表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

鏡の中?現実?

作者: 紺沢 霏苑

微妙に流血表現ありです。

無理な方は回れ右です!

鏡の中に入りたい。

いや、

入れなくてもいいから、

鏡の中の僕と入れ替わりたい。

そう思って鏡に手を触れる。だが何も起きない。

…当たり前だ。

そんな事が現実に起こるはずが無い。起こるなんて事はありえない。

でも、

それでも僕は起こってほしいと思う。


昨日、クラスの子に悪い事をした。悪い事と言っても殴るとかそういうんじゃなくて、少し足に躓いただけだ。たったそれだけの事なのに、皆は僕に


「イヤナコトシタ」


と言う。はっきり言って、皆が僕にしている事の方が嫌な事だと思う。靴を隠されたり、酷い時は鞄の中の物が全部水で濡れていた事もあった。

そんな時、

僕は堪らなくなって教室を飛び出す。


人間としてそれが当たり前の本能だと思う。

僕がそこに居たら何をされるか分からない。

もっと酷い事をされるかもしれない。

辛い事、

痛い事、

人は嫌がり、

拒絶する。


教室を飛び出して行く場所はいつも決まっている。

『屋上』

そこは僕しか入れない。普段は鍵がしまっているが、ついこの間、僕は偶然その合い鍵を拾った。最初は返そうと思ったが、先生も僕には極力関わりたくない様で、僕の事を避けている。そんな人がたくさん居る場所よりも、誰もいない屋上で静かにしていた方が落ちつく。


今日も僕は屋上に居た。今朝も鏡に手を当ててみたが、何の反応もなかった。

…当然だが。


僕は空に手を翳してみる。

僕と皆、

何が違うのだろう?

同じ人間で、

日本人で、

同じ学校に通っていて、

この体に流れている血の色だって同じだ。


…あれ?

僕の手はこんな色だったっけ?

こんなにも赤かったかな?

僕の顔に雫が落ちてくる。それを指で拭う。指に着いていたものは赤かった。それを舐めてみると鉄の味がした。


マズイ。

すごくマズイ。

…これは血だ。人間の血だ。僕の手が切れているのか、それとも、誰かの血なのか、僕には分からない。


もう一度、空へ手を翳す。

翳した手は赤く染まっている。


あぁ、

まるで鏡の中の僕じゃないか。

鏡の中の僕は強い。

悪い事なんてしない。

鏡の中の僕は絶対だ。


ここは現実?

あぁ、ここが鏡の中ならよかったのに。

ここは現実?

ここは鏡の中なんかじゃない。

鏡の中なら、

僕がこんなに弱いはずない。


ここは鏡の中?

あぁ、ここが現実ならよかったのに。

ここは鏡の中?

ここは現実じゃない。

現実なら、

僕がこんなに弱いはずがない。


ここは現実なの?

ここは鏡の中?

なんで僕の手が血で染まってる?

なんでなんだ?

ここは現実、鏡の中じゃない?


ここは現実なのか?

ここは鏡の中じゃないのか?

鏡の中の僕は強くて、

絶対だ。

でもここは、現実なのか?

ここは鏡の中?

現実の僕は強くて、

絶対だ。

ここは鏡の中?

鏡の中の僕は弱くて、

ダメな奴だ。

現実では見せる事のできない、

暗い部分の僕。

それが僕。

鏡の中の僕。


僕って誰?

僕は誰?

鏡の中の僕は僕で、

現実の僕も僕だ。

ここは現実?ここは鏡の中?

僕は何処にいるの―――――――――――――――――


受験の期間で何も投稿できないのがとても悔しいです。

と言いつつも投稿してたりしますが。


いつか消すかもです。

こんな駄文を読んでくれた方に感謝します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