夏休み初日 前編
お久しぶりです!
もう気がつけば数年たっていました。書きたい気持ちと上手く書けないのが続きこの後もテンポよく続きを出せる自信はありません、笑
しかし、今も変わらず完成させたい気持ちで沢山です。
もし、待っていてくれた方がいらっしゃるのであればなかなか書けなくて本当にすみません。
でも、これからもゆっくり、ゆっくり頑張ってゆきます。
それでは!数年越しの続きをご覧頂けると幸いです!
「……み〜! 夢実〜そろそろ起きなさーい!」
「んー……」
いつものように声が聞こえる。今日からは夏休みのためゆっくり起きる予定だった夢実は聞こえないふりをした。
「遅刻するよ!!!」
「え!? え、!今日まだ学校??」
『遅刻』という言葉にすごく焦った夢実は体を勢いよく起こしお母さんの元へと急いだ。
「ないけど、ラジオ体操あるでしょ!ご飯の前にいっといで!」
ぷすっとしながらほんの少しだけ機嫌悪くはーいっと返事をした。正直人見知りの私からすると緊張するから行きたく無かったのだ。
するとお母さんは夢実の手を握り、軽く上下に振りながら「今日だけ一緒に行ってあげようか?」と優しく笑顔で言ってくれた。
うん!と言おうとしたが、きっとお友達はお母さんと一緒には来ない。お母さんと一緒で笑われるのも嫌でその言葉は飲み込んだ。
「ううん。一人で行ってみる。」
「あら、そう? 頑張ってきてね! 車には気をつけてね!」
ラジオ体操がある公園は家から小学校への道のりの途中にあり、信号はひとつだけ渡れば着く。近いとはいえ、いつもの登校の時間より早く眠たい目を擦りながら行くのは少し危ないため、念をおしたのだろう。
「あ!あと、ラジオ体操カード持っていってね!スタンプ押してもらわないと!」
「はっ!忘れてたぁありがとう!」
その後はいってきます、いってらっしゃい!のやりとりを終え、公園へ向かう。いつもは、なっちゃんと通る道のりを1人で歩くのはすごく寂しい。そんなことを思いながらてくてくと歩き、無事にラジオ体操の時間に間に合うことが出来た。
その場所には同級生数名と学年の違う人達やおじいちゃん、おばあちゃんなど、色んな人がいた。
「あ!ゆめみちゃん!おはよう!」
そう背後から元気よく声をかけてきてくれたのは、はなちゃんだっだ。
「おはよう!」
行き道で目が覚めた夢実も元気いっぱいに挨拶を返した。その流れでそのまま2人は隣でラジオ体操を踊り、無事に最後まで踊りきった。
「スタンプカードある人は並んでください〜」
見本として前でラジオ体操を踊っていた年上の人が言う。その指示に従って2人で前後で同じ列に並ぼうとした。
気がついた時にはほぼ小学生全員がわっと一斉に並びその波にのれなかった2人は最後尾になってしまった。
「ゆめみちゃん、明日はもう少し前の方で体操して早くスタンプ貰っちゃおうね!」
「うん! 1番最後はなんか恥ずかしいからね!」
そう2人で約束をした。
無事に2人ともスタンプをもらい、夢実がまた明日ね!と言うと
「ねぇねぇ、今日って遊べる?遊べるならおうちきてよ!」
誘いを受けた夢実はすごく嬉しかったが、お母さんに確認してからじゃないときちんとした返事は出せない。
「あそびたい!いきたい!でもお出かけするかもしれないから、あとで電話…する!」
「うん!わかったよ! まってるね!」
そう答えながらはなは手を振り、夢実も同じく手を振った。
「ただいま!! ねぇ!今日お友達と遊んでもいい? お家に来てって誘われたの!」
帰って早々お母さんに伝えた。
ラジオ体操で体も温まり、友達に遊ぶ誘いを受けたためテンションが高い。
「一旦落ち着いて、手洗ってうがいしてご飯食べちゃいな!ちなみに誰から誘われたの?」
「はなちゃん!」
そう答えて手洗いうがいを済ませ、食卓についた。夢実が食卓に着く前にお母さんは空を椅子に座らせる。
あまり目が空いていない空が可愛くて仕方がない。朝から手をぷにぷにしながらおはよう!と言うと嫌がる素振りもなくうん!おはよぉっと返してくれた。
