04.後にするから後悔と言う【Side彼女】
「さてと。どうやれば元の場所に帰れるか……」
実を言っても言わなくても真面目に分かんない。威張って言うことじゃないけどさ。
乱れた髪を手櫛で整えようとするとしゃらりと透明な音が鳴った。
普段ブレスレットなんかしないから、違和感を覚えるなこれ。
「てか、ディーはこの世界にどうやって来たんだ?」
「どうやってって……落ちて?」
「いや、疑問系にするなよ。ディーのことだろそれ」
そんなこと言われたって、あたしもよくわかんないうちに空中ダイビングしていただけだから、なんとも言えないんだけど……。
「単純に考えると、上から落ちたんだから上に登っていけばいいんじゃねぇのか?」
「……ただの人間の小娘にそんなことが出来ると思ってるの?」
「いや、アズラスいるし。行けるとこまでなら行けんじゃね?」
「我が身が一番可愛いから謹んで遠慮させてもらいます」
あっさり言うけど、その案は却下。
根拠も確信も無いんだから、そんな怖いことにほいほい賛同できるはずがない。
もっとまともに、現実的に考えて……くれるわけ無いか。単純そうだし、お馬鹿さんだし。
本当に、どうすれば帰れるんだろう。
このまま帰れないなんて嫌だし、あたしはずっとここに居るつもりもサラサラないんだけどな。
「確か、この世界じゃ無いんだよな」
「うん。別の世界、あたしの世界は地球っていう青い星」
「ちきゅう、か」
「そう、地球って言う星の、日本って言う小さな島国があたしの住んでいる場所」
口に出して言うと、なんだか悲しくなった。
くだらない日常だとか、つまらない授業だとか、不況だ言っている世の中とか。
そんなものがあっても、あたしの帰る場所はそこしかないんだなって。
「じゃぁ、うちこねぇ?」
「……は?」
……What?
え? 今何て言った?
話の脈絡がさっぱり分からないのですが。
えっとぉ……、あたしの聞き間違いだよねぇ?
「ごめん。もう一回お願い」
「だから、うちこねぇ?」
…………。
「何言ってんの。今打ち粉なんて持ってるはずないでしょ。てか、必要なものじゃないでしょ」
「なんで打ち粉が必要なんだよ! 家だ家! 俺の家!」
家? いえ? イエ? ……House?
漢字でもひらがなでもカタカナでも変わらない。てか変わったらすごい。
え? 何? あたしにどうしろと?
短くてごめんなさい。
長かったり短かったりとむらがありますが、基本的にあんまり考えてないです。
その場のノリと勢い。
……素晴らしい言葉だと思いまゴメンナサイ嘘ですちゃんと考えますこれからはっ!