最終章 人への旅立ち#23 終わり
もう森の灯りは消え失せている。久しぶりに飛ぶ魔女の森の上空はもう僕の知っている場所じゃない。事前の調査でも、年代が経ち村近辺の文化も進んでいた。
僕達が住んでいた館も今は只の石の塊が転がる地元の子供達の遊び場となっていた。
そこで隠れんぼをして遊ぶ子供達の中で、想い焦がれた黒髪の光がちらちらと動く。
妖精達にもらった宙に浮くことの出来る金のベルトを自分に巻き付けて、舟の出口からそっと降りていく。
「あれ、なにー?天使?」「えっ?どこ!?いないよー?」「またかんちがいだろ!はやく隠れないとミーレリに見つかるぞ!」
危ない、見つかるのを防ぐ為に光学迷彩機能のボタンを押した…
うまく腕と脚を動かして、こちらに背を向け瓦礫の壁に頭をつけて数を数えている少女の元へ近付く。
「きゅうじゅうきゅー、ひゃーく!」
「ミレ。」
数え終わったとたん私のあだなを呼ばれた。あれ、もうみんな隠れてるよね?っていうかきいたことない声のような…とりあえず振り返った。
男の子が宙に浮かんでて、ちょっとづつ下りてきてる…??
木の隙間から差し込んでくる光の束を背負っていて、まるで…
「精霊様…?」
「違うよ。僕はシルバ。ミレ、迎えに来たよ。すごく逢いたかった。」




