せください」

(商売はそんな甘くねぇよ、ギャンブルにハマる

様なヤカラが出来るものではないよ、だが

これで……落ちたな)


「さぁ夢ではなく現実の話をしに行きましょう!

まずは夢の第一歩、商売の鉄則、情報を共有

いたしましょう」


勝木「深くは話せねぇぞ、命に関わるからな」

相葉「夢は諦めるのですか……惜しい」

勝木「……話せる事は話す」

相葉「充分充分ですとも……ささ行きましょう」

相葉(此処までくれば落ちた、後は酒が助けて

くれる)


相葉は酒を飲ませた、最初は安い酒を、

口が固くなり始めれば普段金に困っている

勝木には手が出せない様な高級な酒を

もらった金額内で素早く計算をし振る舞った

こんなチャンスにしか飲めない酒を断ることが

出来ればギャンブルに身を滅ぼす事も無いと

見極めた相葉の交渉術だ。

彼から根こそぎ知ってる限りの情報を引き出し

更に味方にもつける事にも成功したのだった。


相葉「うえ……酒なんて久しぶりだったからな」

酒を片手に項垂れる相葉の目に小石が転がる

その石が投げられた方向を見るとクリスがいた。


金網に頭を垂れ、あたかも酔っ払いが項垂れる

様を演じ……いや現実にそうなのだが

小声で会話する2人

クリスは2人の行方と内部情報を聞いた、

相葉は内容をしっかりメモを取り保存し

会話内容、地図、それらを事細かく記した

メモを渡す。


クリス「さすがだな……要領だけ書くだけでなはい

まとめ方が的確だ、わかりやすい、とりあえず

祭りの日までに人の用意か……

だが俺は他にやる事がある……となると戦える

人間を確保が最優先だが……アテがないハクと誠に

明日接触してみる、バレないようにお前も

気をつけろよ」


相葉「わかってるさ、だがともかく人は頼む、

時間が無いなら期間は多少は引き伸ばせる筈だ

その代わり奴らが納得する様な者を集めろよ

奴らの最重要は雪丸を倒しコミュニティの統治

だろうからな、利益計算はおまけみたいなもんだ」


クリス「とりあえず2人の居場所は把握済みだ

まずは2人と接触をし相談する、それから話を

纏めよう、俺はこれから隣のゾンビ収容施設へと

侵入する」


ギョとした表情を浮かべ驚く相葉、此処でも耳を

すませば隣から聞こえてくる呻き声に異様な雰囲気

漂う上にバレたら全ては台無しになるからだ。


相葉「バレたら全て終わりだぞ!」

クリス「所詮レイダーの集まりだ、プロを舐めるな

戦地では命がけの侵入作戦は多い、俺がここに

生きてる、それが何よりの証拠だ、任せておけ」


相葉「頼むぞ……俺はこんな所で斬首なんて

ゴメンだからな」

クリス「お前はどうでもいいが2人を殺させる

わけには行かねぇ」

相葉「あぁそういう話し方するかねぇ……

だが悲しいかな、何よりも信頼できる言葉だな、

それ……」


クリス「そういう事だ、念を押す、お前こそ

口から出任せオンリーなんだから

ボロ出しすんじゃねぇぞ」


相葉「そこはプロ違いだが、お前がプロなら俺も

プロだ……信頼してくれていい」

クリス「……ははそうかそうか、では任せたぜ

俺はもう行く」


相葉「さて……俺も宿屋に戻って

倒れますか……オエ」


ーーゾンビ収容所ーー


クリス「これが施設か……外側から見るより

奥行きがあるな、呻き声が地鳴りに聞こえるぜ」


彼の見たゾンビ達にクリスが怪訝していた様な

ゾンビは居なかった、至って普通のゾンビである、

彼は蜥蜴の様な実験体を恐れていたのだった。


クリス「中に侵入できればもっと確信が持てる

のだが……」


簡素な白い壁に上部は隙間だらけの塀、そこから

内部を丘から見ていクリスであったが内部への

行き来の場所はどうしても外側からは見えず

侵入にいたたったが内部に入ればそれは一目瞭然

ドアはすぐに見つかった。


クリス「前から思っていたがアイツらの防護装備に

攻撃方法……遥かに文明が進んだ星から来たとは

思えない程に雑だな……銃に関しては全く別物と

言っていい程に精巧な物であるというのに」


彼の言っていた事は真実だった、まるで鉄を体に

巻いたような簡素と見える防具、攻撃方法等

粗雑というに相応しい物であった。

ただ侵略時に来た精鋭部隊と思われるグリマンに

至ってはまるで違った、手入れが施された防具に

乗り物、陣形は文明の最先端を行く異星人らしい

風貌と未来的装備に身を固めていたからだった。


入り口と思われるドア前で待機する事1時間ほど

経過した時、グリマンが現れた


何やら肉のような物を口に運び食しながら

ゾンビの群れが隔離されている簡素な板垣の塀の

中へとまるで散歩でもするかのように無造作に

入るグリマン、口にした肉の塊をゾンビの群れに

放つとその一切れの肉に群がるゾンビ

中に入ったグリマン目掛けゾンビが群れで

噛みつき襲うが鋼のような肉体には肉を

引きちぎる事も容易ではない、まるでソレを

気にする事でも無い様にゾンビを両脇に2体

軽々しく持ち上げると柵を閉め何事もなかったかの

様にドアの解除キーを開け再び入って行った。


クリス「化け物め……どう言う体してやがんだ」

すぐ様それを追うようにドアへと近づく、

クリス「解除キーは……」

何やら粉末を取り出しキーにかける

指の脂が付いた肉を食っていたグリマンから

粉に油が付着、あとは見える位置から見た光景の

様に探る。


クリス「確か左上、真ん中、そして上の右、更に

かなり下の粉がついてる、この順番か」


ドアは空き、中へと侵入する、ドアが完全に

閉まらぬ様木を隙間に挟み込んだ。

「1……2……3……30秒」


ドアが完全に閉まらない状態でのタイムを測る

奴らが閉めに来てもすぐ様脱出出来る準備を

整えていた……が予測と反し一向に現れる気配は

無い。


クリス「マジか……とりあえず来るまでの時間を

計測するつもりだったが、まさか来ないとは」


人類の科学ならある程度予測は出来たが文明が

違えば倫理や観念も違う、ドアすらどういう

仕掛けか解らない現状に事を慎重に進める……


先程のグリマンの食べこぼしの骨があたりに

散らばっていたよく見ると壁にも油が付着し

所々カビが生えゾンビの血か人の血なのか

引きずりそれが道となっている

壁は不思議な淡い光を放つ……そう光苔の様な

クリス(……とても文明人とは思えないな)


