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石英記―泥被りの旅人―  作者: アルグレイ
イーストアルバス
23/50

「エクセラが、全滅?」


崩れた道を進んでいくと魔獣と戦っている集団を見つけた

何か助けになれないかと思案していると

{いつの間にか}戦いは終わっていた

どうやら彼等はかなりの手練れのようだ

そして私が住んでいた街の状況を伝えると自分の住んでいた街の名前がようやく判明した


「生き残りはお前1人か…」

「はい、生存者は見つけられませんでした」


集団のリーダーと思われる傭兵は空を見上げる

何か考えている様だ

少しして彼はこちらを向く


「よし、とりあえずリッシュラウドに戻ろう。この規模の商隊では街道を進むこともできんからな」

「私も同行して良いんでしょうか?」

「むしろそうしてくれんと困る、細かな事を各ギルド長に話してもらう」

「分かりました」

「その前に、コレン!」


おそらくコレンというのは人名である

その言葉に反応して青年が木桶を1つ抱えてこちらに来た


「うぃ~っす、持ってきました」


木桶の中には水と布が入っている


「これは?」

「自分の姿を確認してみろ、酷い格好だぞ」


そう言われて服を確認すると血と泥で汚れていた

何時の間にこんな汚れたんだ?


―――



そのまま数日間、商隊と共に整備の行き届いた街道を進む

そして見えてきたのは砦と思えるような大きな門

そしてどこまで続いているかわからない石造りの壁

エクセラとは比べ物にならないほどの大きな街である


「驚いたか?」


集団のリーダー、名はラングルという

彼が移動中に色々と話をしてくれた

このリッシュラウドがルガート街道上にある関所であり街だという

つまり交易の重要拠点である

大門を抜けて街に入ると奇妙な物が見えた

街の中にも大きな門があるのだ


「何故街中にも門があるのでしょうか?」


私の疑問にラングルは答えてくれる


「ああ、あれが関所だ」


なるほど、ベルリンの壁みたいなものか

…………

…ベルリンの壁とは何だ?

そう思った瞬間に前世の記憶が僅かに戻る

…まぁそこまで気にすることでもないか


「どうした?」


突然黙った私にラングルが声をかける


「いえ、興味深いなと思っただけです」


特に話すようなことでもないのでそう答えた

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