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憧走走散  作者: 榎美夕
7/12

運動会……1年生(下)

お久しぶりです!

中々投稿出来てなくてすみませんでした。


ですが、、。頑張って書いたので是非読んで頂けると嬉しいです!


それでは!お楽しみください!



「いよいよ始まりましたぁー ! 1年生選抜リレー!」


アナウンスの声がグランド中に駆け回り

、さっきまで隠れていた太陽がそれが合図かと言うように、恥ずかしそうに顔を出す。


「ただいま、1位青チーム、2位赤チーム、3位黄色チーム、4位白チームです! 白チーム頑張ってください!」


……うん。1番。


会場は、生徒席からの応援歌と観客席からの歓声で包まれている。



私は力いっぱい土を蹴り飛ばす。


はやく、はやく。もっと、はやく。

ぼうしがとれて首がいたいけど、いい。

もっと足音が聞こえなくなるまで、差を広げたい。

わたしがバトンを1位で……わたす、、、、


後ろからは焦るほどの足音が聞こえる中、


「ハイッ!」


そう2走の男子に叫ぶ。

その声が聞こえたのかすぐに手を後ろに出してくれた。


少し手の位置が高かったのだが、すぐに上手く高さを合わせ───


パンッ──


いい音が響いた。

その音がなり、1秒もしないうちに2走は走り出す。


ほんの数秒、彼の背中を見ていたのだが、他のチームの邪魔になることに気付きコースの無い内側に入った。


がんばれっ!


こう声を張り上げるつもりが、まだ息が切れていて全く声が出ない。


声出ないなら……心の中でおうえんするしか無いかぁー。

がんばれ、がんばって。


「現在、1位青チーム2位赤チーム! 2走にバトンが渡り赤チームが追い上げてきました!! 3位は白チーム4位は黄チーム! 接戦です! 頑張ってください!」


アナウンスが流れる。


つめられてもいいから……おねがい。がんばって。もう少し。ぬかされないようにっ。


ほとんど真後ろまで詰められてしまったが、ギリギリ抜かされずに3走の女子にバトンが繋がれた。


よかったぁー!あとはだいじょーぶ!


3走を走る女子は相星(アイボシ)詩花(ウタ)だから。


うたは夢実より足が速く、1年女子で一番速い。


「1位、2位の青チームと赤チームにバトンが渡りました! 青チームどんどん差を広げていますっ! 黄チーム、白チーム頑張ってください!」


「うたー! がんばれ〜!!」


うたが半分強走った頃、やっと声を張りあげることが出来るようになった。


うたってほんとにはやい。

もー走りおわるじゃん!


アンカーの男子が走り出し、すぐに右手を出した。うたが声をかけたのだろう。


バトンが繋がり、アンカーの走るスピードは上がっていく。


「がんばれー!」


お腹から声を出すと思ったより声出る!……よーし!


「がーんばれー!」


「現在1位の青チームはアンカーにバトンが渡りきり走っています! 2位の赤チームは今丁度渡しきった様子! 3位は白チーム、4位は黄チーム! 最後の追い上げ頑張ってください!」


アンカーにバトンが渡ってからと言うもの、グランドの歓声は一段と紅みがかる。


アンカーがゴールに近づいてきた。

もはや砂煙でほとんど見えない。


「もう少しがんばってー!!」


そう応援して間もない頃、スタートの時と同様のピストルの音が鳴った。

1位のチームがゴールしたのだ。


青チームだ、、よね?


アンカーの手にバトンが渡った頃はぶっちぎりの1位だったのだが、赤チームのアンカーが、余りにも速く、凄く詰められていたのだ。


最下位のチームがゴールした。


「只今の結果を報告致します!」


グランドはさっきまでとは、真逆で緊張感に溢れている。


1位が青チームでありますように。。。。


「1位赤チーム2位────」


もうここまでしか聞こえなかった。


がんばったのに……


目には熱いものが込み上げてきたが、夢実はそれをこぼさない様に1度ゆっくり目を閉じた。


「退場するからちゃんと並んでー!」


「はい!」


走り終わって疲れていても元気な返事は変わらない。


────


「おつかれー!」

「おつかれ様!」

「みめみーーん! おーつかれーい!」

「お前、はやすぎ!」


生徒席に戻るとそうゆってくれるクラスメイト。


あーー。嬉しい、、、、!!


「ありがとうっ!」


「1、2年生退場でーす! 1年1組から椅子持って教室向かってください!」


「はいっ!」


脱力感のある脚の夢実には教室まで椅子を持っていくことですら大変だったのだが、うたがこのスピードに合わせてゆっくりついてきてくれたため気が楽だった。


教室につき、全員居ることを確認した担任が


「今日はお疲れ様でした! いまま────」



優しく肩を揺さぶられた。


んー?……ん?!


急いで目を開け辺りを見渡すとうたしかいない。


「みんな帰っちゃったよ? 帰ろ?」


うた、わざわざ起こしに来てくれたんだ!


「うんっ! ありがとね起こしてくれて!」


「いえいえ!」


────


「それにしても凄かったな!」

「速かったね! ゆめみ!」

「おねーちゃんおつかれ!」


運動会の道、家族みんな私のことを褒めてくれる。


「ありがと!」


大変だったけど、、、、頑張ってよかった!


「……と、ゆうわけでっ!」


ん??


「ゆめみ! 選抜リレー選ばれたからプレゼント買ってやる!」


えー!!


「うん! 流石に高すぎるのは無理だけどね!欲しい物あったら言って!」


「あ、ありがとうっ!」


嬉しすぎて上手くお礼が言えなかった。


よーーし!次の年もその次の年も……ずーっとリレーの選手になれるよーにしよっ!!


そう改めて強く心に決めた夢実だった。

ど、どうでしたか?


誤字など、ありましたら言って頂けると嬉しいです!


えっと、これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
夢見ちゃんの走りきった全力感や、その後の心の移り変わりがよく書かれているなと思いました。 チームとしての結果は、残念だったけど、その悔しさも、その後の家族で讃え合う感じに心が熱くなりました。 これから…
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