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人と獣と魔物

「判別の使い方なんだけどさ、今の状態そのままで戦う場合の敵の強さが判定に出てるでしょ。

前提条件を変えて判定する場合はどうすればいいのかな?」

「もしもこの条件で戦う場合の敵の強さはと念じながら判定すればいい。例えば、もしも

装備なしで戦うなら、もしも敵が2匹だったら、もしも物理だけで戦うなら、熱操作だけなら、

戦闘がこの場所なら」

「経験値を考えるなら装備なしで戦うならと考えればいいんだよね」

「うん、素の基礎数値と所持ギフトがもとになる。ギフトの評価も低めに見積もられてるので

よい装備やよいギフトを持っていると、素より強い相手を倒せるから有利だね。稼ぎやすい」

同じ敵をギフト持ちとなしが倒したらギフト持ちの方がゲットする経験値は少ないんだよね」

「うん。ただギフトの分、楽に戦えるから、同じ敵ならより多数匹、多数回戦えるだろうね」

「なるほど。結局ギフト持ちの方が成長しやすいわけだ。おし!やる気出てきたぞ」

「ふふふ、頑張ろう」


ハナと遊びながら、かつ、非戦闘系ギフトで気の消費と回復を繰り返しながら、その日は充足

した気持ちで寝入った。



転生3日目の朝。

変な感触で目が覚める。ん?このこのあったかいような生ぬるいようなのは何だ?

はっはっはって?

うーん、ハナが俺の顔中舐めまわしてた。嬉しいような残念なような微妙な気分。

まあ懐かれてるからいいんだけどね。。。


よし、朝飯前にハナと訓練だ。

まずはストレッチ、体操、ランニング。おお、しっかりついて来てる。なぜストレッチや

体操ができるの?天才犬?

「じゃあ、短槍をゆっくり操るからちゃんと回避するように」

「わん!」

おお、見事じゃ。

「そしたら、もう少し早く当てるつもりでやるぞ。ハナには理力でガードを与えるから

少々痛くても我慢するんだぞ」

「わぉん」


しばし舞うような槍術。あ、当たったボクン。

「キャヒン」

聖魔法でヒーリングー。

「クゥン」


「こんどは各種魔法を球状に打つから避けるんだぞ」

「わん!」

ぼわっ。にゅるっ。びゅっ。しゅん。

「おおひらりひらりと上手いもんだなあ。」

「ふふんっ」

「あ、どや顔。じゃあこんどは球と矢を乱れ打つから避けるんだぞ」

「キャインキャイン」

「え無理って。ハナお前、言葉がわかるのか?」

「わぉん」

「ハナ、お前は賢いし身体能力も高いし性格もいいし、見どころあるなあ」

「ふふんっ」

「じゃあハナをハジメの僕獣にしよう。

ハナよ、お前はハジメの僕獣になりますか。イエスわん ノウきゃいん」

「わん」

  ハナはハジメの僕獣になりました

「うは。まじか。こんな簡単なのか。ログに出たから正式なんだよね」

「ああ。ハナは本当に言葉を理解しているね。僕獣だから主従で協力して敵を倒したら

その貢献度に応じて経験値が割り振られることになるよ」

「ああ望むところだ。ところでその貢献度って誰が見て判断してるの?」

「うん、それもこの世界の謎のひとつだ。大いなる存在?いつか解明してみたいのう」

「そ、そうだな」

「ギフト他者確認を設定してハナをみてごらん」


他者確認

ハナ 獣族 犬(進化種) 1か月 レベルゼロ(次までの40%獲得済み)

