特産品は魔道具&アクセサリー?
翌朝、俺は学園都市メーティスのもう一つの名物、
学生達の自作した魔道具&アクセサリーを見て回る為に商店街を歩いていた。
学生達が研究した試作品や練習して作ったアクセサリーを商店街で販売しているのだ、
基本的に本職の人より安く売っているが、
学生ならではの発想で変わったものや、
まだ学生でも腕が良い人はここを名前を売る機会としている。
因みに魔道具とは魔石等を燃料として現象を起こす道具。
アクセサリーとは元々魔石に備わっている効果を引き出したり、
倍増させたりして半永久的に効果を発揮させる物だ。
なかなか面白い物が置いてあった、
いわゆる身代わりのアイテムだ、
強力な一撃を持ち主の変わりに受け止める物みたいだが……サイズがでかい、
縦二メートル横一メートル位の十字架で背中に背負って使う物らしい、
しかも二百キロの重さ、
いくらこの世界の人が力が強いと言っても限度があるだろ、
などと思いながら他の物も眺めて過ごす、
昼間になったので食事にしよう。
今日は光曜日で学校は休日なので学生の屋台が並んでいる。
魔道具やアクセサリーだけでなく、
様々な高等生がこの町には居り、
中でも料理人学生は貴族のお抱えになると一生を約束されるらしい。
屋台といえばおでんやラーメン、焼鳥屋だが、
中にはフライやステーキ等もいる、
その中で俺が選んだのは……寿司である!
「いらっしゃいませ」
「寿司屋さんとは珍しいね」
俺が屋台の席についたら男子生徒が緑茶をだしてくれた、
俺はイーライで寿司も食べたがかなり美味しかった、
しかしそれは港が近くにあり新鮮なネタが手に入ったからだ。
「そうだな、銀貨1枚で握って貰おうか」
「ありがとうございます」
そう言うと男子生徒は屋台のまな板の下部分からネタを取り出して手際よく寿司を握っていった、
かなりの腕前だ、
包丁さばきが良く、
握りも早く正確、
軍艦も巻いて全部で11貫一人前として十分な量である、
ネタは
煮鯖、いくら、焼き雲丹、数の子、アワビとアワビの肝、煮エビ、イカの塩辛、かんぴょう巻、玉子、マグロ、謎の白身、
寿司下駄の上に笹を敷いて出て来た、
最後の白身は見たこと無いな?
俺はまずかんぴょう巻を食べた、
「美味い」
甘いかんぴょうと酢飯のバランスが絶妙で海苔のパリパリ感が食感を楽しませる、
次は煮鯖これも美味い、
ゴマの香りと出汁の旨味がタップリと凝縮され柔らかい身が口の中で飲み込みたくなくなるほどの味わい深く、
追加でご飯が欲しくなるほどだ、
続いていくら、
一粒一粒にハリがあり噛むと醤油といくらの甘さと酢飯と海苔の香りが混ぜ合わせられて、
それぞれの味のバランスが取れてまさに絶品!
更に焼き雲丹、
小さな雲丹が重なり合い、
濃厚なコクのある雲丹の味を酢飯と海苔が際だたせている、
焼いた事により嗅覚も楽しめる逸品だ!
お次は数の子、
数の子のバリバリとした歯ごたえと、
味の濃い後に食べる事でさっぱりとした清涼感を感じさせ、
口の中をすっきりさせる、
緑茶との相性も抜群でまさに箸休めならぬ口休め、
そしてアワビ、
アワビの刺身と合わせて肝をつぶしたものを上にのせて、
独特の苦味をアクセントにしてある、
これぞ通の寿司!
イカの塩辛、
こいつは一見すると奇を衒う様だが、
今まで食べた寿司に無い「辛さ」が今まで食べた寿司を一層引き立たせている、
更にネタに掛けてある柚子が後味をすっきりさせていて決して辛いだけではない!
まだあるぜ!煮エビだ!鮮やかな紅白は目を惹きつけて、口に入れると……美味い!
定番の一つだが、
確かな握りでほどけるシャリとワサビにより甘さと旨味を引き立ててる!
同じくマグロ!こちらも赤だがエビとは違い赤一色!
マグロ独特の味が醤油とワサビとシャリで絶妙な味わいを作り上げている!
職人の腕が一番出ると言われる玉子!
美しく鮮やかな黄色に目を楽しませ、
口に運ぶと……!魚とは種類の違う甘さと旨味たっぷりのだし汁に柔らかな食感、
確かな技術を感じさせるま・さ・に・職人の味だ!
最後に謎の白身だ……見た事の無い白身だが……醤油をつけて口の中へ………!?
これは美味い美味い美味い?!今まで食べた寿司が職人の技とネタの合わせ技ならばこの最後の白身は、
技を必要としない程の美味さだ!
「大変美味しかったです板前さん!しかしこの白身は何ですか!」
「実はリヴァイアサンの刺身です」
「リヴァイアサン?討伐されたのはもう4ヶ月位前の筈ですか?」
「ええ何故かリヴァイアサンの身は一向に腐らず、新鮮なままなんです、高い仕入れ値でしたが満足頂けたでしょうか?」
「はい!それはもう美味しかったです!しかし板前さんは学生じゃありませんね?」
「ええまあ……実は私はエルフでして、見た目よりかなり年なんです」
「なるほどそれで、私はイーライでも寿司を食べましたが、此処までは美しくありませんでした、明らかに職人の技を感じさせる寿司でした」
「ありがとうございます」
「また、食べにきます」
「屋台は今日で最後何です、貴族様の専属になる事になりまして」
「おめでとうございます、なら仕方ありませんね、いや私は運が良いこんなに美味しい寿司をたべれたんだから」
俺は板前さんに追加で代金を払い、
少しだけリヴァイアサンの切り身を分けて貰って再度挨拶をして屋台を後にした。
因みにリヴァイアサンの切り身は銀貨2枚分で35グラムでした、
あと海から離れているのに何故寿司が出来るのかは企業秘密だそうです。
その後いつも通りに町の外にでてシルフにご飯を上げて、
じゃれあってさあ帰ろうとした時を見計らって、
「シルフ、いつもありがとうコレ食べてみてくれ、凄く美味しかったからシルフの分を買って来たんだ」
シルフにリヴァイアサンの切り身をプレゼントした。
俺はアイテムボックスから取り出したリヴァイアサンの切り身をシルフに食べさせた、
「ワン」
シルフは嬉しそうにしながらリヴァイアサンの切り身を食べた、
「ワゥー、ワンワンワンワァウ、クゥーンアゥゥワァ、ワン!!」
え、舌の上をまったりとして凝縮されたコクと旨味が口のなかいっぱいに広がりまさに美味!!だって?
「そうか美味いだろ」
「ワン!」
といきなりシルフが眩く光り出した!
「シルフ!大丈夫か!」
いきなり光り出したシルフの体はやがて光りが収まりそこにはグレーだった体毛が銀色になり、
体が更に大きくなったシルフが立っていた。
「ワウ?」




