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#殲滅戦開始と謎の結界

日本 7月29日金曜日 早朝 いつものように訓練。


今日は情報系能力の深掘りを心掛けてみる。


まずは、転写+遠隔操作+選択行使、これで実在の物のイメージさえきっちりできれば収納空間内に直接転写できる。

もういちいち触ったり買ったりする必要はない。

転写は万物創造と比べると、忠実に転写元を再現する点で、発展性は無いが安全確実だ。


次に索敵。認識領域拡大の能力をフルに活用して、索敵能力の進化に挑戦する。

半径100m程の緻密なレーダーゾーン、半径1キロほどの索敵マップ、半径1000キロほどの索敵網という感じに粗雑だけれど広い範囲をカバーできるようにする。宇宙空間のように周囲が空虚で情報量が少なければ光分単位で広げることが可能になった。太陽系を離れた星間物質も僅かなところでは光時単位での索敵網が展開でき、方向を絞れば更に伸ばすこともできる。


この作業を続けていたら、ギフトの索敵が索敵Ⅱに自動進化した。やった!


索敵ⅡとGPS情報をリンクさせると、地球上の全地域の索敵が可能。任意の地点に意識を集中してレーダーゾーンを展開することも可能だ。


索敵Ⅱと念体からの情報をリンクさせると、念体の存在する任意の地点で、レーダーゾーン、索敵マップ、索敵網が構築可能だ。素晴らしい。


自己確認ギフトに、認識領域拡大の能力をフルに投入して、自己確認の進化に挑戦する。成功して自己確認Ⅱに進化。

さっそく適用してみると、、、、今まで見れなかった自分のスキルが見れるようになった。自分にもスキルがあったんだ。


ハジメ スキル 武術/闘気/不老不死/気配察知/GPS索敵/念体索敵


ふむ、ギフトや魔法そのものではないけれど、努力の結果として使えるようになった能力がスキルとして結実しているようだな。

自分の能力がはっきり把握できるのは、大事なことだし、スキル化できると分かったからには何だかやる気も出る!


さっき習得したGPS索敵と念体索敵がさっそくスキル登録されている。これスキルなんだ。GPS情報や念体情報と索敵をリンクさせる、そこが、努力の成果であって単なる魔法じゃないってことかな。


気配察知のスキル、、、幽視のギフトを使いつつ、幽体を見ないで感じるというアレ辺りかなあ?

あ、もしや獣人の耳と尻尾に敏感なのもこの気配察知スキルの成果?ははは、まさかね。


そして、これが武術スキルかぁと勝手に納得しながら、これまでの経験をなぞりつつ、柔道、合気道、カンフー、ボクシングから始まって、実戦的な自己流格闘術、長剣、短剣、大剣、双剣、短槍、長槍、鞭、棍 等の各種武器を使った戦い、更にはウルティマⅡの協力を得ながら、瞬間瞬間に武器の形状を変化させながらのハジメ流武器格闘術、それに汎用銃も加えて、近い敵と中遠距離の多数の敵を想定する格闘、その上に魔法発動も加えた格闘。


ははははは、全部おさらいすると滅茶苦茶充実するな。

これ全部ひっくるめて武術スキルなのかなぁ?

*****


訓練が楽しすぎて、結構な時間を費やした。もう両親は出勤?した後だ。ひとりでゆっくり朝食。

エレーヌさんの洗練された素材を活かした料理、三ツ星寿司なんかで、組み合わせは変だけれど、最高の食事。

こういうのがさ、こんなに簡単に食べれるんだから、もういうことないね。

転写と収納空間と万物創造は本当にいい。ギフトや魔法は生活の質が向上するなぁ。

*****


NYの本部まで飛ぶ


スティーブ、御子神、ニコの3重鎮が揃っていた。#殲滅戦の作戦会議だ。

「当面の目標は地球近辺の#を殲滅することだが、最終目標は#に二度と地球に近付く気を起させないことだ」

「それなら、一気に滅ぼすのではなく、徐々に追い詰めて恐怖感をしっかり植え付けるのがよいな」

「作戦行動中、敵の動きを逐次把握して効果的に戦力投入すべき」


大目標は#との永久断絶、中目標は接近する#を皆殺し、小目標は#の動きを逐次把握して大目標・中目標を効果的に達成する。こんな感じだ。


俺は念体からの情報、主に映像及び音声情報をみんなに伝える。光操作で3D映像化も出来るが、記録を残す必要もあるので、電磁操作で電磁記録として本部のPCに流す。そこから執務室内のモニターに表示されて鑑賞可能になる。もちろん情報はスパコンに保存され複製されて多数の専門家の検討資料になる。


