表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
華の煌めき  作者: まーく
4/30

3話 生活指導室にて

「1年C組渡瀬 華。16歳O型、両親と三人暮らし。遅刻常習犯であり校内随一の問題児。間違っている所はありますか?」


「問題児って言うのはそっちが勝手に言ってるだけでしょ」


「確かに」

山川君はパタンと冊子のような物を閉じる。


あれから場所は移り生活指導室。

狭い室内には机に二対の椅子、ホワイトボートがあるだけ。


「何これ取り調べ?もう授業始まってるんだけど?スマホ返して」


「ふむ、一つずつ答えよう。取り調べではなく簡単な確認、先生からは許可を得ているので授業はでなくて良い、スマートフォンは後で返す」


「………で、何の用よ」

山川君からちゃんと話をしようとこの部屋に連れてこられた私。ふて腐れている私の様子を知ってか知らずか淡々と話す………いやあれは気づいている。

見かけによらず図太い奴。


「実は先日先生から君の事を相談されてね」


「は?何で貴方に?」


「先生方らは以前から何度も君に注意勧告をし、更にはご両親にも話をしたのに全く改善が見られない」


「…それで?」


「ならばと、同級生である僕からならなんとかなるのでは相談されたのだ」


「やれやれ、教師が生徒に頼るようになっちゃったら終わりね」


「僕はその話を承った」


「………はあぁ!?」

ちょっと何言ってんのコイツ!?


「どういう事よ!?あんたに義務も義理もないでしょ!?それとも何?見返りでもある分け!?」


「失礼な何もあるわけがない」


「じゃ何でよ!?」


「君に興味があるんだ」


「え?」

興味?私に?え?えぇ!?


「以前から見ていたよ」


「あぅあぅ」

彼の真剣な眼差しに後ずさる私。


「遅刻は勿論、髪はバサバサ制服は着崩し忘れ物は日常茶飯事。僕からすればどういった思考回路をしているのか全く理解不能」

こいつ………言わせておけば、


「一瞬のトキメキを返せぇ!!」


「だから思ったんだ、この話を請ければ君の思考が解るかも知れないと、言わば未知の興味と言った所だ。安心して欲しい僕が君を真人間にすると誓う」


「人の話を聞けぇ!!」

私の叫びは空しく室内に響いた。














評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