称号 ハジメの僕獣

職業 なし

装備 なし

基礎値 筋力3/敏捷性4/生命力4/獣力2/獣気速2/獣気量2)/活力3

攻撃力 1

防御力 3

備考 人語を理解する 性格もよい


「経験値獲得ってどうしたんだろうね」

「王鷹をやったときの注意引き付けがカウントされたのだろう」

「しかし、『性格もよい』って誰が判断してるんだ」

「謎だ。気にするな」

「魔法が使えないハナの獣気関係は何に使うんだろう」

「本能で身体強化系に反映させるようだ」

「あ、なるほどね。納得」


さて朝飯にしようか。うさ肉ととり肉がまだたくさんあるぞ。今回はたき火で焼こう。

串に刺してたき火のまわりに並べてと。いい景色。いいにおい。ハナ焼くまで待つのだぞ。

「む、危機察知。さほどの危機ではないが洞窟の奥から赤点接近中。穴ぐ魔だ。」

「ずっと動いてなかったのに。冬眠から覚めたかな?」


のそりと奥から顔を出したそいつは体長3メートルくらいか。でかい。

俺は身長120センチくらい、ハナは体長30センチくらいだ。。。

後ろ脚で立ち上がって前足を振り上げると4メートル以上ありそう。凄い迫力。

紫の爪が長い、毒がありそうだ。顔は豚っぽいが目が燃えるように禍々しい。


他者確認

穴ぐ魔 魔物  8年 レベル1(次までの80%獲得済み)

称号 早寝早起き

職業 なし

装備 なし

基礎値 筋力20/敏捷性3/生命力25/魔気力20/魔気速2/魔気量20)/活力5

攻撃力 30

防御力 20

備考 地操作 冬眠から覚めたばかり


くっ、強い。けどのろい。付け込む隙は速度だ。

穴ぐ魔の敏捷性3に対し、俺もハナも4。これに気力、獣気力での強化と頭脳プレー

で勝負だぜ。


俺はとっさにベストを引っ掛け、短槍を握る。パンツは無しだ。問題ない。

ハナはと、チラ。うんフル装備さすがだ。毛皮だけだけどな。常時装備。

「ハナ、敵の注意を惹け!でも無理はするなよ!」

「わぉん」

ハナがちょろちょろワンワン挑発する。

おっと、肉が焼けすぎてしまう。

「ハナ、隙を見て火に砂をかけろ」

「わぉん」

ハナは穴ぐ魔を牽制しつつ、後足でぺっと砂を掛けた。

「ぐぉー!」

おっとまさかの激怒。肉に砂は禁物だったのか?

巨体が膨れ上がるように力感を増し、目に妖光が煌めく。魔法か?