念体索敵による精密映像は素晴らしい。なんせカメラもマイクも無数にあるに等しいので、痒い所に手が届くように見たいところが見れる。

あちこち検討した結果、最初の標的はトルコ第一の都市イスタンブールの#拠点に決定した。

ここには転送機がある。ちなみに、地球上に存在する#転送機はあと6台。残りはシカゴ、リオデジャネイロ、シンガポール、パリ、Q国首都、R国首都にある。


「10、、5、、3、2、1、ゴー!」

スティーブの秒読みで#殲滅戦が開始する。歴史的瞬間だ。現在時刻はNY午後10時、イスタンブールは午前6時、ちなみに日本は正午。


イスタンブールの#拠点の構成員は#30名だが、現在拠点内にいるのは20名。うち10名はまだ就寝中だ。

作戦開始に先立って、標的30人の脳内の念体キラーウィルスは3匹に限定し、他は標的上空などに待機している。1匹が実際に魔法を発動する役。残り」2匹は予備。ターゲットの死亡を確認したら、体内ウイルスは自動消滅して証拠隠滅だ。


初撃は活動中の10名のうち5名、就寝中の10名のうち5名、合計10名だ。

秒読みに合わせて、魔法を発動する。熱、電撃、衝撃波、毒、γ線、加重、水流、音波、攪拌、風刃、うんきれいに10種類に分かれた。全て頭蓋内損傷にとどまっている。計画通りだ。


生存している活動個体5名が、呆然としたり、大騒ぎしたり、急いで連絡したり、転移したり、寝ている#を起こしたり、死んでるのを発見して驚いて失神したりと、蜂の巣をつついたようになった。


拠点外に出ていた10名が拠点方向に集まり始めた。拠点内の10名は調査組3人、連絡組2人、治療組2人、リオとシカゴに移転した者各1名、失神1人だ。連絡を受けた他拠点でも動きが活発になってきた。

宇宙服というか防護服というか、それを着込んだ3名がリオから転移してくる。死んだ#の様子を見る者が2名、これはさしずめ医療調査班、残りの1名は消毒班。まずは細菌感染を疑ったようだ。そうなるよな。

死体を寝袋のようなケースに入れている。食べ物や飲み物のサンプルも集めている。


拠点外からの10名が周囲を警戒しつつ、基地内に入って来た。ある意味不用心な行動だ。

さて、第2撃め。リオ拠点の#10名の頭蓋内で魔法発動。あ、今度は外まで影響が出た。頭が爆発したのが1名、分子破壊刃で頭蓋が斜めにすっぱり切れてしまったのが1名。

周囲はパニックになっている。今回のはちょっとスプラッターだったな。恐怖してもらうにはいいかもだ。


残りの#ども13名は、イスタンブール拠点から脱出し始めた。体を念入りに消毒してからリオに6名、シカゴに3名、Q国に4名が転移。

医療施設のある拠点に分散したのかな?受け入れ側でも重ねて消毒措置をしている。そして隔離された部屋へ。治療というよりは研究対象という感じだな。


そして第3撃め。リオからの派遣組3名を残して、もともとのイスタンブール組の残り10名、リオ3、シカゴ3、Q国4に魔法発動。今回はちょっと外部から操作して各拠点で2名ずつがスプラッター死するように調整する。凄い恐怖感が伝わって来る。初日はここまでとして、この後の推移を観察することになった。観察は他の人に任せよう。


あ、あれ?鑑賞していたガーディアンズ職員の人達が顔面蒼白になってるよ。

さすがに臨場感満点のスプラッター映像はちょっと刺激が強かったか。

あーちなみに、重鎮3人は全然平気です。言うまでも無いか。だって、、、ね。


異星人#のイスタンブール拠点を制圧した

創はレベル54になった


うん、よかった。#殲滅戦は長丁場になりそうだから、ひと区切りごとのイベント扱いは有難い。

*****


サンドイッチと紅茶で軽く昼食をとる。

脳内でジョーとウルティマⅡと会話する。

「GPS索敵をやってて思ったんだけど、妙な場所が10か所くらいあるな」

『確かに不思議な空白地帯というか、認識し辛い地点がある』

[精霊族の結界のような怪しさを感じますぞ]

「やっぱり!?」


それは大きいもので周囲60キロ程度、伊豆大島くらいの大きさ。小さいものは東京ドーム程度だ。

そのうちの最大のものはゴビ砂漠の中央付近にある。仮称砂漠大島とでもしておく。

魔法系生物が潜んでいる可能性があるので、透明化かつ隠形で接近する。

「おお!確かに認知接近妨害の結界だ」

『何物が潜んでいるか非常に興味深いな』


まずは無害な探索目的の念体ウイルスを忍ばせることにする。こいつを10匹ばかり、結界内にスルリと滑り込ませる。おれは結界外から、砂漠大島の様子を伝える念体情報を傍受する。


周囲は砂漠だというのに、結界内はまるっきり別世界。草原に森に川に湖に。月の森の街みたいな舞台装置だけれど、もっと鬱蒼として田舎っぽい感じ。

あ、建物が茅葺だ。日本の古民家風。


人がいる。着物を着て草鞋を履いている。昔の日本人?いや、違うぞ。これは。。。。。


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