ナノテクノロジーに進化していたならそこら中に

霧状に舞う埃すらロボットの可能性も危ある……

いや……床自体に重さで感知する機能

はたまたX線等の骨格や遺伝子を測れる物が……

人類の様にカメラで熱感知や奴等特有の臭気等

考えれば考える程に先に進む事に迷いが生じる。


クリスはカード型のカメラを壁に付着しカビの様な

ものが生えている場所に隠し出口へのコードを

読み取ることにした。

これは彼が以前イルガ達と戦った時に使った物だ。


クリス「行動は明日だ、出入り口はこれで

なんとかなるだろう……」


一旦引き上げようとしたその時、背後から気配がし

振り向くとクリスの頬に指がめり込んだ。


ハク「にゃはは面白い顔」

クリス「ハク!お前どうして!」


ハク「鍵開けてきたのよん、それより帰りの

解除コードでしょ?知ってるよ、クリスより先に

入って待ってた、さっきのグリマンの後付けてきて

パスは覚えたよ」


クリス「馬鹿!お前、考えなしに入ってもし俺が

来なかったらどうするつもりだったんだ!」


ハク「夜クリスが来て話した時、出入り口は

此処しか無いと言ってたでしょ、

僕もそう踏んでたからね、一緒に来ても、

内ドアにもキーがある仕掛けがあったらと思って、

先に侵入してこちら側の解除キーを先に確認

する事にしたの、どうせ後からクリスくるからさ」


クリス「しかし、よく先に入れたな、

解除コードを耳で聞き取れるとは……

傭兵になれるぜ?」


ハク「ん?普通にグリマンでかいから死角に

常にいてたらバレないから普通に一緒に入ったよ」


クリス「お、ま……いやいい」

顔に手を当てハクを見るがクリスがこの施設に

行き着く事に微塵も疑いのない顔をしていたハクの

信頼と思う事にした、いやそうなのだろうけど


ハク「行こう……時間は無いからね、C棟が何処に

あるのか知らないと作戦も何も無いからね」


頷くクリスと共に深部を目指す2人

入り口から30メートルも歩を進めると廊下の壁に

樹木の根の様なものが蔦のようにびっしりと一面を

覆い、不思議な感覚に襲われた

光はそこら中に生えているキノコの様な物が常に

発光し薄ぼんやりと通路を照らしていた。


ハク「しっかし汚いなぁ……」

クリス「そうだな……見ろ」

ライトをつけ辺りを照らすとキノコから出る胞子の

様な物が空中に漂っている。


ハク「マスクつけようか……」

クリス「そうだな用心に越したことはない」

角まで歩くと、発音が独特なグリマン達の声がする

壁を隔てた部屋にいるようだ、

クリスが先行し中の様子を伺う……


彼等の体躯に相応しい高さのあるその部屋は

まるで地球の丸太小屋のような作りをしている

そこで酒みたいなものを呑み談笑している。

数は3名、床には彼等の武器『ソラ』と

近接武器が無造作に置かれていた。


クリス「人間で言う酒……だろうな、

どうも泥酔しているようだ、あの状態なら

スルー出来そうだ先を急ごう」


返事がない……


クリスが慌て辺りを見回すとハクはグリマン達が

談笑する部屋内部に既に入り込んでいた。


クリス「ハク!何してんだ!」

『シッ』という合図をクリスに送ると、サークルの

体で会話するやり方で言葉を伝える


『待機して、彼等が何故、人間である笠田と

交渉できたか、文明が進んでいるのなら必ず

交渉する為に必要な物、通訳か翻訳機がある筈

それを探す』との事だった。


クリス「まぁ確かに、人間と交渉するなら確実に

言葉のやり取りは必要不可欠か……」


クリスは緊急の時の為に短銃を構える、標準は

グリマンの眼だ、殺傷能力の低い短銃で致命傷を

与えるのには弱点を狙う、だが体の構造すら情報が

無い場合、生命共通の弱点でそれをカバーするのは

基本だ、一撃で倒せない可能性の高い場合

視覚を奪うことが最も効率的だ、その痛みは

激しく目が見えない状態では反撃の合う可能性も

低く1人は確実に行動不能に出来るからだ

だがどちらにしろ残った者に対抗する事は敵の拠点

