ログインボーナス94日目 タラバガニ
「おはようございます。今日のログインボーナスはタラバガニです」
配達員さんが笑顔で発泡スチロールの箱を渡してくる。この笑顔はきっと私を夕食に誘えという事だろう。
箱を受け取ると急な重さで落としてしまいそうになった。何とか踏ん張ったが。
「配達員さんこれ何キロですか?」
「10キロです」
その重さはある意味死刑宣告だった。
そもそもタラバガニは、刺身では繊維質を噛み切るの難しい、そして中腸線はとても生臭いので俺は食べたくない。
食べるのは苦労性の人か、よほどの蟹好きだろう。
朝ごはんを終えている俺は配達員さんを夕食に招いた。
献立はログインボーナスのタラバガニと自腹を叩いたイクラの釜飯、単にグリルで焼いたタラバガニ、そして締めのタラバガニと卵の雑炊。
配達員さんの為にタラバガニをケチャップ、オリーブオイル、ニンニク、クリームチーズとコンロで炒め混ぜて適当にディップを作っていたのだが、今晩配達員さんが持ち込んだ酒は日本酒だった。
2人で料理を平らげた後、配達員さんはディップを嗅ぎ付け、近所のコンビニで赤ワインとクラッカーを買ってきて俺が作ったディップを楽しんでいた。
配達員さんは酒に執着しているのかが分からなくなったが、俺が作ったものを美味しそうに嗜む配達員さんを見ていると胸の奥が幸せに満ち溢れた。
もちろんタラバガニは余ったので毎日食べることになりそうだ。カニアレルギーになりそう。