「「「いっただっきまーす」」」
3人揃って朝ごはんを食べる。お父さんは私がラジオ体操に行っている間にお仕事に行ってしまったようだ。
「夢実、ちゃんと宿題終わったあとなら遊びに行ってもいいよ!でも明日は買い物に行きたいから遊ぶ約束はしないでおいてくれる??」
「うん!わかった!宿題頑張る!」
初めての大きな休みの宿題の量は多すぎて正直やりたくない気持ちでいっぱいだった。でも、頑張れば遊びに行っていいからがんばれる。
「ご飯食べたら、歯磨きして早く宿題やっちゃいなよ! 」
「わかったぁ」
そう答えてご飯が食べ終わった後にはきちんと歯磨きをし、宿題も分からないところは最後に残し、お母さんにヒントを貰いながらゆっくり終わらせた。
時間は9時30分
「お母さん!遊びに行ってもいい?」
「んー。1回電話かけてみたら?あんまり早く行っても迷惑になっちゃうかもよ?」
ふぁー。電話はすごく苦手でかけたく無いけどめいわくをかけちゃうならがんばる、、それに電話するって約束した……。
「夢実!ちゃんとはなちゃんいますか?って聞きなよ!」
「うん。がんばるね!」
固定電話機の近くにあるクリアファイルの中からクラスの連絡簿を出し、はなちゃんの家の電話番号を確認しながら一つ一つの数字をゆっくりと間違えないようにうち、電話をかけた。
「はい。小笠原です。」
「あっ、え、えっとぉ、な!成瀬 ゆめ、夢実です! はなちゃんいますか、、?」
すごくあたふたしてしまったがきちんと聞き取ってくれた様子で優しくちょっとまっててねと言ってくれた。
「ゆめみちゃん遊べるんだね! おうちにおいでー!」
声が聞こえたと思ったら家に行ってもいいとの事だったので、いく!と伝え電話を切った。
「お母さん!もう大丈夫だって!遊びに行ってくる!」
「あら!そうなの! そしたらお菓子持って行って〜あと、12時には1回帰ってきなさいね!お昼ご飯あるから!」
「うん!お昼にはおうちかえる!」
そう伝え、玄関まで3人で行きいつものように行ってらっしゃいの声をあとに家を出た。
今にもお空へと飛んで行けそうなほどウキウキして仕方のない夢実はじっとしていられなくなり、お菓子の入った袋を振り回しながら走り出した。
はぁ、はぁ、はぁ、いきが苦しくなってきた、、
あ!でもあそこに電柱がある!あそこまでは走りたい!
いつも何だか中途半端に走るのが嫌いで電柱やお店、コンビニなど疲れてきた後に見えた所まで目標を定めて走ることが多い。
今回もいつものようにラストスパートでスピードを出し、目標まで達した夢実は息を整えながらゆっくりとはなちゃんの家への残りの道のりを進んだ。
つ、ついた、??あ、どうしよう、ピンポン押すのきんちょうする、、
はなちゃんの家は夢実と同じくアパートで場所は把握していても部屋自体も把握をしていないといけない。
たしか、一番下のここがはなちゃんのおうち……間違ってたら恥ずかしいしピンポン押してはなちゃんのお母さんにあいさつするのきんちょうする、、
そんなことを思いながら、ゆっくりと家が見える位置にいきどきどきしているのを落ち着かせることも出来ずに帰りた気持ちになる。楽しみなのに、怖い。不安。
でもせっかく遊ぶのが楽しみなのだからと勇気を振り絞ってインターホンを鳴らした。
ーーピンポーン
「はーい」
「ゆ、夢実です!」
ーーガチャッ
「ゆめみちゃんいらっしゃい!」
「えっと、おじゃまします! !これ、お菓子持ってきたの!」
「あら〜よかったのに!でもありがとう!」
緊張しながらも挨拶を終え、靴を揃えて家に上がった。
するとすぐにはなちゃんが自分の部屋から顔を出し手招きをして夢実を呼んだ。
いかがでしたでしょうか!!
続きを待っていてくださると本当に嬉しいです。
また、感想など一言でもいいので頂けると飛び跳ねて喜びます、笑
読んでくださって本当にありがとうございます!