更にこの場ですら人数もあちらが多い事から

発砲すれば終わりを意味する。


クリス「ハク……慎重に行けよ……」



ークリス談ー


作戦を立てる際、重要なのはルートの確保、及び

状況への対応力と想像だ……

これは何も戦いに於いてだけではない、あらゆる

物事に通じる事柄だ。


俺の好きなゲームに置き換えよう……

魔王を倒すロープレに置き換える

魔王と対峙し倒す、その時のレベルは幾つだ?

40か?なら余裕があったか?なら時間を急ぐなら

道中経験値を上げる作業も計算が安易だろう

途中に拾える武器、寄り道するか?それもまた

先がわからない不安からだろう、超回復薬等、

普通にやってたら余りまくる……

最近はボスも変形とかしたりするから油断せず

保管して結局無駄にしちまうな

それに目的が時間ならばそれは致命傷となるな。


ではFPSについてはどうだろう、無論やられれば

終わり、己のスキルは計算に入れるが

敵の本拠地に向けて戦う時、弾や爆弾の数は

どうだ、着いた瞬間弾切れなんて目も

当てられねぇ。

だが目的を完遂した地点から戻る位置を

理解すればA地点まで使える弾薬は此処まで

爆弾は5個まで使い、此処で補充する。


敵の数が進行上此処で乱戦になりやすい事を

想定すれば、そこにいくまで弾薬はセコく

行くべきだろう、あとは弾の減りにくいルートを

探すだけさ


ではレースではどうだ?ガスが切れる、

またタイヤの温存、どのカーブで勝負を

仕掛けるか、ゴールがわかればそれもまた計算だ


故に傭兵時代は出来るだけ情報を集める、

道中何があっても対処できる様に

そして常に100%の力配分ができる為だ、


相葉「おいおい商売にも言えるぞ、売り上げや

経費、どこにどれだけ使うか先に計上が出来ねば

経費の試算もままならない、使いすぎて売り上げが

出ない、マイナスなんてそれこそ破産だ。

設定上は此処までの値引きは想定する、相手が

それ以上の要求をした場合、確かに逆計算、

経費との採算が合うかどうか、それだけではない

相手側の資産や不渡り出さないか等、危険を

避けるための事前準備は当然だからな」


ハク「待って!作るにも同じだよね、出来上がりが

想定できるからこそ、でも出来上がりから

分解すれば簡単、最初から何となく作るには

電気知識やどこをどう接続すれば電気が流れるか

勉強してからじゃないと出来ないもんね」


「それにお菓子に良くついてるオマケもそう

重さや箱に当たる音で見極める、欲しいものが

理解できてないと見当がつかない、重いな……

ならこれではないとかさ、お菓子も色々入ってる

奴あるじゃん、闇雲に食べると後で同じものが

重複して美味しく食べられない」


誠「ハクの言い方はいつも地味すぎて

よくわからねぇぞ?」


晴「俺はなんとなくわかるぞ、あれだろピーナツが

辛さを和らげるからあの辛いお菓子だけ食べてると

後が辛い、また逆も然り、だろ?」


ハク「さすが晴!」

誠「……たまにお前らがバカに見える」


誠「だが家立てるのも土台、基礎ができてこそ

俺も解体を知ってれば何処をどう作って家の土台

が出来てるか理解しやすいぜ?

故に此処を壊せば建物は危険だとかな、それは

目的に応じ、どちらも先に逆つまり答えを

知ってこそ理解が早いな、同じ様に見えるが

相対して理解する早道だ」


純衣「あんた建築になると難しい事言えるのね」


誠「…褒め言葉か?それ」

純衣「それも相対だわ、あんたはどう捉えるかしら

ふふふ」


誠「……」


ハク「あコーヒーもそうか」

誠「俺、味ワカンねぇから何とも」

裕太「そうだね、美味しいものを食べた時舌が

何を使用しているか、それで味の組み立てをする

美味しいってわかって作るのと、闇雲に美味しい

のが作りたい!て思うのでは雲泥の差があるね

それも事前に味を知ってるからこそだし

一見違う様でも全ては同じなんだね」



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