ハナの足元から土杭が伸びる。先は鋭くとがっている。

気配を察したポチがとっさに飛びすさる、と着地先の地面からまた杭が、ハナ飛ぶ、

そして同じことをもう一度繰り返した時、ハナの眼前には回り込んだ穴ぐ魔がいた。

振り上げた右前足をガーッと振り下ろす。毒爪が禍々しい。

ハナ避けろー、よし。

間髪入れずに左前足の振り下し、バランスを崩しつつかろうじて上体を振って回避する

ハナ。あっ、回避した先で右前足の振り上げの裏拳がヒットした。

とっさに跳躍して勢いを削ぎつつも吹き飛ばされるハナ。

「ハナー!!」


俺は単に観戦して叫んでいただけではない。

アナグマが地操作の土杭を発しているうちに、ジョーと素早く意見交換し、

「気授受を設定して穴ぐ魔から魔気を吸い取りつつ、熱操作で奴の体温を下げる」

「了解、目覚めたばかりで体温が上がりきっていない弱点を付くんだな」

奴はハナにかかりきりで、魔法のレジストもなく、面白いように魔気を吸い上げ、

かつ低体温にして動きを鈍くする。

ハナが吹き飛ばされた際には、理力の触手を伸ばして衝突のショックを和らげ、すぐさま

水操作のヒーリングを掛ける。

「俺のヒーリングは聖操作より水操作の方が効率いいんだよな」

「やっぱり不信心なのと、一応の医学的知識があるからじゃないか」

などと傍から見たら独り語りをジョーと交わしながら、魔法を使い続ける。

気を吸い上げてそれを使うのでエコだ。魔気も気も獣気も実は根がひとつだから、

穴ぐ魔から吸い上げて、俺の気に変換し、それをハナに注ぐ。俺は楽だ。穴ぐ魔はつらいはず。

穴ぐ魔の足がもつれえずいている。その口からは黄色っぽい液がよだれのように垂れるのみ。

苦しそうだ。うんその気持ちはわかるぞ。そして胃は空だ。空腹なんだ。活力の残りも少ない。

魔気量の残量もわずかだ。これはこちらの負けはない。


穴ぐ魔は逃げに入った。

魔気の吸引ドレインにレジストを掛け、同時に地操作で穴を掘ろうとしてまたも大きく

おえっとなって地操作を諦め、身体能力で前足で穴をほり、かつ後ろ足で穴を埋めつつ前進

するというシールド工法トンネル工事で追跡を防ごうとする。

俺は、奴のお株を奪って、掘るそばからトンネル内に土杭を生やし、前進すればするほど

土杭が奴の体に突き刺さるように仕向けた。

穴ぐ魔の生命力が急速に失われて行く。

そしてログが流れた。


 穴ぐ魔レベル1を倒した

 ハジメはレベルアップし、レベル1になった

 ハジメは野生児の称号を得た

 ハナはレベルアップし、レベル1になった

 ハナは忠義な共闘者の称号を得た


やったぜ、仲良くレベルアップだ。

ハナはかっこよさげな称号をもらった。

俺の称号は、、、ナニコレ。ここでもやっていけそうってこと?やだよそれは。


しかし穴ぐ魔、強かったー。体調不十分であれだけ頑強で強力だった。

最初から魔法レジストされたらやばかった。俺一人だったら勝てなかったかも?

偉いぞハナ。お前はちび助だけど立派なものだ。頼りになる相棒だぜ。これからもよろしくな。


洞窟の奥には鈍い赤点があとふたつある。動かない。鑑定すると「岩」と出るだけ。

「これさ、冬眠中の穴ぐ魔だよね。」

「間違いないな。偽装している」

「偽装か。魔力の漏れがなければ完璧だったな」

俺は気力系訓練を兼ねて、鈍赤点の周囲の温度をゆーっくりと下げた。

これでまだ当分目を覚まさないだろう。んカチカチ?まいいだろう。

「偽装は大事だ。特に知性のある相手と戦う時は」

「そうだな。総合力が上の相手でも弱点を上手く付けば割と勝てるものな」

「最低限ギフトは隠す。人と相対する時は絶対忘れないように。鑑定持ちは多い。稀に

他者確認できる者もいる」

うむ、念のために表示変更ギフトを選択して、他人から俺のギフトが見えないように隠蔽した。

ついでに称号は『のんびり幼児』に変えておいた。いやこれはこれで舐められるかも?



転生3日目 午前中


ギフト ハジメ

理力操作/熱操作/地操作/空気操作/光操作/水操作/聖操作

気授受

危機感知 同大 同極/危機対応 同大 同極

物理耐性 同大 同極/魔法耐性

隠形/状態異常耐性 同大 同極

索敵/鑑定/判別

自然充填 同大 同極/自然回復 同大 同極

成長促進 同大 同極

蘇り 工作

自己確認/他者確認/表示変更

神知/自由設定

残8


自己確認

ハジメ 人族 5歳 レベル1

称号 野生児(偽 のんびり幼児)

職業 なし

装備 短槍改 甲羅の盾 甲羅のベスト うさぎのパンツ

基礎値 筋力10/敏捷性10/生命力10/気力20/気速20/気量20)/活力2

攻撃力 10+4(短槍)+20(理力)=34

防御力 10+4(甲羅盾)+8(甲羅ベスト)+うさぎパンツ2+20(理力)=44

備考 最寄りの人里に到達することが当面の課題


他者確認

ハナ 獣族 犬(進化種) 1か月 レベル1

称号 忠義な共闘者

職業 なし

装備 なし

基礎値 筋力5/敏捷性12/生命力7/獣力4/獣気速4獣気量4)/活力8

攻撃力 7

防御力 10

備考 人語を理解する 共闘巧者 性格もよい 







 


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