港町といえば
到着したのが夕方だったためかどこの宿屋も部屋がいっぱいで7件目でやっと部屋を借りる事ができた、
宿代は1日銅貨7枚の安宿でシングルルーム飯なしまあこの世界では普通の宿屋である。
騎士団の詰め所に向かいカードを提出すると金貨5枚になった、
騎士団の受付さんが少し驚いていたな、
冒険者が盗賊を倒すのが珍しいのだろうか。
次に冒険者ギルドに向かいイノキバの魔石を買い取りしてもらった、
こちらは銅貨4枚意外と大物だった。
受付さんにこの町の冒険者が潜れるダンジョンについて尋ねた所、
イーライの町から北門をでて5分位の所に『サハギンの住処』というダンジョンが存在するようだ、
受付さんに礼を言って依頼掲示板へ、
ずいぶんと護衛依頼が多い、
やはり貿易品や魚の流通が多いのだろうか?
そのほとんどがパーティーへの依頼なのであまり俺には関係無いけどね、
ソロの駆け出しが受けれる依頼は薬草の採集、
森と草原のゴブリン退治などの定番から、
港で水揚げされた魚から魔石と内蔵を取り出すといった変わり物もある、
最後の依頼を受けてみたいが出来高制の上に朝が早い、
朝の4時に港集合は流石にきついね、
結局明後日からは路銀稼ぎにダンジョンに潜る事にした。
夜食を食べに適当な酒場に入る、
ここはやはりレンダイではなかなか食べられない新鮮な魚料理を頂こう、
料理の値段は一皿鉄貨4〜8枚くらい3皿ほど適当に頼んで食べたがどれも美味しかった、
2日とはいえ干し肉と干物の味気ない食事の所為もあるのだろう、
今日はそのまま宿に向かう明日はイーライを観光しよう。
翌朝宿屋のおじさんに6日分の代金を支払い同じ部屋を取っておいてもらってから、
シルフに会いに一旦西門からでて町の外でシルフとじゃれあう、
明日はダンジョンに潜るので北の方で待っててねと約束をした。
町に戻りイーライの港へ、
かなり大きな港で酒場の店主が言うには
軍艦
漁船
貿易船
などの多様な船が停泊しているらしい、
防波堤では釣り竿の貸し出しもしているので一度やってみてはいかがですかと言っていた、
魚を持って来れば料理してくれるらしい。
前世で釣りはやった事がなかったので、
楽しみにしながら防波堤に行き釣り竿を借りた。
釣り竿は日が沈むまでの貸し出しで銅貨1枚、
壊した場合銀貨3枚で貸し出しており、
借りるのに身分証も必要らしくギルドカードを提示、
大きな黒板の貸出帳にサインをして代金を払い餌も銅貨1枚で買っていざ防波堤へ。
「なぜだ、なぜ釣れない」
場所を変えたり、
餌を変えたり、
重りを変えたりして色々と試してみたが一匹も釣れない、
泣きそうである。
回りの人は少なくとも一時間に一匹位は連れてるのに、
もう日が暮れてしまうので釣り竿を返しに向かったグスン。
お酒を飲む意味の半分位が無くなってしまったな、
日本ではお酒は二十歳になってからだぞ、
アルト君との約束だ。
宿に戻り就寝、
今日1日上手く行かない事もあったが楽しかった、
気が早いかもしれないが今から次の町も楽しみである。