ヤベェ人間ほど俺と肩組んで仲良くしてくれる
えー、この度血塗れの悪魔になりました。ガレットです。
想定外にちょっと焦ったが、ウィルに聞くとわりとレアな進化先らしいのでせっかくだしなってみた。俺をビビらせるなんてやるな人間。
進化したことによる変化は二つ。まず【宣誓】が【宣告】になった。スキルも進化するんだな。
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【宣告】
対象に言い渡した内容を表示された制限時間以内に実現した場合、全ステータス上昇。上昇率は内容の具体性、難易度、一致度によって変動する。
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次に新たなスキルの獲得。名前と効果はこんな感じ。
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【血塗れ】
戦闘中に血を浴びると全ステータス上昇。上昇率は血の量、種類、相手とのレベル差によって変動する。
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ステータス上昇系のスキルは効果が相乗していくらしく、これは中々強いんじゃなかろうか。
問題は俺はステゴロだから血を浴びる機会がそうそうないってとこだな。やっぱパンチで爆散させられるくらい強くなるしかないか…
強くなるにはどうすれば良いか?そうだね、殺し合いだね。
「マトモな戦場に行きたい」
「戦場にマトモなとことかないだろ」
「己の命を懸けて死力を尽くした戦いがしてぇってことだよ!!!!!!!!」
「圧がすごい」
俺は戦いに飢えてんだよ!!!!リアルに存在してんの雑魚か絶対に喧嘩売っちゃいけない超格上かの二択だから!!!!!手段を選ばず卑怯卑劣の限りを尽くしても最後には真っ向からぶつかって血みどろの殺し合いをするしかないとびきりの戦争がしたい!!!!!!!
「つっても進化一回したくらいじゃ国家間の戦争に参加するのは無理だぞ?最近どこもかしこも激化してるし」
マァそれは確かに。1レベのとき一瞬で消し飛んだ記憶はいまだに鮮明だ。
「じゃあどうすりゃ戦えるってんだよ」
「お困りのようですね」
「お、お前は…!」
テンプレな登場の仕方にテンプレな反応をしてしまった。
「お久しぶりでーす。"血塗れ"進化おめでとう~!はい、これプレゼントの金、あげる」
尻尾をぶんぶんと振った三頭犬が咥えてた貨幣の詰まった袋を投げ渡してきた。待て待て情報量が多い。
「何で知ってんの?」
「魔族がレベル1で何かしらをキルすると"血塗れ"に進化できるってのは有名な話だからね。マァ実際の条件はもっと複雑らしいけど、話聞く限り満たしてそうだったからさ。いち早くお祝いに来たよ」
三つの顔が得意気に笑う。唐突に大量の金銭を渡されたから何事かと思った。100パー善意だったっぽい。
「ばう、後輩に貢ぐのもほどほどにしとけよ」
「貢ぐとは人聞きの悪い。将来有望そうな子にコナ掛けてるだけ。私は人に貢がせることしかしないよ」
「貢ぐよりも人聞きの悪いことしてるじゃねぇか」
あんま話したことなかったけど、これまたアクの強そうな人だな。でもそういうニンゲン、オデ、スキ。
「私が引っ提げてきたのは金だけじゃないよ。君の悩みも解決してあげよう」
「ま、まさか…!できるんですか!?殺し合い!!」
「もちろん!私が対立を煽った民族間の紛争があるから、来る?」
「お前最悪だな」
「ありがとう!!!!!!!!!行く!!!!!!!!!!」
「こいつも最悪だったか」
「「そんな褒めるなよ照れる」」
「ハモるな」
アクの強い人間は好きだ。高確率で気が合うからな!




