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藤堂創の立ち位置は?

まずは、洞窟と泉を確実に保護しよう。これが無くなると大変だ。


地操作で強度を上げる。出入り口の扉岩も含めて厚い岩で多い、内部からも

岩を増量し、硬化する。泉を中心に出入り口の無い頑強なドームを形成。

これなら大きな地震が来てもびくともすまい。


式ネズミは泉が視界に入る位置にセットし直して何らかの異常があれば報告す

るように命令しておく。

「チュ、チュー!」

よしよし、忠義な奴じゃ。


祖父母の家の天井の式もりを屋根の上まで登らせ、玄関前に人影がないことを

確認して転移。6時前に戻って来れたぞ。

「ただいまー」


祖父母は俺のことを猫可愛がりだ。俺と話がしたくてしたくて仕方ない。

いやーでもね、悪いけど、俺、今それどころじゃなくて。

俺の好物を揃えてくれた食卓の料理の味もろくに分からず、祖父母が話しかけ

てくるので、思考が中断されて申し訳ないが大変に煩わしい。


俺の心ここに在らずの様子にすっかりしょげてしまった祖父母だが、

「おじいちゃんおばあちゃん、ごめん。やっぱり受験が気になるから、すぐに家

に帰る。おじいちゃんおばあちゃんも、この家も、料理も大好きだから、勉強に

疲れたら、遊びに来るから」

これで納得して機嫌を直してくれた。ちょろいw。


本当は、受験はあんまり気にならないし、必死に勉強する気なんて全然無い。

ザースのハジメと日本の創のこれからのことで一杯一杯なだけだ。


藤堂創としての俺は、実にのほほんと生きて来た。

俺は一人っ子。両親は会社員。仕事熱心だが、実は仕事は嫌いで、住宅ローンの

支払いと早期退職のために頑張っているそうだ。別々の会社に勤める父母が口を

揃えてそういうので説得力がある。

まあ俺にすれば、会社員というものに夢も希望も持てない。


父親の弟、俺の叔父だが、優秀かつ努力家で、優秀な大学を優秀な成績で卒業し、

有望な中央官庁に入省した将来有望な青年だったが、過酷な職場について行けず

心を壊して療養中である。

一生懸命勉強しても碌なことがない!


