賞賛とボーナス
用語はわりとゆるめです 例その1
魔族 広義 魔の気をもつ生物全体
狭義 魔族のうち、人型のもの
魔物 魔族のうち、人型以外の物
魔人 魔族のうち、人型のもの =狭義の魔族
獣魔軍の撤退はかなりの速度だった。あっという間に見えなくなった。
それを確認して、巨大フィギュア4体を土に還してから、中央司令部へ戻った。
司令部は沸き返っている。興奮の坩堝とはこういうことか。
「やった、終わった、勝った!」
「奇跡だ!奇跡の大勝利だ!!」
「拙者が生まれたのは、今日この時のため、ぅぅぅ」
俺達の姿が認められて、火にガソリンを注いだようになった。
「うぉぉぉ、ハジメ殿!ハナ殿!」
「勝利の立役者ですぅ」
「ハジメ殿に危ないところを救っていただいて、うぅ」
「「ハ・ジ・メ!ハ・ジ・メ!」」
「「ハ・ナ!ハ・ナ!」」
「ヒャリメ様、ヒャナ様、うわぁーん」
ひとしきり興奮が治まると、今度は質問の嵐だ。
「御配下の3体の巨人はどこからやって来たのですか?」
「いや、4体とも俺が作ったゴーレムです」
「ハジメ様は巨人王様だったのですね」
「いや、一番でかいゴーレムに俺が入って操縦してました」
「え!?ゴーレムっていうのはもっと、こう、、」
納得してもらうのが大変だった。
ミニチュア仁王様と大仏様を即席で作って、やっと分かってくれたようだ。
だから、そこの人、拝まないで!
そっちはなんで、巨人王とか呟いてんのー!
「ハ・ジ・メ!ハ・ジ・メ!ハ・ジ・メ!」
「巨人王ハジメ殿バンザーイ!」
「ハナ殿も凄かった」
「ハナちゃんこんな可愛いのに凄かったー」
「佳凛な少女が戦場では怒れる巨狼に!」
「ハ・ナ!ハ・ナ!」
「キョロウ!キョロウ!」
ハジメはレベル33になった。
ハジメはレベル34になった。
ハジメはレベル35になった。
ハジメはレベル36になった。
ハジメはレベル37になった。
ハジメは巨人王の称号を得た。
ハナはレベル33になった。
ハナはレベル34になった。
ハナはレベル35になった。
ハナはレベル36になった。
ハナはレベル37になった。
ハナは怒れる巨狼の称号を得た。
おおお!? 5レベルアップとは!
迷宮51階とか52階ほどはきつくなかったんだけど。
これが戦争ボーナスか。イベントタイプのレベルアップ、恐るべし。
それにしても、世界的ホームラン打者のような称号を貰ってしまった。
ハナのも結構強烈だ。
「えー、ハナ怒ってないのにー」
ぷぷぷ。バーサク状態の高速暴走ハナは怖かったし!
アリッサに聞いてみる。
「アリッサ嬢も戦争ボーナスでレベルアップした?」
「ええたぶん。私、鑑定ギフトはないけど、何か力が漲ってる感じしますもの。
戦闘でそれなりの働きをすると大体レベルアップするみたい。
大活躍すると稀に2レベルアップすることもあると聞いたわ。
ハジメさん達は、3レベルくらいアップしてるかも知れないわね!」
「え、あー、うん。そうだね。。。」
アリッサを鑑定してみたらレベル4だった。これまでは3だったのかな?
ウギス領主も満面の笑み。言葉遣いが気のせいか丁寧になっている。
「ハジメ殿、後日領都で戦勝パレードを行います。報償もその時に」
「いやー、パレードとか柄じゃないですから」
「そうですか。ハジメ殿はそういう方でしたな。では気の向いた時にいつでもいら
して下さい。冒険者1級の手配もしておきます」
ちなみに冒険者のランクは、俺もハナもSになっていた。
まじか!
