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第三話.ポ●モンセンターで買い物しました



 開店5分前。気持ちは既に限定フィギュアのゲットだぜ!


 開店1分前。気持ちは既に飾ったところを妄想中!


 そう言う時に現れるんですよね。マンガでも、ゲームでも、そして、現実でも?!


「すみません。りょうさん、ですか?」


 その声のほうをバッ見ると、若い男の人が立っていました。私が150ぐらいですから、その人は170ぐらい?! 男の人としては標準かな。


 そんなことを考えて返事を怠っていると、今度は、目線を髪の毛に合わせます。そして、ゆっくり


「『あーる、わい、おー』さんですよね?」


と、アルファベット読みしてきました。間違いない。




 TTBさん、キターーーーーーーーーーーーー!!!




「あ、はい。『たたぶ』さん、ですか? あ、いえ、『てぃーてぃーびー』さん?」


 声が裏返りまくりました。『TTB』をそんな風に発音していたのも、ばれちゃいました。


「はい、そうです。よかった、会えて……」


 そう、にっこり微笑みました。


 たぶん一般の人から見たらそんなに『いい男』の定義に入るほどの人じゃないと思うんです。あ、内緒ですよ。でも、ちょっとこの台詞、うれしくないですか?! 私に免疫がないだけ?! そうです。どうせ21才、「『kirin』(彼氏いない歴=年齢)」ですよ。


 私がなんて返事をしていいかちょっと困ってしまった時、ポ●モンセンターは開店しました。皆がなだれ込みます。


「あ」


「開きましたよ、まずは入りましょう」


 TTBさんがそう言って私の背中を軽く押しました。


 たぶん一般の人の行動としては当たり前なんじゃないかって思います。ドラマでも良く見ますしね。ちょっとドキッとしました。さすが彼女持ち?!


 出遅れた私達も慌てて店に入ります。……『私達』ですって!


 そうすると、TTBさんが買い物カゴをサッととって、


「使いますか?」


って。


 たぶん一般の人の行動としてはぁ……以下同文……。


「はい」


 カゴを受け取ろうとすると、今度は、


「カゴは僕が持っていますから、ほら、まずは限定品を……」


 そう言って人が列を成すカウンターのほうを差します。


「いってらっしゃい」


って。


 たぶん一般の人の行動……以下省略!!!!!!!!!!!!!




 限定品といっても販売数が多めだったので無事ゲットしました。TTBさんの持っているカゴにそれを入れ、ひと段落。ちょっと人の少ない入り口脇にTTBさんと移動しました。


「すみません。改めまして、リアでは初めまして。『りょー』です」


「ああ、発音『りょー』で良かったんですね。初めまして、田辺(たなべ)です」


「え?」


「ああ、『てぃーてぃーびー』って、掲示板やメールでは書かせてもらってますけど、発音のことは考えてなかったので、田辺で」


「あ、はい」


 やだな、なんか声が一オクターブ高いよ。


「それにしても、かわいいですね」


「ええっ」


 そうビックリして、田辺さんを見ると、限定品のポ●モンフィギュアを手に取ってみていました。うわー、恥ずかしい勘違い。マンガみたいー。いや~マンガでもないでしょ~こんな展開。この私がこんな勘違いをするなんて思ってもいなかったです。がんばれ、私。


「そ、そうでしょ? 絶対これはこの色ほうがいいって……思います」


 思わず大きな声でため口になってしまい、尻つぼみ……。


「『りょー』さんも本当にポ●モン、好きなんですね。なかなか一人で買いに来るなんて、出来ないですよ」


 そう微笑みながらおっしゃいますが、それって、オタクって事を言っているのかな?! そう思いながらも、売買相手。ネット上でもまた会うんだろうから、角を立てないようにしなければ、ならぬな。


「はい。大好きですよ。何でも聞いてください」


 ちょっと社交辞令的に答えただけでした。


「ホントですか? いろいろ教えて貰っていいですか?」


 しかし田辺さんは思いっきり食いついてきました。


「あ、はい」


 ま、彼女さんとの共通の話題がほしいのはわかるけどね。確かに掲示板では基礎中の基礎の質問を書いて無視されるパターンを時々見ます。私も対応しなかった方です。だって面倒だもん。ググれッて思いますもん。




 とにかく、目的の限定GBAの売買も店内じゃ出来ないし、レジを通していないものを店外に持ち出すわけにも行かないし、限定品一点だけで帰る訳ないじゃないですか。


「も、もうちょっと、買いたいのあるので、待っててもらえますか?」


「一緒に、回ってもいいですか?」


「あ、はい。いいですよ」


 そう言うとカゴを持って田辺さんは付いて来てくれます。なんだろ、この優越感?!


 改めて、周りを見渡すと、子供だけのグループと、親子と、女子だけのグループと、女子一人、と言う客がほとんどです。


 お、お、男連れなんて、私だけじゃん! 私だけじゃん! 二回言いましたよ。


 ちょっと、なんかうれしくなってきました。あれれ、私も女の子なんだなぁ、なんて実感。そんなことを考えていると、田辺さんの顔がまともに見れなくなってきたぞ、やばいやばい。彼女持ちですぞ。


「りょーさん、これとこれってどこが違うんですか?」


「ん? それはですね、こっちが雄でこっちが雌なんです。ほとんどは雄雌、同じ形なんだけど、この種類と、ほか3種は、雄雌で違うんです」


「じゃあこれは? なんかこの3種類とも、似ているんだけど」


「これは、進化するんです。最初このちっちゃい奴で、進化すると、これ、これになるんです」


「そっか、進化しない方がいいな」


「ですよね、ですよね? これは絶対進化しない方がいいですよね? 弱いままなんだけど、それはそれ」


「弱いって? 戦うんですか?」


「え? 田辺さん、そんなことも知らないんですか?」


「はは。まあ、そうなんです。だから、話しについていけなくて……」


 そう田辺さんは照れ笑う。多分彼女の話になったから。恋する人は、男も女もいい顔で笑いますのう。


「彼女さんは、かなりのポ●モン好きなんですか?」


「そうみたい。でも、ここ、ポ●モンセンターは来たことないみたい」


「じゃ、今度連れてこないと、ですね」


「……そうですね」




 ポ●モンの話をしながら、店を回ると、時間はあっという間にすぎてました。田辺さんがあまりにも知らないものだから……。掲示板で今みたいな質問しても、相手にしてないけど、目を見て言葉で聞かれると、どんな簡単なことでも答えちゃっているな、私。


 気がつくと、カゴ二つ。一つは田辺さんの買うもの小さいのが4、5個。でも、もう一つは私の買い物……カゴから落ちそうです。そう、ぬいぐるみが多いからですよ。


 カゴ、両方、田辺さんに持って貰っちゃってます。ああ、なんか気分いい。ゴメンね、彼女さん。お借りしてます。




「こんなに買うんですか?」


 田辺さんが心配そうに言う。私は『イヒヒ』的な笑い方をして、


「田辺さんがGBA、買ってくれるから、大丈夫ですよ」


「いや、すごいなぁ~」


 ちょっと呆れているかも。……でも、いいんです。何時もこんな感じだもん。


「あ、そうだ。もしよかったらGBAで出来るゲームを、選んでもらえませんか? なんかネットで見てもいろいろ種類あるみたいで、よくわからないので……」


「いいですよ」


 最新のポ●モンの私が持っていないほうの色を選んであげました。違いを説明するのが大変でした。でも、楽しかったです。







周りが同性グループばかりだと、なんか異性といるだけで優越感があったりしませんか? え、ない?!

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