表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/136

街だ!初異世界人だ!

ハナの背中に乗った。毛皮ふさふさで滑らか。うん、これは知ってた。どこにつか

まろうか?試行錯誤の末に、片手で首の肉ごと掴み、もう一方の手は角を挟んで頭

にあてる。足は胴体の真ん中あたりでクロスさせるように締め付ける。

「これで痛くないんだな」「わん」


うん、快調快調、少しスピードを上げてみて。おお快適じゃ。風が心地良い。体が

風に溶け込んだ気持ち。景色が流れるのがすごい爽快。代り映えしない景色だけど

それでも爽快。ハナの体は温かくてなんだか愛おしい。


よしもっと速く。うんまだ行けるぞ。まだ速く走れる?え、余裕?じゃあさ、8割

程度のスピードでお願いします。うひゃー速ぇー、時速50キロくらい出てない?

これで巡行速度?あ、少し落ちた。40キロくらいかな?こりゃ楽ちん。

乗馬、じゃなくて乗狼、超楽しー。

「ハナはきつくない?」

「わふん」

大丈夫とのことです。

ハナ号もちょっと嬉しそうだ。


でも、カーブを曲がる時は怖い。重心が外にずれて、落っこちそう。

これは移動中は良いけれど、戦闘時にはとても無理だわ。

旅客機モードは行けても戦闘機モードは無理みたいな感じかな。

ハナ得意のジグザグ稲妻走行なんかされたら、軽く振り落とされるね。


途中、馬車を時折追い越した。馬車に近づいたら草原側に迂回して、十分に距

離を開けて馬や人を驚かせないように抜いていった。こちらに気付いてないと

思う。


とかやってるうちにあっという間に街に近づいた。

すぐそこに外壁が見える。周囲をぐるりと壁で囲っている。

索敵マップで確認すると、東西約10キロ、南北約20キロの長方形に近い形

の外周だ。

今俺たちがいるのが街の北東の角。

このまま壁に平行に道なりに10キロ南下すると、東辺の中ほどに人の密集地

があり、ここが門だと思われる。ここは南北と東西の街道が交差しており、人

の移動は南北の道を北上する人の動きと、東西の街道を西進する動きが多い。

門まであと2キロくらいの地点で、街道をそれて林に入り、早くも本日2度目の

訓練を行って超回復を一回り。木がいい感じの障害になった。

今日のお昼からは街中だから、これが今日最後の訓練だ。凄い超速の進歩。

我ながら可笑しくなる。


「この世界の人を初めて見ることになるんだけど、言葉は通じるのかな?」

「言語対応というギフトがあるからこれを付ければ大丈夫」

ああ、どきどきするなあ。文化に触れるのは久しぶりな気がする。ホントは

4日振りなだけなんだけど、とてもそうは思えない。色々あったもんなぁ。

さて現状を確認。


ギフト ハジメ

理力操作/熱操作/地操作/空気操作/光操作/水操作/聖操作

空間操作

気授受 生命力授受

危機感知 同大 同極/危機対応 同大 同極

物理耐性 同大 同極/魔法耐性 同大 同極

隠形/状態異常耐性 同大 同極

索敵/鑑定/判別

自然充填 同大 同極/自然回復 同大 同極

成長促進 同大 同極

蘇り 武器技能 付与

自己確認/他者確認/表示変更/言語対応

神知/自由設定

残1


自己確認

ハジメ 人族 5歳 レベル2 30%

称号 絶対強者の卵

職業 なし

装備 短槍改 甲羅のベスト うさぎのパンツ 狼マント 狼ハット 狼靴

基礎値 筋力240/敏捷性240/生命力480/気力560/気速560/気量1180/活力5

攻撃力 240+3(鋼の短剣)+560(理力)=803

防御力 240+8(甲羅ベスト)+うさぎパンツ2+狼マント8+狼ハット4+狼靴2

+560(理力)=824

備考 空間職人


他者確認

ハナ 獣族 角狼(進化種) 1か月 レベル2 10%

称号 絶対強者の卵にしてハジメの僕獣

職業 なし

装備 なし

基礎値 筋力280/敏捷性400/生命力800/獣力200/獣気速240/獣気量400/活力40

攻撃力 400プラスα

防御力 400プラスα

備考 人語を理解する 主従のチームワーク抜群 騎乗可


鑑定されるとこんな感じ

鑑定 ハジメ 人族 5歳 レベル2

称号 野生児

職業 なし


職業ギフトの鑑定ではこんな感じ。

鑑定 ハジメ 人族 5歳 レベル2

職業 なし


はードキドキ。。。



林を抜けて街道へ戻り、そこからは歩いて門に向かう。

並んでいるのは、馬車の商人の一行、冒険者二組、旅人、流民だ。

つい鑑定とか他者確認しちゃうね。


他者確認

ルイス 人族 28歳 レベル3 22%

称号 仕事熱心お金大好き

職業 商人

装備 さしたるものなし

基礎値 筋力2/敏捷性2/生命力3/気力1/気速1/気量1/活力3

備考 主に食料品を扱う 目利きに自信あり


一般人の基礎値ってこんなもんなんだ!衝撃的だ。

戦闘関係の表示項目がそもそもない。表示の必要なしということか。。。


商人の一行には護衛が付いてるね

他者確認

シュミッツ 人族 30歳 レベル8 66%

称号 護衛三昧

職業 冒険者 ランクE 5級

装備 鉄の剣 革の胸当て ブーツ

基礎値 筋力8/敏捷性7/生命力8/気力2/気速2/気量2/活力4

攻撃力 7+3(鉄の剣)=10

防御力 7+革の胸当て4+ブーツ2=13

備考 ここ数年護衛専門


冒険者でもこんなもんなんだ!


