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明崎用にコーディネートされたのは、七分袖にダブルジップで深緑のパーカー、黒白ボーダーなTシャツ、ベージュのチノパン。
一方笠原用に選ばれたのは、白いカッターシャツに薄手で青色のカーディガン、黒のスキニージーンズ。カーディガンの前身頃には洒落た刺繍が施されている。
どちらもキレイめにまとめられていた。
「めっちゃ楽しみやねんけど」
部屋の隅にパーテーションで区切られた所があった。あそこがフィッティングルームになるらしい。まずは明崎から先に着替え、次いで笠原も着替えた。
「……おー!」
フィッティングルームから出てきた笠原を見て、明崎は感嘆の声を上げた。
うん、中々! カッコええ!
「めっちゃカッコようなったで! ってか足長いな」
「……あまり見るな」
笠原は恥ずかしそうに顔を背ける。奏の審美眼は正しかったようだ。笠原には意外にも青のカーディガンが似合っていて、スキニージーンズでしなやかな足の線がよく分かる。
今時のイケてるキレイめな学生って感じ。普段もこんぐらいお洒落したらええのに、ユニキュロとかしかむらで済ませとるもんなぁ……
今度は服選びに連れてったらんな。
「そこで照れられちゃ撮影にならないよー?」
奏が意地悪な笑みを浮かべながらからかった。
「そ……そう、だな」
笠原はハッとした様に向き直るが……やっぱり恥ずかしそうに視線を下げてしまう。
「大丈夫やって。俺もおるし。慣れる」
「……そうであることを祈る」
もうー。緊張し過ぎやって。君は普通にしとっても絵になるから大丈夫ですぅー。
そこに別の生徒が入って、奏の所へやって来る。
「この二人の髪やってくれる?」
髪のスタイリング担当の生徒らしい。
「笠原君の髪はちょっと甘めな感じでやってもらおうかなぁ……」
「分かりました。明崎さんの方はどうします?」
「んー……あれは好きにやっちゃって」
「はい。了解です」
んーっ!? 俺投げっ放しなん!?
「じゃあ二人は髪のセット終わったら外に出てきて」
奏はそう言い残すと、部屋から出て行った。後には三人が残る。と、
「えっと……ホンモノの明崎さんなんですよね」
「え? あー、そやけど」
スタイリング君が、おずおずと明崎に話しかけてきた。
……ホンモノって、何や。その辺にパチもんの俺がおるんか。
頷くと、スタイリング君はパァッと目を輝かせて、
「俺明崎さんにスッゴイ憧れてて!」
と言ってきた。
なんとっ!
「ええっ、俺!?」
「はい! ブログもいつも見てます!」
「マジで! ありがとー!」
ふっふーん! どや! 見たかこの俺の人気っぷり!
「髪型めっちゃカッコ良くしてなー、今日ブログ載せよう思ってんねん」
「うはぁー! マジっすか滾りますねぇ! 俺頑張っちゃいますよー!」
あ……でも俺の方に力入っちゃって大丈夫なんかな?




