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石英記―泥被りの旅人―  作者: アルグレイ
イーストアルバス
40/50

18

「やぁやぁ、なんだかんだで元気そうじゃないかシシールト」


お嬢様から呼び出しのかからない貴重な休日

その日を狙って街中でマルタと接触することに成功した


「今のところ余裕はありますからね」


問題はそれが何時まで続くか、という話なのだが


「いやいや、流石にそこまで残酷じゃないよ貴族って」

「それ、今までの自分の行いを思い出して言えますか?」

「………なんで?何かおかしい所あったかな?」


やはり貴族と関わるのは危険であると再確認した


「シシールトはジョベート家当主とは既に会ったかな?」

「会っていませんね」


この街に来て既に1カ月が過ぎた

日数にして40日

世界は40日で1カ月

400日で1年

世界は10カ月で回っている


前世の事を覚えていなくても

前世とは日数が違うというのは理解している

この時点で私の前世はどこかおかしいのだと自覚している


「実はワタシは御当主様に呼ばれてね…」


それは初耳だ、何時の話だろうか?


「面会したのはここに来てすぐの事さ、キミが騎士宿舎に押し込まれた直後だね」

「どんな会話を?」

「単純にキミに関する話さ、あとナイアス嬢が決めたパトロンの話」


マルタの話によると公爵家の利益が出るならいくらでも投資するという話だという


「おかげで発明も捗ってねぇ!30日程はひたすら設計図を描く事になったよ、不眠不休で」


死にます

それは普通に死ぬのでちゃんと休みはとりましょう


「成果は出たんですか?」

「出るよ、勿論、これから沢山出る」


本当だろうか?と疑いの目を向ける

当然それに気付かない彼女ではない


「まだ市井には出てないけど各所では採用されているよ、例えば紡績」

「以前言っていた事ですね」

「そう、たった5台作っただけで綿糸の生産速度が劇的に上がってね綿花が足りなくなっちゃったくらいだよだから今度は…」

「長ったらしい話は勘弁してください」


話しを中断させるとマルタは萎んでしまった

だがそんな話を聞く気にもならない


「…じゃあ別の話、キミにも関係のある話だから聞いてくれるよね?」

「長くならないなら聞きます」

「そう?じゃあ簡潔に言うと…ナイアス嬢が15歳になったらキミはお役御免だね」

「あと何年ですか?」

「彼女は今10歳だからあと5年だね、15で公王と結婚して王都で生活する。その時にはキミを自由にするという話をしたよ、御当主とね」

「5年ですか…」


長いような短いような


「もう1カ月過ぎたけど給金は支払われたのかい?」

「いいえ、明日もらえるという話です」

「そうかぁ、しっかり計画的に貯めたほうが良いよ」

「分かっています、そんな無計画に見えますか?」

「いいや全然、ハッキリ言えばキミは子供らしくないからそこら辺の心配はしてないね」

「小賢しい子供とよく言われましたよ」


エクセラの大人達に

もうあの頃から7年が過ぎているのか

自由になる頃には17歳

充分1人で生きていける年齢だ


「さて、それじゃあワタシは行くよ」

「そうですか」

「いやぁ、綿花を大量に作る手段を確立しないといけなくてねぇだから今度考えてるのは…」


長くなりそうなので無視してその場を立ち去った

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