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5 スキルを確認してみる

 光が薄れ、視界が回復するとそこは密林の中だった。最初に自分の体を確認するが、特におかしなところはない。服装もさっきまで着ていたシャツとジャケットとジーンズのパンツ。靴も洒落た革靴だ。これらはどれも高級ブランドの良品だし、いざとなればこの世界の服屋に高く売りつけることもできそうだ。 それにしても…… 


「どう見ても人里の近くとかじゃなさそうだな。……それに、見たこともない変わった植物だ」


 周りを確認すると視界が通らないほどの密度で背の高い緑色の木が林立している。


「幹まで全部緑? 枝葉もないし薄っぺらい。……本当に異世界なんだな」


 思わず感傷に浸ってしまうが、こうなった以上は仕方がない。さんざんせしめたチートを使って好き勝手に楽しく暮らせるようにしないとな。スキルとかがあるような世界だし、俺を喰い殺しやがった炎帝狼のような魔物とかも当然いるだろう。


 いわば魔物は俺の仇。使役したくなるような奴以外は狩りつくしてもいい。未知の生物に対する不安はあるが、女神からもらったもろもろ(・・・・)があればさほど危険もないはずだ。

 となれば、まずはステータスの確認だな。【鑑定】があるはずだから手でも見ながら自分を鑑定すればいいだろう【鑑定】。


「……なるほど。脳裏に浮かんでくる感じか。慣れないと見にくいな」


『名前:真田(さなだ) 雅哉(まさや)

 年齢:20歳

 レベル:99(限界突破により最大999)

スキル【エクストラ】:

 限界突破/経験値1000倍/無限収納/魔法適性(全属性)/無詠唱/並列起動/無病息災/女神と の契約/女神召喚(1)

スキル【統合】:

 総身強化MAX(統)/完全察知MAX(統)/創作の匠MAX(統)/

 使役術MAX(統)/武神MAX(統)

スキル:

 鑑定MAX/魔力増大MAX/魔力回復MAX/連続魔法MAX/カリスマMAX/

 魔技学習MAX/異世界言語力MAX/幸運MAX/

 火魔法:火球/風魔法:風刃/土魔法:土壁/水魔法:水球』


 とりあえずは約束は守ったらしいな。ま、破ってくれたらそれはそれで女神が奴隷になるんだからありだけどな。……魔法は本当に初期のものっぽいやつを各ひとつづつか、あんまり強力そうなものはないな……ん? あ! そういや回復魔法をつけさせるのを忘れてたな。


 ……まあいいか、適性はあるはずだから回復魔法を買えばなんとかなんだろ。


 いざというときはアイテムをしこたまもらったはずだからそれを使えばいい。一応アイテムボックスの中身も確認しておくか。スキル名で念じればいけるか? 【無限収納】。

 おぉ! でたでた。これも脳内表示か、見にくいな。確か可視化もできるようにさせたはず。


「無限収納可視化」


 よし、つぶやいただけで目の前に半透明のディスプレイのようなものがでた。これなら念じるだけでいけそうだ。試しに何度か表示方法を切り替えてみるが問題なく念じるだけで切り替わる。じゃあ中身の確認をするか。


金貨50万枚・天破(てんは)の剣・地護(ちご)の盾・風纏(ふうてん)の鎧・火滅(ひめつ)長靴(グリーブ)水守(みずもり)の籠手・ポーション×999・ハイポーション×999・エクスポーション×999・マナポーション×999・浄化ポーション×999・エリクサー×999・蘇生薬×999・魔法の天幕・魔法の竃・魔法のランタン・魔法の水筒(水無限湧き)・米999キロ・牛肉999キロ・鶏肉999キロ・豚肉999キロ・野菜セット×999・果実詰め合わせ×999


 いいね。これだけ薬があれば回復魔法を覚えるまではなんとかなりそうだ。水と食料も十分あるし、野宿になっても大丈夫そうなアイテムもある。あとは人里を見つければなんとでもなるな。

 あ……しまった。地図を見られるようなスキルをもらっておけばよかった。


 こうしてみると、さんざんチートをふんだくったつもりでも意外と穴があるな。なんだかんだで俺も冷静になり切れなかったってことか。まあ、いきなりあなたは死にました。転生させてあげます。なんて言われて冷静でいろってのがそもそも無茶な話だ。そんな状況の中でこれだけのものを出させたんだから及第点だろう。


「さて、どうすっかな」


 見回しても緑の木がひらひらしているだけ。昼間っぽいのに光もほとんど差し込んでこないから方角なんかもまったくわからない。なによりもじめっとしていて薄気味悪いことこのうえない。


「とりあえず歩くか」


 不安からか、ついつい声をだしてしまう。誰かに聞かれたら恥ずかしいが、残念なことに聞いてくれるような人はあたりにはいない。


「なんの判断材料もねぇんじゃ悩んでも仕方ない。ひとまずはまっすぐいくか」


 進むべき方向を考えることをやめた俺はたまたま向いていただけの正面へ向かって歩くことにした。


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