表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/136

武芸者との一騎討ち

明けましておめでとうございます。


皆様に継続して読んでいただいていることは、嬉しい限りです。


楽しめる物語を毎話綴って行くことを目標に、今後も更新頑張ります!


本年もよろしくお願いいたします。

ウルマ迷宮地下56階は、侘しい荒れ地だった。枯草が乾いた風になびいている。


男が一人立っている。中肉中背。頭には髷、腰には2本差し。武士だ。ウルマ迷宮初の人族!

「我が名はイットーイトー。ここは魔法封じの一騎討ちの階層。勝負を所望されるかな?」

確かに魔法が一切使えないようだ。

「ええ、お願いします。じゃあハナ順番に行こう。いったん出てもらえるか」

「う、うん。いいよ。地下80階で待ってるから」


「それでは、魔法無しの一対一の勝負、始めましょう」

イット―と向き合い、ウルティマⅡを日本刀型にして正眼に構える。

「いざ」

イット―がすらりと太刀を抜き放ち、大きく振りかぶる。刀身と右手が背後に隠れるほどの極端な上段だ。大上段とでも言うべきか。


幽視は使っていないが、幽体の動きは感じることができる。これも武術スキルなのだろう。

がら空きの胴を先に攻めるか、攻めるとみせて横方向に移動してイット―の面打ちを躱してから頭部を攻めるか、攻め手をいくつか想起するが、俺の想起にイット―の幽体が正確に反応する。

動きを鎮めて、相手の出方を待つと、イット―の幽体がわずかな気配を見せるので、今度はそれに応じた迎撃を俺が準備する。


能面のようだったイット―の口元がわずかに緩み、笑みが浮かんでいる。純粋な良い笑みだ。

共にこの境地にあるという共感と、そんな相手と戦えるという満足感が感じられる。


相手は剣一筋数百年の達人で、迷宮地下56階の主。その達人が魔法無しの剣の勝負を要求しているのだ。

技では恐らく及ばないだろう。俺の力と速度が劣っているとは思えないが、はっきりとは分からない。

しかし、力と速度までが劣っているのなら勝つ見込みはないのだから、もはや迷う必要はない。


全力で頭頂部へ真っ向から打ち込む。この打ち込みを叩き落しに来るだろうから、そうしたら剣先を右にずらしてイッコーの右上腕を叩き切りそのまま肩口から袈裟懸けに斬り下げてやる。


俺は迷うことなく真っ直ぐに全力で振り下ろした。意識が研ぎ澄まされ、動きがスローモーションのように感じる。

イッコーの引き脚から発した力が全身の力を集めながら左腕に伝わり、その左腕が動き、刀身が頭上から姿を現す。スイングの速度が速い。しかし、奴の刀身が俺を撃つよりも、俺が奴の右腕を斬るのが先だ。


む、右腕が出て来ない。片手撃ちだ。咄嗟に俺も片手撃ちに変化する。俺の打ち込みの剣先はそのまま頭上やや右を狙う。俺の一撃が奴の頭に当たる方が、奴の刀身が俺の体に達するよりも圧倒的に早いはずだ。


あ!奴の刀が、振り下ろし始めで奴の頭に届く前の、俺の一撃の剣先を捉えて叩き落す。

奴は最初からこの位置での俺の刀に照準を合わせていた。奴の一撃は振り下ろし特化でヒットポイントは俺の刀の剣先。

他方、俺の正眼からの面打ちは振り下ろしと前進に力が分散されており、かつ、ヒットポイントが奴の頭。

両刀の接触面が奴の想定どおりなのだから勝負にならない。


[!]

やられる!という、ウルティマⅡの声にならない声が伝わる。ウルティマⅡは撃ち落とされた。


イット―の振り下ろしの一撃は止まらず、そのままの軌道面で俺の頭上に迫る。ヒットポイントの延長上に俺の頭がある。同一軌道のままで次の照準を俺の頭に合わせてきた。

見事だ!

一撃で俺の斬撃を防ぎ、そのまま致命的な攻撃に繋げる。

攻防一体、王手飛車取りのような一撃。お手本のような切り落としだ。


その時、俺の右手にはもう一本のウルティマⅡ刀型が握られており、イット―の一撃を迎撃するために振られつつあった。

片手撃ちに変形した後に、空いた右手でこれを準備していて良かった。


大分間合いが詰まって来ているので、それに合わせて刀身は短めの短刀で、片手でも力が入りやすい。

イット―の一撃も片手撃ち、しかも俺の刀を叩き落してスイングのエネルギーを多少は減じている。

その刀身めがけて俺の2撃めが襲い掛かり、空中で撃ち落とす。そしてそのままの軌道で突進の勢いを加えて突き気味にイット―の顔面を捉えようと迫る。

切り落としのお返しだ。行ける!


まじか!?イット―の右手から脇差が振り下ろされ、俺の短刀を再度切り落とす。

そして俺の喉元に脇差の突きが迫る。一刀じゃないのかよ!!名前に騙された!


俺は、短刀が切り落とされた勢いを逆に利用して、素早く右に回り込む。

加えて上体を捻って、なんとか脇差の突きを必死に躱す。

しかしながら、脇差は俺の首に届き、1センチくらいの深さで抉られた。

だが幸い頸動脈は外れている。


俺は左手の大刀で横薙ぎに、奴の胴体を狙うが防がれる。今度は切り落としではなく、受け流しだ。奴の太刀の乱れは最小限に抑えられており、すぐさま胴薙ぎが向って来るぞ。

俺はそれよりも早く届けとばかりに、もう片方の短刀で首を突く。

イット―はそれを体捌きで躱しつつ、太刀で横から脇差で上から、十文字に斬りかかろうとする。


しかし俺の短刀はウルティマⅡだ。ウルティマⅡが良い仕事をしてくれた!

