現状ステイタスと、迷宮地下10階の様子
現在のステイタスの状況
ギフト ハジメ
罠感知対応
理力操作/熱操作/地操作/空気操作/光操作/水操作/聖操作
空間操作
気授受 生命力授受
危機感知 同大 同極/危機対応 同大 同極
物理耐性大 同極/魔法耐大 同極
隠形/状態異常耐性 同大 同極
索敵/鑑定/判別
自然充填 同大 同極/自然回復 同大 同極
成長促進 同大 同極
蘇り 武器技能 付与
自己確認/他者確認/表示変更/言語対応
神知/自由設定
残2
自己確認
ハジメ 人族 5歳 レベル4 40%
称号 迷宮の申し子
職業 冒険者
装備 上質ローブ 軽快靴
基礎値 筋力1080/敏捷性1080/生命力4320/気力2520/気速2520/気量10620/活力15
攻撃力 1080+2520(理力)=3600
防御力 1080+2520(理力)=3600
備考 魔法道具職人
他者確認
ハナ 獣族 幻狼(進化種) 1か月 レベル4 10%
称号 迷宮の申し子にしてハジメの僕獣
職業 なし
装備 なし
基礎値 筋力1200/敏捷性1800/生命力3000/獣力700/獣気速1000/獣気量1000/活力200
攻撃力 1500プラスα
防御力 1200プラスα
備考 サイズ変更化
冒険者カード
氏名 ハジメ ランクC 10級
種族 人族
年齢 5歳
レベル 4
備考 火魔法 水魔法
僕獣 ハナ 幻狼 レベル4
冒険者レベルはふたつアップしてCになった。早い!
まず俺のギフトだけれど、罠感知対応を選択した。
これにより、半径5メートルの範囲の罠を自動感知する。そして罠の内容を調べる
ことも可能だし、特に調べずに自動解除することもできる。もはや俺にとって罠は
無意味になったと言えよう。
「自動解除不能で手動で外す罠が出てくるかも知れないから、目新しい罠があった
らきちんとその仕組みを探ろう。迷宮外でも罠関連の経験が活きる可能性もあるし」
「あ、ああそうだね」
ジョー先生は厳しい。はい命がかかっているのだから、どんなことでもおろそかに
しては行けない。まあこだわり過ぎて非能率なのもどうかと思うけどね。
これでいったんギフト49全部使って残がゼロになった。
とっさに戦闘中に何かのギフトを選択するかも知れないので、とりあえず物理耐性
と魔法耐性を大と極のみにして、各基本を外して、合計2ポイントを予備とした。
これでも耐性は各9割近く残っている。
敵が強くてぎりぎりの攻防になる時にはまた考えよう。
装備は見た目と着易さ優先にした。多少の防御力の補正とかはほとんど無意味にな
ってきたから。
なおウルティマは装備表示に反映されない。変幻自在だから?隠蔽されているから?
各基礎値は順調に増加している。気量はとうとう1万を超えた。
超回復2周で各基礎値は4倍、準超回復1周で生命力と気量は更に倍で8倍。
原則一日でこれだけ増加し、更に一つレベルアップすれば、原則各1.5倍で、
6倍と12倍。これは凄い。指数関数的増加という奴だな。
そしてハナは進化した。これで2度目。今度は幻狼。
毛並みは薄い茶色になった。つやつやふさふさで、撫でると滑らか。
全体に、ひとまわり大きくなった。体高130センチ、体長150センチくらい。
仔馬とかろばくらいかな?だいぶ大きい。これで顔が狼だから、見た目かなり怖い。
角も2本になり、長くなった。20センチくらい。上に伸びるつららみたいな美し
い角。理力の射程も2メートルくらいになり、角爪以外のところからも出せる。
幻狼になってなんとサイズ変更の能力を獲得した。
マックスがこの素の大きさで、これよりも小さくなることができる。
ミニマムは体高15センチ体長30センチくらい。
初めて会った頃の大きさだ。生後1か月の子犬って本来これくらいなのかな?
サイズが小さくなるだけではなく、見た目もその大きさにふさわしく可愛くなる。
もろ子犬そのもの。ハナ、めっちゃ可愛いやん!