こたびの戦は、交戦開始からわずか3時間半。
戦死者212名の歴史的大勝利だそうだ。
そう言えばアレックスは短くて1か月、長いと数年って言ってたような。。。
それにしても、獣や魔物って一体何なんだろう。
下級魔族の魔法使い達を見る限り、人族との違いは感じられなかった。
「今後は、獣の国や魔物の国にも行ってみたいと思っています」
「それでしたら王都がよろしいかと。港から船が出ますし、獣人街、魔人街もあります」
直ぐ近くに、黒の森とか、魔の谷もあるんだけど、さすがにダメだよね。
「黒の森、魔の谷はおやめになった方が。交戦直後ですし、普段から険悪な間柄ですから」
ですよねー。俺達、殺したい奴ランキングがあれば1位2位取れそうだし。。。
王都は、南の方向だとのこと。
騒ぎを抜け出して、さっそく南方向へ飛び、岩山の頂上を道標として、小休止。
亜空間で夕方の訓練を一巡。
今日ハナは大暴れしたけど、俺はあんまり動いてないからなー。
夕飯食べながら、実用的な戦闘ロボ的ゴーレムをあれこれ試作する。
やっぱり取り回しが良いのは2~3mクラスまでだ。
暇を見て、何タイプか作り置きしておこう。
「ハナにも作ってよー。狼型の奴を!」
うるさい子がいたので、巨狼っぽいモフモフのを作ってあげた。
ハナの奴、戦うのかと思いきや、ミニマム子狼に変身して甘えている。
やっぱりまだ甘えたいお年頃だよね。。。
夕飯後は、遺跡のライザのところへ、転移して遊びに行く。
ハナは上機嫌で、今日の活躍を身振り手振りを交えて話す。
あーこらこら、興奮し過ぎてバーサクに入らないように!
ライザはニコニコして聞いている。
ハナが疲れて先に寝入った後で、ライザに日本のこと、地球のことを話してみた。
「その転移は次元転移ですね。ご主人様達の国家機構レベルでは、
次元航法術を開発し専有していました。ただし、多大なエネルギーを要するのと、帰還
の不確実性から、実用には不向きで。
それと次元転移ポイントは極めて限定的です。
ハジメさんが、短距離転移圏内に次元転移ポイントを有して定期便化していると
いうのは、大変素晴らしいことですね」
そうなのか。
やっぱり次元転移は普通の転移とは別物なんだ。
というか、地球とザースは別次元の世界だったんだー。
その夜は、ライザ遺跡の豪華な客室に泊まる。
今の基礎値そのほかは、こんな感じ。∞が増えて来た。
ハジメ 人族 5歳 レベル37
称号 巨人王
職業 冒険者
装備 汎用気密服
基礎値 筋力1256兆/敏捷性1256兆/生命力∞
気力4624兆/気速4624兆/気量∞/活力767万
攻撃力 1256兆+1256兆(理力)=2512兆 +α
防御力 1256兆+1256兆(理力)+628兆(汎用気密服)=3140兆+α
冒険者カード
氏名 ハジメ ランクS 8級
種族 人族
年齢 5歳
レベル 37
ハナ 獣族 貴人大狼(進化種) 1か月 レベル37
称号 怒れる巨狼
職業 冒険者
装備 汎用気密服
基礎値 筋力2000兆/敏捷性3000兆/生命力∞
獣力101兆/獣気速101兆/獣気量∞/活力2億500万
攻撃力 2000兆プラスαα
防御力 3000兆+1500兆(汎用気密服)=4500兆プラスαα
備考 サイズ変更化 念話 人化
冒険者カード
氏名 ハナ ランクS 10級
種族 貴人大狼
年齢 1月
レベル 37
ハジメ ギフト ポイント52 残ゼロ
式神 再生 幽視
魔法創造登録
罠対応
理力操作/熱操作/地操作/空気操作/光操作/水操作/聖操作/闇操作/
素粒子操作/電磁操作
空間操作/重力操作/時間操作
気授受 生命力授受
危機感知 同大 同極/危機対応 同大 同極
物理耐性極/魔法耐極
隠形/状態異常耐性 同大 同極
索敵/鑑定/判別
自然充填 同大 同極/自然回復 同大 同極
成長促進 同大 同極
蘇り 武器技能 付与
自己確認/他者確認/言語対応
神知/自由設定
ハナ ギフト
魔法アシスト 天翔 再生
さて、異世界定期便第4便
ザース12日夜 南の岩山経由 ライザ遺跡→日本7月22日夜 自室
今夜は自分のベッドでゆっくり眠る。
メッセージや感想を送っていただいた方、感謝です!
とても励みになります。
良いアイディアもご提案いただきまして、出来るだけ反映させていければと思います。
短い一言でも結構ですので、今後ともどうぞよろしくお願いします^^