刀身自らが軌道を変えて、イット―の首を追い掛け、射程をも伸ばして突き通した!

やった!!いいぞウルティマⅡ。

そして刃を立てつつ、本来の位置に戻る、すなわちイット―の首の半分を切断した。


イット―の斬撃は一気に勢いを失うが、それでも十文字に迫って来るので、2本のウルティマⅡで、がっちりと受け止める。


イット―と俺は至近距離で顔を突き合わせている。イット―の首からは血が勢いよく吹き出し、俺の首からもそれなりに血が流れている。

「ふふふ、お見事」

笑顔で呟いて、イット―が崩れ落ちる。


ふう、一瞬の攻防なのに、随分長く感じた。内容は充実していたと思う。

俺の得意分野の多彩な魔法を封印して、剣の名手と剣で勝負して勝ったのは大きい!

そして「切り落とし」、覚えたぞ。


人族イット―イトー レベル70を倒した

ハジメはレベル96になった


「さすがですな。私の土俵で戦ってもこの強さ。敬服しました」

「いえ、武器の差でした。俺の刀は知恵がありますので」

「そのような刀を使いこなせるのも、ハジメ殿の強さですよ」


うん、ウルティマⅡとの共闘だったな。

[我が主と共に戦えること、有難き幸せ]

「ああ俺もだ。これからも頼むぞ!」


*****


鍵をもらって地下80階へ行く。

「ハジメおめでとう。あの人強かった?」

「ああ、途轍もない達人だった」

「えー、じゃあ、あたしはやめとこうかな」

「ハナは相性が良いと思うぞ。魔法無しのガチ物理勝負だし、ウテナⅡもいるし」



その後ハナは辛勝して、満身創痍でヨロヨロと戻って来た。

両腕を斬られながらウテナⅡと体でイット―の刀を止めて密着し、牙で頭部を嚙み砕いて勝ったそうだ。

その勝負、怖過ぎ!


武器装備巨大狼のハナと、魔法無しの接近戦1対1というのは、体格体形の面で、人族にはハンデ大き過ぎだよなー。

ウテナⅡ遣いの超獣戦士の称号は伊達じゃない!


地下80階では再生が働くので、俺の首の傷も、ハナの両腕も直ぐに無事元通りになった。

その後迷宮を出て、魔大陸の森にプルリンを迎えに行く。

「え、もう終わったの?ここね、ぐるぐる迷っちゃってなかなか進めないんだよー」

それでも土魔法を使うストーンビートルや風魔法を使うリーフバタフライと戦って、一つレベルが上がっていたし、魔法と耐性もゲットしていた。

*****

ハジメ 人族 5歳? レベル96

称号 極超新星の災厄を防ぐ者

職業 冒険者

装備 汎用気密服

基礎値 筋力∞/敏捷性∞/生命力∞

    気力∞/気速∞/気量∞/∞


ギフト ポイント64 残7

巻き戻し/上限撤廃/ 

念体/索敵Ⅱ/自己確認Ⅱ/万物創造/発動妨害/

透過/遠隔操作/選択行使/分身/空間時間設定/

繭形成/ドリル弾/天翔/ギフト創造登録/式神/

再生/幽視/変化/転写/認識領域拡張/

魔法創造登録/罠対応/理力操作/熱操作/地操作/

空気操作/光操作/水操作/聖操作/闇操作/

素粒子操作Ⅱ/電磁操作/空間操作Ⅱ/重力操作/時間操作Ⅱ/

気授受/生命力授受/危機感知究/危機対応究/物理耐性究/

魔法耐性究/隠形/状態異常耐性究/鑑定/判別

自然充填究/自然回復究/成長促進究/蘇り/武器技能/

付与/他者確認/言語対応/神知/自由設定


スキル 武術 闘気 不老不死 気配察知 GPS索敵 念体索敵


冒険者カード

氏名 ハジメ ランクSS 1級    

種族 人族

年齢 5歳 

レベル 96

*****


ハナ 獣族 銀狼王(進化種) 1月半 レベル71

称号 ウテナⅡ遣いの超獣戦士

職業 冒険者

装備 汎用気密服

基礎値 筋力∞/敏捷性∞/生命力∞

    獣力∞/獣気速∞/獣気量∞/活力199兆


ギフト

式神 視固 時間操作Ⅱ 魔法アシスト 天翔 再生


スキル サイズ変更化 念話 人化 王の威信



冒険者カード

氏名 ハナ ランクSS 1級

種族 銀狼王

年齢 1月半

レベル 71

*****


プルリン 魔物 水色スライム ?? レベル27


筋力53,573/敏捷性53,573/生命力2,100,897/魔気力535,729/魔気速267,864/魔気量8,403,589/活力133,932


ギフト 万能変化 食奪 重力操作


スキル 再生 溶解 硬化 癒し 火魔法 火耐性 物理耐性 理力魔法 理力耐性 毒耐性 毒攻撃 水魔法 水耐性 音波耐性 音波攻撃 聖魔法 聖耐性 土魔法 土耐性 風魔法 風耐性


冒険者カード

氏名 プルリン ランクE 10級

種族 水色スライム

年齢 3歳

レベル 27

*****


魔族大陸の港街のホテルにもどる。


ホテルの食堂で夕食を食べた。

ちょっとこじゃれた感じで、ハナとプルリンは喜んでいたが、まあまあってところかな。

魔族の街は、ザースの中では、少し地球に近い雰囲気だ。


異世界定期便第18便 魔大陸港街ホテル春19日→日本自室7月29日金曜日






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