なかまになりたそうにあちらをみる前にみられてた
戦利品をほくほくと眺めてたら、『今何してる?』と人馬くん(フレンド)からチャットが来たので、通話を繋いで事の経緯を話したら爆笑された。
『アッハハハ!そんな面白いことしてたの!?呼んでよ!!』
「呼んだら俺の出る幕がなくなるだろうが」
『それはそう』
「後、ごめん。ポーションロストした」
『え?あぁ、いや良いよ。律儀だねぇ』
俺ってマジメで律儀なのか。このゲーム始めてから新発見が多いな。
「あ、そうだ。それで腕欠損したんだけど、回復できるヤツ知り合いにいたりしねぇ?」
『ん?リスポンしたんじゃないの?』
「ポーションロストの件を言ってるなら、それはその前に戦場に突貫して死んだ」
『ヒーッ!!アハ、ア゛ッハハハハ!!!』
「何のためらいもなく大爆笑しやがったコイツ…」
『ンフ、ごめんごめん。詫びと言ってはなんだけど、俺からウィルさんに頼んどくよ』
「ありがとう」
『アハハ、マジメ~』
※ ※ ※
反省の意味も込めて使える魔法を確認しながら待っていると、何かの怪鳥に乗ったウィルが来た。
「よぉ、話は聞いたけど初日から暴れすぎだろお前」
「この国にふさわしいだろ?」
「そうだな」
話しつつウィルが慣れたように欠損部分に手をかざし、そこから黒と赤のエフェクトが溢れ、俺に纏わり付いた。
「欠損の回復は時間掛かるから、雑談でもするか?」
「パッと治るもんじゃねぇの?」
「一瞬で治ったらゲームバランス崩壊するわ」
マ、それもそうか。
「何か聞きたいこととかあるか?」
「あー、じゃ、堕天使について。初期はそんな種族なかったろ」
「そうだな。俺は元の種族は天使だったんだよ。魔族なのにヒューマニティ陣営に属せる種族の一つだ。マァでも、ちょっと色々あってな。堕天したら向こうにいられなくなって、この国に来た」
「この治療は?明らかに回復って感じじゃねぇけど」
「堕天してヒーラーの効果も反転してな。今では魔族は癒すがヒューマニティは傷付けるスキルになった。それに聖職者用の召喚獣ばかり使役していたから、サマナーとしての力は随分弱体化したな。あの頃から付いてきてくれてるのはコイツだけだ」
ユニコーンがウィルに寄り、顔を擦り付けた。処女なんかな、ウィル。
「お前のことも話せよ」
「ア?始めたてだからそんな話すこともねぇよ?てか、むしろお前の方が詳しいだろ。種族とかスキルとか」
「何で悪魔選んだのか聞いて良い?」
「あぁ、大したことじゃねぇよ?昔から悪魔が好きだったんだよ」
嘘は言ってない。「本当は俺実はリアルで天使やってて、人殺せないの無理すぎて悪魔になりなかった」なんて言おうもんなら、良くて不思議ちゃん枠、悪くてイカれ野郎になるからな。俺は賢いからどんなことで人間にどう見られるか知ってんだ、賢いから。
「お前は?天使選んだ理由」
「あー、俺も似たようなもんかな。一回真逆になってみたかったんだ。結局堕天したけど」
「なに??リアルで悪魔扱いされてんの??マフィア???」
「アハ」
意外とやべーやつかもしれん。この国にいるんだからそらそうか。
気に入った。
「…なぁ、俺とパーティー組まねぇ?」
ハ??先越されたんだが???
「俺が誘おうと思ったのに…」
「拗ねんなよ。了承ってことで良いか?」
「うん…」
ウィルとパーティーを組んだ。
人馬くん「ウィルさんずるい!!!!俺が先にパーティーに誘おうと思ってたのに!!!!!」
狼くん、大蛇くん「「私も私も~!!」」
ウィル「早い者勝ちでーすっ!!!!」