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1知っていましたか。

まずは「-」の付いた文章には「お前にとっての」を入れましょう。-()()()()()

面倒くさいですか?

ちゃんとやってくださいね。僕が作者ですから。




「お前は、誰?」

-「お前は俺だ」


「じゃあ俺は誰」

-「俺もお前だ」


「俺にとってのお前は誰」

-「俺にとってのお前は俺だ」


「俺にとっての俺は誰」

-「俺にとっての俺はお前だ」


「お前にとってのお前は誰」

-「お前にとってのお前は俺」


「俺をお前からみた時にお前にとってのお前は俺にとっての誰」



-「こんくらい俺自身で考えてみろ、お前」

-「お前だってわかってるさ。いくら願おうとも、絶望の割合は減らせないんだから……お前は逆だっけか」



「絶望は」

「幸福も」

「「ただの---------------------価値観だろう?」」




〜100%〜




 ここは、とある一戸建ての二階にある、この家に住むある[じんぶつの、]娘の寝室です。

「おはよう……(かい)。このねぼすけさんめ」

「ん……翅論(しろん)、また起こしに来てくれたの……ふぁぁう」

「こぉら、起きなさい。学校に行く時間だよ」

 ぽたっと涙が一滴垂れる。


「……ごめんね、翅論(しろん)……」

「こらっ、もう……そんなこと言っちゃダメでしょ。……(かい)はもう、私たち結歩(ゆふ)家の一員なんだから、もう関係ないんだからね」

「うん……ありがとう」


 ぼくの毎日は、いつも、ほぼ、この会話から始まる。



 起床の時間だ。

 ぼくは床に布団を敷いて寝ているので、きちんとたたんで片付けなければいけない。


 そもそも翅論(しろん)って一体誰かって?

 それは……彼女は、ぼくの()()だよ。


 そう。

 お察しのとおり、ぼくは、翅論(しろん)の家……結歩(ゆふ)家に住んでいる。

……1年半くらい前から。

 つまりぼくは今、結歩家に「いそうろう」している、と言うことに他ならない。


 ぼくは、結歩家に対して感謝してもしきれないほどの()()がある。



 少しぼくの昔の記憶を除いてみよう




〜100%〜




 ぼくの両親は、ある日、ぼくだけ残して消えた。



 その日は、誕生日だった。

 9月4日。その日にぼくは11歳になった。

 簡単にいえば浮かれていた。



 いつもお母さん……「あの人」からは気にされず、あの人は知らない間に家を出て、ご飯を少しだけ残しぼくに渡す。

 いや、机の上に置いているだけだから渡しているともいえない。

……ぼくはもう何年もあの人の顔を見ていない。

 あの人は帰ってくるたびに僕に目隠しを巻き、僕を何度も殴って、蹴った。

 あの人は、人のどこが強くて弱いかを理解していた。


 お父さんは……-全くわからない人だった。

 僕としては、理解できたようなできなかったような。

 まあつまり翅論は全く理解できなかったらしい。

 お父さんは、お酒にどこからか取り寄せてきたお肉を浸し、生のまま食べるのが趣味だった。いや、いつもそうしていた。



 ぼくは、学校には行けず、お腹を空かせながら公園でぶらぶらしているだけ。

 痩せこけ、ボロ切れをまとったぼくが感じた視線は「哀れみ」と「嫌悪」だった。

 気持ち悪くなったぼくはいつもベンチの陰に隠れる。

 木に髪が擦れると、頭皮から白いフケが舞った。


 でも、そんな僕のたった1人の親友。

 それが彼女、翅論だった。

 彼女は、誰からも見放されていた僕を見つけ、話しかけてくれた。

「一緒に遊ぼ?」

 暇な時は学校の勉強を教えてくれ、ぼくが学校の勉強を一通り学び終わると今度はなんかむずかしそうな本を持ってきて、いっしょに解読した。


 ぼくは彼女の存在をてってい的にかくした。

……両親に気づかれないように。

 きっと、両親は、彼女のことを知ったら……。


 それが3年ともうちょっと前。

 つまりぼくが小学2年生だった頃の話。



 ぼくが誕生日が9月4日であることを告げると、彼女は2年間、必ずぼくにプレゼントをくれた。

 世にいう「ばれんたいんでぇ」なる日には

「義理チョコって言うんだよ!」

と言って人生初の「ちょこれえと」を食べ、僕の心にさらなる眩い光を灯してくれた。


 彼女にあったその日から、ぼくはタイミングを見て抜け出すようになった。

 小学4年生ともなれば身長が伸び、それなりに頭も発達してくる。

 ぼくは、自分で言うのも何だけれど、ふつうの人より頭が良かったみたいだ。



 もうそろそろ彼女が学校から下校する時間だ。

 今日はぼくの誕生日。

 ぼくは、待ち侘びていた。

 両親が帰ってきたら、タイミングを見て、いつもの秘密の通り道を通って家を抜け出そうと決めていた。



 扉が開いた。


 両親が、同時に帰ってきた。

……え?