「よーし、よしよし。ハナは街中ではこれで行こうか。戦闘時には大きくなること
にしてさ。この街サイズの子犬バージョンなら、どこでも安心して連れて歩けるよ」
「くぅーん」
地下10階に来た。この階層はゴブリン系最後であり、1~9階までの集大成と言
える。ロードゴブリンレベル5、メイジゴブリンレベル4、プリ―ストゴブリンレ
ベル4、ホブゴブリンレベル4、ゴブリンレベル3、大蝙蝠レベル3、スワロービ
ーレベル3、サラマンダーレベル3、水蛇レベル3、ラバースライムレベル3が出
現し、最大で6体が同時出現する。
ロードゴブリンは、物理も強く、装備も良く、聖魔法と水魔法を使う。
ゴブリン系ではかなり強い。所詮ゴブリン系と言えば、まあ身も蓋もないが。
とにかく6体で出現するのはこの階からだ。普通のパーティーでは6対6の
同一条件。戦士系や魔法使い系もいて、ここからが本番、ここまでは練習と
いう想定なのだろうか。
残念ながらというか、やっぱりというか、俺とハナの敵ではなかった。
例えばこんな感じ。
詠唱を始めようとしたロードゴブリン、メイジゴブリン、プリーストゴブリンを
俺が、ウルティマ短槍の先端からの理力弾連射で、カバーに入った従者もろとも
粉砕する。詠唱は完成させない。
理力弾をかいくぐって近づいてくる敵がいれば、ハナが立ち回って瞬殺。
あるいはこんな感じ。
敵6体が1か所に固まっている。その範囲に対して、空気操作、土操作と水操作で、
周囲の大気と敵の体内から、可燃性ガス・炭素・油分を抽出して、細粒状に攪拌し
酸素を集中させ、熱操作で急激に加熱する。そして理力の壁でドーム状に覆って影
響をドーム内に限定させる処置を施した上で、爆発させる。
ウルティマを使った素早く繊細な気操作では、こんな芸当も比較的スムーズにでき
てしまう。ハナは理力ドーム外に出てしまった敵がいたら処置する。
敢えて、敵詠唱を待って敵魔法を受けてあげるとこんな感じ。
メイジゴブリンが打ち出した火球や火矢を始め全ての単体攻撃魔法は、俺もハナ
も簡単に物理で打ち落とせる。範囲攻撃魔法は、俺の魔法で相殺させることも容易
だし、敢えて受けても俺の魔法耐性ではびくともせず、ハナの獣気の保護膜では蚊
に刺されたほどのダメージしかない。
ロードゴブリンやプリーストゴブリンの沈黙の魔法は、俺達には全く効果がない。
彼らの範囲攻撃魔法はメイジよりも攻撃力が弱く、俺たちはびくともしない。
ロードゴブリン、ホブゴブリンらの物理攻撃や、その他の特殊攻撃は、遅く弱く、
充分余裕をもって回避できるし、敢えて受けてもびくともしない。
まあ、要するに、全然相手にならないという感じなのだ。
攻め方や回避の仕方の練習にはなるけれど、ぶっちゃけ、俺とハナの模擬戦や
想定敵とのシャドー戦の方がよっぽど緊張感がある。
転生初期のスライムとの命がけの攻防、陸ガメ、王鷹、穴ぐ魔、そして草原狼
の群れとの緊張感あふれる大立ち回りが懐かしい。
ほんの数日前なのに、隔世の感があるよ。なんとまあ。
そろそろお昼時も過ぎて、ちょっとばてて来た。
少し休憩して、軽く昼食タイムにしようか。
転移室は休憩に利用できる。
この部屋には敵が出現しないし、侵入しても来ない。
光のカーテンで外と遮断されているが、ここに体や物の一部分でも掛かっていると
転移は起こらない。なので、槍の先端部でも光のカーテンに引っ掛けておけば、中
は安全地帯なのである。外に出した槍の穂先を敵がいじるようなら、熱操作で高熱
にしておけば足りる。
こうして、食事や睡眠のための安全地帯を確保できる。
俺たちが入ってると、迷宮の外からこの転移室が利用できないと思うけど、地下1
0階に来るパーティーいないんじゃない?いても軽い昼食時間くらいは待っててね。




