異世界の仲間
そういえば俺って異世界にきたんだよな…
さすがに慣れるの早すぎじゃね?
そんな事を思いながら俺は冒険者管理局にやって来た。
大勢の人が冒険者になりに集まっている。
みんな登録書にサインしていた。
あれ?
凄く小さな女の子が俺の隣にいた。
目の色が緑で髪の色は淡い緑だった
どうやら冒険者になりに来たようだ。
しっかし若いなぁ
ざっと見積もって10歳くらいだろうか
ローブを着て杖のようなものを持っていた。
「君も冒険者になりに来たの?」
少し女の子っぽく喋ってみる。
決して性別に関して障害があるわけではない。
ここでの自分の性別は女ということになってるからだ。
てかここの言語大丈夫なのかなぁ…
「えぇ、そうよ」
大丈夫のようだ。さすがはファンタジー
「でも君は見たところまだ幼いようだけど、歳が小さくても冒険者になれるの?」
すると女の子は真っ赤になって睨んできた。
「私はもう20よ!!」
「えぇぇぇえ!?」
どうやら彼女はシルフと言う妖精らしく、体の成長と歳が追いついてないようだ。
よく見ると耳が少し尖っている。
ノームとかエルフはもっと凄いらしい。
「へぇ、妖精なんですね」
少し好奇心を持って聞いてみた。
「やっぱり魔法とか使えたりするんですか」
「もちろん使えるわよ」
凄いな。やっぱり魔法とか使えちゃうんだ。
完全に異世界に来た事がわかった。
「私たちシルフは魔法のプロフェッショナルなのよ」
「どんな魔法が使えるんですか?」
「そうね…」
女の子はそう言って鞄からりんご?を取り出した。
「【ウインド】」
女の子の持っていたりんごの皮が一瞬で剥け
りんごが手軽なサイズになるように切れた。
「凄い…」
「そうでしょう?普通の魔法使いはこんな繊細に魔法使えないのよ」
女の子は自慢げに言った。
「他にも色んな魔法が使えるけどここで使うと危ないから使えないわ」
他にも使えるのか。
妖精は凄いな。
「魔法は妖精じゃないと使えないんですか」
「いえ、妖精じゃなくても魔力のある物は使えるわよ」
俺でも使えるかな?
「私でも使えますか?」
「うーん…人間にも魔法は使えるけどほとんど才能によるからどうかしらね…」
すると女の子は自分をみた。
すると女の子の目が緑から赤に変わった。
「凄いわねあなた…大きな魔力を感じるわ」
「どんな風に見えるんですか?」
「そうねぇ…魔力の多い人は体から光が漏れるのよ私たち妖精はそれが繊細に見えるの」
そんな物が見えるのか…
「あなたになら魔法が使えそうだわ。色に淡い青があるから水とか氷とか、あと空間魔法が使えそうね」
「水魔法はどんなのがあるんですか?」
「そうねぇ…水魔法なら液体の形を刃状して攻撃できる【ウォーターブレード】とかが便利で良いかしらね」
「へぇ…」
「それはそうとあなた」
「なんですか?」
「名前はなんて言うの?」
あぁ…そうか。
まだ自己紹介してなかったな。
「カイトです」
「そう…あなたカイトっていうのね。変な名前」
「なんてことを」
「そんなことより私、ギルドをこれから作ろうと思うの。
でも仲間がいなくって…カイト、私のギルドに入って、一緒にこの世界を冒険しない?」
「え」
初対面の人に仲間にならない?なんて聞けるものだろうか。勇気のある人だ。
でも俺もこの世界に仲間とかがいなくて心細くなっていたところだ。
「あなたの名前は?」
「ルキノよ」
「わかりました、よろしくお願いします。
ルキノさん」
これからが楽しみだ。
主人公の名前は十五夜と書いて、もちづきと読みます。
俺TUEEEEを書くつもりでしたが、今のところこの主人公は全然強そうじゃないですね