ジョー先生に聞いてみる。

「ランクEって何?」

「冒険者の強さの基準。経験値が自動でカウントされて決定される。Gが初心者、

Fが初級者、Eが一人前弱め、Dが一人前強めここでレベル10基礎値40程度、

Cが一目置かれる強さでパーティーのリーダーの標準がこのランク、ここでレベル

13基礎値130程度、Bが各街のギルドのトップクラスで各街に50人程度いて

レベル17基礎値700程度。Aは各国のトップクラスで各街には数人いるかいな

いかという程度。レベルや基礎値は不詳。なおAを超えるSとかSSがいるという

噂は絶えないけれど真偽不明」

「へぇ、じゃあ今現在の俺の素の数字だとランクCの平均は超えているけど、ラン

クBには届かないあたりで、理力の底上げを入れればランクBでもいいところ行く

感じなんだぁ。ランクBからは急激に強くなるんだね」

「たたき上げの冒険者は経験の裏付けがあるから数字以上に強いと思うよ」

「なるほどー」


「ところでランクの横の級って何?」

「これは信頼度を反映するもので、実績に基づいてポイントが積みあがるとギルド

の認定で10級から始まって6級まで上がり、5級から1級までは、ギルド長と領

主が協議の上で進級を判定して行く。まじめに勤め上げて依頼をこなして行けば進

級して行く。まじめさ勤勉さが決め手で実績を積み上げた人が信頼を勝ち取った証

だね。これも依頼や就職において非常に重要になって来る。例えば護衛なんかは5

級以上で依頼がなされることが普通だ」

「ほほー、じゃあ誰でも最初はランクGの10級からなのかな?」

「いやそうでもなくて、他の職での実績を評価されて最初から6級ということもあ

るようだ」

「ふーん、とにかく強さと実績が表示されるとは便利だね」

「冒険者ギルドで登録した時にもらえる冒険者カードには明示されているからカー

ドを見れば誰でもわかるようになっている」


「流民っていうのは?」

「前の身分から離れて、新たな所属が未定の人だ」

「難民のことか。旅人とはどう違うの?」

「旅人は、行政に届出を出して、身分をいったん保留にしている旅行者だ」

「旅行するのに身分を保留しなきゃならないんだ」

「この世界での旅行は年単位になるからね」


「街道を行き来するのはこういう人くらいなのかな?」

「商人と冒険者が最も多い。次いで行政官、流民は国が乱れたときは爆発的に増加

するけれど、平常時には多くない。旅人は少ない。のんきに観光するような世界じ

ゃないからね。旅人は、諜報関係者とか盗賊のことも多くてちょっと剣呑なんだ」

「ふーん、普通の人は移動しないんだ」

「そう。だから情報が少ない。テレビ新聞電話はもちろん無い。商人の定期便に便

乗しての手紙の流通はあるけれど官製の郵便制度はない。情報は商人経由の経済情

報、冒険者経由の噂話程度で、街中はともかく他の街の情報は極めて少ない」

「なんとまあ、原始的なんだね」

「他方で、冒険者ギルドや魔法ギルドは、魔法による連絡手段があり独自連絡網を

持っている。これらは領主と結びついているから、重要情報は領主経由で正式発表

されて、最低限の情報が流通し共有されている」


俺の番が回ってきた。門番に問いただされる。

門番のこのお方は?

他者確認

ゴンザ 人族 35歳 レベル5 10%

称号 まじめな振りしていいかげん

職業 ソマーナ騎士団 衛兵

装備 鋼の槍 鋼の鎧 布のズボン

基礎値 筋力6/敏捷性4/生命力6/気力1/気速1/気量1/活力3

攻撃力 5+4(鋼の槍)=9

防御力 6+鋼の鎧10+布のズボン1=17

備考 こども好き 奥さんに頭があがらない


「ここはウギス領主国、そまーな市だ。坊主、ひとりか?」

「ん、俺とハナ」

「ハナっていうのはこの犬か。親はどうした?」

「兄さん死んだ。親いない」

「査証とかカードとか何かお前の身分を証明するものはないか?」

「ん?」

「孤児かな。施設管理局へひとまず連れて行くか」

「俺、冒険者になる」

「お前が?何の冗談だ」

 

俺は腰の短剣を抜いて、型をひととおり見せる。短剣はあまり訓練してないけれど、

身のこなしには自信があるし、武器技能のギフトのおかげでばっちりサマになって

いる。びしっと決めたところで、、、


「ほう、凄いな。兄貴に仕込まれたか。かなり鍛錬したな」

「ん」

「ひとまず職安に行かせてみるか。ダメでも隣が施設管理局だからな」

「坊主、この道をまーっ直ぐ行ってみろ。そしたら3回建ての建物があるから、そ

この受付へ行け」


おお、ひとまず最初の関門をパスしたぞ!







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