くノ一が!? ……心配???
俺は 浮遊で 空を飛び飛び
板蔵は 岩や地面を飛び飛び
終いには木から木へ飛び飛び!!
結構なスピード出しているんだが ずっと平気な板蔵!!
忍者、すごいなーーー!
「くノ一たち
大丈夫かなー?」
一瞬で着ける道のりではないので、心配でつい、口から出た。
ハラペーニョを吊し上げしていたぐらいだから
いいとは思うのだけど
なんとも、他に精鋭の騎士とか居たら心配だ……
ま、ハラペーニョと、ごまドーレだけなら
心配なんて要らないだろうがな!!
「大丈夫でござろう
むしろ 拙者は、
ハラペーニョたちの行く末が………」
安心させてくれるようにつぶやいてくれた板蔵だが
途中で 口を閉ざした………
えっ!?
板蔵も やっぱり、心配なんだね……
仲間で、しかも可愛い女の子なんだしね!!
「これは、のんびりしてられないね!!
ばしばし進んでいこう!!」
「銀どの!!気合が入っておられる!
よろしくお頼み申す!!」
こうして
街を越え 秘境の大森林をひたすらに飛び続け
遠くに見えていた 山脈がそばに来た頃………
大きな影が一瞬で舞い上がってきた!!
なんだろう?
慌てて止まり よくよく眺めてみると
山のように見えるその壁は
輝く 漆黒の 鎧のような鱗
大きな コウモリに似ている…
などと例えるには申し訳なく思う
立派な双翼!!
口元には
何物をも 砕き散る 尖った牙がが美しくも 恐ろしく揃い
それよりも 何よりも
見るものを畏怖の感情に突き落とし
平伏せさせるべく
黄金色に輝いている 双の目の玉
「こ…れは………!!!」
「ドラゴンでござる!!」
板蔵が叫ぶ!
ドラゴン…………
男なら一度は出会ってみたいと強く望む
想像上の生き物
地球にも 伝承されている絵画やお話があったが
実物を拝んだ人は
見たことも、会ったこたもない………
オレは 目が キラーーーーーン!!!
「ドラゴン!!!!
そうか、そうか、
この世界には ドラゴンが居るのだな!!
なんという 僥倖だ!!
一度でいいから 会ってみたいと思っていたんだ!!」
あまりの喜びに 打ちひしがれ
声を大にして叫ぶ 俺!!
対する 板蔵は、
「正気でござるか!?
ドラゴンなどという大災厄に会って喜ぶとは!!
一騎当千どころでは 済まないのでござるよ!!
街どころか、
国が果たして、いくつ 滅びることか!!
この世界 全てすら 灰と化す可能性すらあるのに!!!!」
なんという!!
畏怖の象徴!!!
それでこそ ドラゴンだ!!!!




