聞こえておるぞ!
諸々の葛藤はあったであろう……
重い 重い口を開いたのは
この場の最高責任者である カイゼ
「………して、ぎんどの? とは
どのような御方様でいらっしゃるのだ?」
ふーむ………と、しばし考えら素振りを見せる黒龍
『そうさのぅ……
わしも、つい先程 相見えたばかりではあるが
旧知の友のように 全て見透かした存在のように感じたものだ……』
〜えっ!?
さっき会ったばっかり!??
なんでそんなんで押しかけるんだよ!!
〜そうだ!そうだ!!
〜ぎんってやつやけに好かれてるなー
〜もしかして 恋か!?
〜鯉!?
〜ちっげぇよー!!
愛しちゃったのよ!!
〜マジか!!
それで、この突撃とは
愛が重すぎるぞ!!
〜うん!!そうだ!そうだ!
重すぎて、物理的に 押しつぶされるぞ!!
〜まて、 ぎんってやつは、
逃げたのか!?
逃げたのか!?
大切なことだから二度言いました!!!
〜あ、愛が重すぎて!?
〜まさか、ストーカーか!??
〜あーオレ、こういう重い系 無理なんだわぁ!!
〜なーにを言っておる!!
愛は重いのがいいんじゃ!!
わしも若い頃に好いた子がおっての
忘れられないから、今も独り身じゃよ!!
〜ジル爺さん、こないだ
スナック紫《ぱ~ぷる》のママに
こっぴどく振られてただろ!?
五体投地で謝ってるの 見たぜ!!
〜なぬ!?
そ…そんなこと…………
うぉーーーーーん!!!(涙)
〜おい!ジルGさん虐めるなよ!
〜やめろ!
お前の言い方が一番酷いぞ!!
〜いいや、お前だ!!
〜すまん 五体投地が………うっ、………
ザワザワザ……………
何度もいうが、
領民の心の声 以心伝心である
無駄にスキルの高い 領民の下
走馬灯み見るかのような一瞬で交わされているのだ……
これをもっと違うことに活かせば領の発展は 目を見張るものであろう………
しかし、
脳筋が司る領のため それも叶わぬようだ………
実にザンネンな者共である……………
『…いや……そのようなわけが…逃げ…あるわけ……すきって言………
いや、もとい、
そしての、ぎんどのは
家が此処にある故、此方で待っていろと申されての………』
〜ブーーーーー!!
はい!ギンは 黒でーす!!
〜真っ黒でーす!!
〜腹黒でーす!!
〜黒だ!
〜クロだ!
〜黒田だとぉ!??
〜◯◯ランス 黒黒!!
ザワザワザワ……………
以心伝心である
〜いっちゃんはじめの雰囲気だと
ぎんが悪さして 腹の虫がおさまらなくて
この国を滅ぼしてやるーっって
黒龍が来た…感じだと思ったけど
〜此処で待っていろ!!! だと!?
〜此処は
気安い待ち合わせ場所じゃねぇんだよ!!
〜その辺の 茶店じゃねーんだよ!!
〜デートかよ!!
〜むりむりむりむりむり…
〜オレは、カノジョにはできない!!
〜愛も重いしな!!
〜オレも
〜俺も
〜わしもじゃ…
〜ジル爺さんは
若い頃にフラれた子のこと忘れられないんだから
同じじゃん!!
〜そんなことないもん!!
しかも、 わし、フラれてないもん!!
〜でもなー
スナック紫で、
五体投地で謝るってばよー!!
〜うわ〜ん!!
〜おい、ジルGさん虐めるなよ!
〜お前が言うなよっっ!!
〜また、イジワル言うなよ!!
ザワザワザワ……………
〜ホントにさぁ、
こんなでかい図体とは
すぐそこの
自然豊かな秘境で待ち合わせろってぇの!!
〜街に一歩入ったら ゴ◯ラ襲来状態だぞ!!
〜んっ!?ゴ◯ラってなんだ??
〜えっ?わからないけど 頭に浮かんだんだ、
〜なんだ?俺もだ
〜オレもだ!
〜おれも、おれも!!
ザワザワザワ………
ーーー黒龍が百年凍っている氷よりも
冷え切った空気を出し、少し鼻声涙目になりながらも
………………重く口を開いた…
『………お主ら、すべて 聞こ えておる ぞ!!』
ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!
以心伝心していた者、ただ、興味を持って聞き耳を立てていた者 全員が
五体投地で平伏した……………………!!!!!
〜もぅ、バジル領の負け決定じゃないか!?
〜こそこそ話してるからこうなるんだよ!!
〜あー、
最後にスナック紫のママに会いたいのじゃ……くすん………
〜ジル爺さん、ただの色ぼけだぜ!!
うんうんうんうん……………!!!
住人 自由すぎだぜ!!
ところで、これお菓子ってタイトルにあるよ!!
ここまでで お菓子要素何もないんだけど………
タイトルからお菓子 抜く!?
”まだお菓子食べられないんだから!
成長と共にでてくるの!!
……………たぶん……………”