ということで、うちの両親もさほど教育熱心ではなく、俺も成績を良くすること

に執着しないというか、そこに夢も希望も抱いていない。


母親の実家は、裕福な実業家だったが、経済環境の激変で倒産の憂き目にあった。

いろいろ大変だったらしい。

それで、起業はリスクが大き過ぎる、サラリーマンが無難というのが我が家の常

識なのだが、そのサラリーマンには夢も希望もないというのはさっき言ったとお

り。


ということで、何事にも意欲の無い、俺こと藤堂創15歳が出来上がってしまっ

たわけだ。

小学生のときから、やればできるがやる気に欠ける、もっと意欲的に、とか散々

言われてきたが、夢も希望も持てず、どの方向にやる気を出せばよいのかさっぱ

り分からない。

両親は幸い、特に何を強要するでもなく、本人の好きに任せようとの放任主義だ。



さてさて、それで今の状況だ。

俺は既に東京下町の俺の家の自分の部屋に来ている。

机の上に、夏休みの宿題帳を開いて、猛烈な勢いで消化している。

いやいや凄いものだ。

俺じゃなくて、ジョーだけどね、あ、でも俺か。


ジョーは俺の補助脳だ。ギフトの神知により、俺の脳の潜在能力を最大限に有効

活用する独立人格を持った判断システムだ。


ジョーによれば、創の脳はハジメほどでは無いがそこそこ高性能だとのこと。

創は脳の10%程度しかアクセスしておらず、ジョーにしてもまだ20%だと。

って既に俺の倍も使ってやがるのか。


ジョーによれば、夏休みの宿題程度は児戯に等しいとのことで、手と目の支配権

を一部ジョーに任せて、鋭意宿題消化中なのだ。

ジョーは俺と違って勉強熱心であり、俺の部屋の本やPCを使って、情報の構築

作業を喜んで進め、更に正確で系統的な知識の獲得のために図書館へ行きたいと

のことで、その交換条件に宿題を片付けてもらっているところだ。


話しは逸れたが、俺は創やハジメとして、これから何をどうするか。

まず創。


日本には差し当たり敵はいないようだ。索敵マップ上に敵が検出されない。

さすがに日本は平和だ。

となると、敵への対応のためではなく、創が望む生き方を実現するために、能力

を伸ばし、活用して行けばいい。


でもなー、何をしようとか、何になりたいかっていうのは特に無いんだよな。

お金は生きて行くのには必要だけど、使い切れないほどは無くてもいい。

サラリーマンや起業家にはなりたくない。

手品師や超能力者としてやって行くことは出来そうだけど、色物扱いは嫌だなあ。

有名になり過ぎるのも煩わしそうで嫌だ。


女の子にはもてたいけど、俺のことを好きになってくれて俺も好きな子が一人い

ればそれで充分だなあ。アイドルみたいに大騒ぎされるのはむしろ嫌だ。


能力の性質上、適職は、傭兵とか格闘家って感じなんだけど、グロイのとかむさ

苦しいのも何か嫌だなあ。


ああ、創って、能力があっても無くても結局変わらない。嫌なものなりたくない

ものばっかりで、目立たず、万事そこそこならばそれで良しなんだ。。。


そこへ行くとハジメはまっすぐで、情熱的でいいなあ。とにかく生きることに一生

懸命、5歳にして既に自立して、誰の力も借りずに生きてるもんな。

あ、ハナの力は借りてるか。


ハナの存在は大きいな。

創は、友達はいないこともないけど、実はそんなに重きを置いてない。

ハナに匹敵する存在は、創には無い。

友達は、いないと浮いてしまうので、何となくつるんでるって感じに過ぎない。

一人っ子で兄弟はいないし、ローンの残る家が傷むということでペットも飼った

ことがない。


俺の立場上、ハナのいるザースを軽く見ることは、とてもじゃないができない。

日本の創よりむしろ比重は重いかもだ。


ハジメが死なずに成長を続けるために、創としては、日本で不慮の事故なんかで死

ぬことなく、しっかり体を鍛えることが第1。

第2にハジメを援護するため、魂もしっかり鍛えてハジメの戦闘力をより押し上げ

ること、そして、ザースで役に経つ知識を日本でしっかり仕入れることにしよう。

剣術や格闘術を学ぶのなんかはいいかも知れない。


じゃあ、ハジメと離れて、創自身の在り方はどうするか。

うーん、今のところ問題はないので、当面は夏休みを無事過ごし、中学3年生を無事

つとめ上げ、高校へ進学することを考えよう。


高校は入れるとこならどこでもいいけれど、創の心身の訓練のことを考えると、それ

以外の負担は軽いに越したことはないなー。

能力を少々発揮して、スポーツ特待生として高校、そして大学へ進学するのなんか良

い気もするな。


まあ何だ、問題が無い限り、ゆっくりやって行こう。

ん?これは問題発生のフラグか?

ま、その時はその時。


さて、ジョーが宿題帳を仕上げたようだし、部屋に式神の俺そっくりの人造人間影1

号を設置して、亜空間で訓練しよう。

日本での訓練は、ハナ無しの単独なので、緊張感に欠けるがゆっくりじっくり取り組

める。


今日の課題は闘気だ。

闘気が上手く練れて、上手く纏えると、凄い効果がある。


理力での防御力と攻撃力の底上げに比べて、数倍の威力がある。

更に、速度が上がる。

攻撃、防御、速度、全てにおいて、身体操作の能力を底上げする作用がある。

欲しい時に欲しい能力の底上げがなされる。


理力を上位互換的に、効率利用しているのだ。

しかし、底上げさせたい身体操作に、練った闘気を的確に対応させるのが難しい。

修練が必要だ。


青竜ピスの鉄壁の防御力はもちろんのこと、反則的速度の瞬撃も、竜闘気の作用

だったのだろうと思う。

そしてあの、回避不能の不思議な衝撃波も、闘気の運用であることは間違いない。


闘気、奥が深い。


創が闘気を使えれば、脆弱な体力を補うものとして効果抜群なので、ハジメ以上

に創のためのものとして、闘気を早く使用可能なものに仕上げたい。


あれ、俺、ザースでも日本でも、結局同じようなことしているなw。






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