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THE LAST TEEN KISS-シュメタリングの夜明け-  作者: 野良猫
第二章 君は蜜よりも甘く
13/22

2006/5/25 ホームページ

 遊園地から五日後の夜、学校の課題のためにリビングのノートパソコンで調べ物をしていた。

 中間テストの勉強もあって始めたのが遅かったので、両親はとっくに寝ている。もう調べることもないので、僕も寝るだけだ。

 電源を落とそうとした時、北崎の顔がパッと頭に浮かぶ。

 学校では意識しないようにしている。そのおかげか、それとも彼女の口数がシンプルに減ったのか、声が耳に入ることが少なくなった。

 だが、簡単に忘れられるはずがなく、こうした何でもない時にふと考えてしまう。僕は最低な人間だ。まだ、北崎を求め続けている。

 パソコンに表示されているYahoo!に、あまりにも自分勝手な想いが溢れ出した。

 検索窓をクリック。

 k……き……t……た……z……ざ……k……き……北崎。

 n……な……n……な……m……み……七海……奈々美。

 北崎奈々美。

 こんなことをして、何がわかるというのか。こんなことをする自分に吐き気がする。それでも、エンターキーを押してしまった。

 検索結果が出て、画面が切り替わる。そのトップに表示された文字に息を呑んだ。

 え……『なーちゃんの部屋』? 北崎のホームページか?

 クリクックすると、白とピンクが基調の女子っぽいデザインのサイトに飛んだ。北崎っぽいような、北崎っぽくないような、よくわからないがチカチカして読みにくい。

 スクロールしてもプロフィールらしきものはなく、『Diary』の文字があるだけだ。一番下には『魔法のiらんど』と書いてある。確か、ホームページを作るホームページで、自分はやらなかったが中学で流行っていた。

 クリック出来るものが無いので、『Diary』にカーソルを合わせる。

 日記は三つしか書かれてなかった。だが、そのうちの一つのタイトルに目を奪われる。

 『蝶になりたかった』

 なりたかったとは、どういうことだろうか。嫌な汗が流れてクリックする。

 その中に、とんでもないことが書かれていた。

 すぐに部屋に戻り、机に置いてある携帯電話をパカっと開く。発信履歴から北崎に電話した。

「電源が入っていないか、電波の届かない場所にあるため、かかりません。」

 彼女の代わりに無機質な女性の声が聞こえてしまった。これでは、どうしようも出来ない。

 紙と鉛筆を持ってパソコンの前に戻り、日記に書かれている場所をメモする。

 明日の朝、どうにかするしかない。

 間に合ってくれ。

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