 両親が両方揃って帰ってくるなんて……。


 ふと両親が何かを持っていることに気がついた。

 長くて、黒くて……それは、見てみると、誰かの髪の毛だった。


「おい」

 あの人は、笑って言う。

「こいつ、お前の友達だったのか」

……え?


「おお、妻よ、彼女の体に痣が多すぎる……()()()()()()()()()()()()()?」

「安心しな、悪いようにはしてないから」

……え?



「……ン……」

「ちっ。こいつもう起きやがるのか……もう殺っちゃっていいよな」

「あぁ、そうだ、息子も添えて食べてみないかい?」

「残念だがあたしは人の肉は食べない主義なんでね……あんた、本当によく病気に罹らなかったもんだ」

……え?


「おいこっち来い坊主。お前がようやく役に立つ時が来たんだよ」

……え?

……え?

……え?



…………え?


 見間違えるはずのない彼女の顔。

 可愛らしく、きっとクラスでは人気者であったのだろう。

 そのすらっと伸びた背は、子供ながらカリスマ性を秘めていた。



そして、見間違えるはずもない彼女の顔。

 コブができ、唇はさけ、鼻血を垂れ流し、顔は見ていられないほどの青あざで覆われている。

 二の腕が変な方向に曲がり、それでも両足と両腕は紐で縛られている。


 彼女の腕には、それでも小さな箱が抱きしめられていた。



 音がした。

 何かが、切れてしまった、音がした。

 絶対に切ってはいけない、ある紐が、切れてしまった。




〜xxx%〜




 ぼくの誕生日が祝われることはなく、目を覚ますとけいさつの人と目が合った。

 ぼくは、何かを思い出そうとして……何も思い出せなかった。



 ただ、数日後、ふと夢で思い出したのだ。

……ぼく自身が、自分で、両親をさし殺したこと。


 けいさつによると、ちょうど心臓に2本のナイフが突きささったまま、真っ二つになっていたらしい。

……そして、ぼくはさし殺しきれなくて、代わりに誰かがナイフをねじ込み、真っ二つに割ったこと。




〜xxx%〜



 そして今に至る。


 その後、彼女は無事に治癒し、あろうことかぼくは彼女の家で保護されることになった。

 そのことを聞かされた時は自分でも信じられなかったが、彼女が親に頼み込んでくれたらしい。


 彼女の両親はどちらもやさしく、ぼくは美味しいちゃんとしたご飯を初めて食べさせてもらった。

 お風呂にも入った。

 きれいなトイレも使わせてもらった。



 でも、ぼくはただただ申し訳なかった。



 あんなに怖い思いをさせてしまったことに。

 少しでも人に不信感を抱いてしまうようになってしまったことに。



 だから、ぼくは少しでも贖罪の一部を果たすために、彼女の助けにならないといけない。



 あの時から1年半が経ち、ぼくは学校に通っていた。

 どうやら学校に行かなくては行けないらしく、「義務教育」だったという。



 学校は翅論と同じなのだが、クラスが違う。

 いっしょに学校に行こうとしても、彼女はいつも先に行ってしまう。

「じゃぁ、ね。櫂。遅刻しないようにね」

 彼女はそう溢し、笑顔を見せた。

 そのまま彼女は背を見せ、扉に向かっていく。


 ぼくは

「うん」

と答え、彼女を見送った。



 さあ、早く学校に行く準備をしないと。

……そういえば、学校で翅論を見かけたことがなかったような。何をしているんだろう?




はい、書き出しでめちゃくちゃな文章を書いて申し訳ございませんでした。

読みづらくて申し訳ありません

-「お前にとってのお前にとっての俺のような客観性で俯瞰することが肝心だ」

「おいお前、主観的すぎるだろう」

この作品に興味を持った、若しくは面白い!と感じてくれた方、ぜひブックマークをお願いします。

これからよろしくお願いします。

(ネタバレになるかもしれませんが、上の方にある「テミスの秩序シリーズ」を見てからこの作品を読むと、因果がわかりやすくなるかもしれません)

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