フィガレットは賢い天使
不法侵入と騎士団に敵対したことで膨大な経験値ゲットした。嬉しい。悪質なプレイヤーをキルしたことで善行扱いされて経験値減った。悲しい。
もうちょっとで進化する気配してんだけどなぁ…。やっぱ無差別キルすべきだったか?でもあの女騎士レベルに追われ続けたらゲーム楽しむどころの話じゃなくなるし…。
「うんうん唸ってどうしたよ」
「ウィル!ログインしたのか」
「お前は逆にいつログアウトしてんだよ。なんかずっといないか?」
ログアウトしてないからな。
「そんなことより今日用事ある?ないなら一緒に遊ぼ」
「ないけど、お前と一緒に遊ぶにはエリアが――ん?」
「どした」
「お前いつの間にかめっちゃレベル上がってんな。マァ血塗れシリーズは戦闘経験値もらいやすいってのもあるだろうけど」
―――
血塗れの悪魔
戦闘による獲得経験値が二倍になる。
―――
ほんとだ。全然気にしてなかった。
「なぁ、そろそろ戦場デビューしてもいいんじゃないか?なんだかんだ純人間殺したことないだろ?」
「あ、」
「ん?」
「ついさっき殺してきちゃった」
「…さっき?」
「正確に言うとゲーム内時間で三十分前」
「大分さっきだなぁ…。どうやって?」
「マルファナから認識阻害装備もらって潜入」
「息子の立場超活用してるじゃねぇか」
「でも戦場には行きたい。味方がいればいっぱい殺せるし!」
「欲望に忠実すぎる。悪魔かよ」
「もっと褒めろ」
「褒めてな……いや褒めたな。うん、お前は立派な悪魔だよ」
「えへへ」
ウィルは褒め上手だな。
「さて、俺とお前両方入れるギリギリの戦場あったっけな…」
「資源的な価値が見込めない貧しい国とかねぇの?」
「ん、どうしてだ?」
「いや、一応これ戦争だろ?相手のリソース削ぐのに大した国力もないとこ狙っても仕方ねぇし、逆に貧しい国側からしちゃ戦争なんてしてる暇ないだろうし」
「お、お前…賢いな……」
「だろ?」
俺は珍しく人間に詳しい天使だからな。




