石鹸と油…………元来の処方 実行編
ん!?
なんだか板蔵の目がキラキラしてんぞ!!
こういうの好きなのか?
あぁ……… だからさっき 厳しい意見を言ってきてたのか!!
フッ………… 全く、困ったヤツだぜ!!
「と…
とりあえず油で滑らせよう!!」
くノ一の一人が持ってきた油を
ハラペーニョのでっぷりした指にかける……
「うわっ!!ぬるぬる!!
こぼしちゃった!!」
「これ!!ギル殿!!
ポチ様は大丈夫であるか?
妾は、ポチ様が心配でならぬ!!」
すかさず姫様に言われる
「あぁ………ごめん……
表面だけが ぬるぬるだけだから大丈夫だ…よ…?」
「ポチ様になにかあってはいかんでのう……
くれぐれも!!慎重にたのむであるぞ!」
に………睨みが効いている……………
こわっっ!!
ヘビに睨まれてるカエルだよ…………
「………………………………………はぃ……、」
滅茶苦茶 小さい声で返事した…………………
て………手が震える…………………!!
あっ!!
さ、更に……、
ゆ…床に零してしまった……………
おっとっと…………、自分も滑るよ!!
気をつけなくちゃ!!
興味津々で そばで のぞき込んでいた板蔵の下にも 油が広がっていく………!!
「板蔵!! そこ危ないよ!!」
とっさに叫ぶ!
「えっ!? 何がでござるか?
慌てて上や横を キョロキョロしながら 足も動かす……」
つるりっ!!
「あっっ!!!!!」
板蔵は 尻もちをつくかと思いきや、転んだ勢いのまま 更に 脚 身体を空中に跳ね上げ
縮めた身体を くるりと 一回転!!
体制を立て直し
そして静かに着地!!!!!
回転着地!!!!!!!!!
セーーーーーフ!!!
「おぉーーーーーー!!!さすが忍者!!」
思わず 拍手喝采!!
「それほどでもあるでござるよ!ハッハッハ…」
やけに爽やかな板蔵!!
前髪かきあげる仕草してるけど
髪の毛 全部頭巾に入っていて
あるのか無いのかすら 分からないからな!!
涼しい顔をしていたが
その時 板蔵の脳内は……?
ーーーひぃ〜〜〜
今のは、ヤバかったっす!!!!ーーー
アセアセ………
そんな板蔵の気も知らず
ハラペーニョの指にかけた油で指輪を動かしてみる
す…………すこーーーーし、
ほ、ほんの、すこーーーーーし、
動いた気がする!?
「うーーーん、うーーーーん、、、」
「うーん……………………、なんとも抜けないなー
石鹸にしてみよう!!
泡立てて泡立てて…………………」
「どれどれ…」と、 覗き込む板蔵
「板蔵、見てるだけじゃん!!
ちょっとさー 疲れるから
忍者の技で泡立てやってよ!!」
”キラーーーん!!
おぉ!!拙者の出番とは!!
姫様のイメージアップ爆上がりが予測されるでござるよ!!”
「板蔵!!ごじゃごじゃ考えとらんでさっさと殺らんか!!」
おっと!!激が飛ぶ!!
「わはははは……………
拙者にお任せするでござるよ!!
忍法!!つむじ風の術!!」
ごぉぉぉぉぉぉ…………………!!!
なんと!!
はじめて板蔵から繰り出す忍術を見た気がする!!
流石!!腐っても忍者!!
「わぁぁ!まわってるー!!どんどん 泡立ってるーーーー!! 早い 早ーい!!」
あっ!!
でもまわりに 飛び散りまくりよ………!!
「こんなもんでござるな!!」
ドヤ顔の板蔵
周りの壁 床を見ると……………
飛び散った跡が酷い……、…………
姫様も、くノ一も 皆 無言で眺めている…………
あっ………姫様の頭に白の泡が、う………、
もとい、ソフトクリームの様にたんまり…………
………………ま、まぁ、いっか!!
「じゃ、今度は泡泡にして!!
指輪を 動かしてみよう!!」
「うーーーーん…………。うーーーーーん……………」
「……………………抜けないなー………
諦めるか………
一度泡の飛び散り 片付けるとするか…………」
「そうでござるな
全く…ギル殿の泡があちらこちらへ 飛び散っているでござるよ………ふぅ………」
えっ!?
自分でやったの気づいてないの!?
マジで!????
あっ!!姫様をはじめ くの一 全員あんぐりして板蔵見てるよ!!
姫様と目が合う
”だよね!!”
”だわな!!”
視線で会話する……
これ、以心伝心じゃん!!
姫様 滅茶苦茶 板蔵睨みつけてるし!!
板蔵が 何かを感じたのか?空気を読んだのか?粛粛と片付けをする………
「ふむふむ………泡というのは飛び散るものであるな………」
えっ!? 今 気づいたの!? 今なの!?
あっ!!
姫様、頭に乗ってる う…………、
も、もとい ソフトクリームの泡を お付きのくノ一に鏡で見せられて
滅茶苦茶 怒り狂ってるし……………!!
板蔵、
姫様に背中向けているからわからないかもしれないけど
凄い殺気飛んできてるよ!!
ちょっと不穏な空気を感じたのか ブルってして キョロキョロしてる!!
あっ!!
「板蔵!! そこ危ないよ!!」
石鹸の泡と油がネトネトの場所に 板蔵の足がのる
ツルッ
「板蔵ーーーーーーー!!」
腐っても忍者!!
先程同様に 滑ってそのまま尻もちかと思いきや 勢いを上に飛ばして頭上高く飛び上がり
そこでウルトラサルコウなのか?3回転半横回転捻り?が入る!!!
最後は 回転の勢いを殺しつつ着地!!!!
ウルトラC!!!!
拍手ーーーー!!!
わあわぁわぁーーー!!
「せーーーーーーーーーふ!!」
しかしなんと!!
着地した場所は石鹸の上!!!
その着地を皮切りに
ローラースケートを履いたかのように
板蔵は 滑りながら階段を 降りていった!!
マンガか!???
…………………………………………………………
一堂 無言で 板蔵の消えた先を見やる…………
板蔵…………惜しい人を亡くしたな………………
板蔵、きっと いたいぞう!!




