薔薇じゃない!!
「うっ……うっ…………」
おれ、人として何かが終わった感じがするのは気の所為じゃないよな…………
あの後、水蜘蛛持って立ち尽くしていたら
周りから水蜘蛛剥ぎ取られそうになって
必死に抵抗して
それで、それで、いつの間にか
引っ張られるのを取り戻すために
水蜘蛛動かして 盆踊りしてたんだよ……………
なんだか、おれ、汚れてしまった…………
うっ………うっ…………
「も〜〜〜!!ギル殿、かたいでござるよー!!
全くもって 心地よくも愉しかったでござろう!?」
「………………」
「板蔵殿、主は はじめてだったのでございますから!!
主殿、はじめてはどうでしたか!?
私は、主殿とはじめてを共有できて大変満足でございました………」
「………………」
やめろ、なんでか知らないが いかがわしく聞こえるじゃないか!!
おい!!ノーキン!!薔薇の花束なんて なんでもってきたんだ!?
騎士の座り方しておれに捧げるな!!
「主殿のはじめてのために 捧げます♡」
やめろ!!
なんだか 誤解を生んでるだろ!!!
見てみろよ!!
姫様とくノ一さん達の 目の輝きを!!
かつてない悦びだぞ!!
異世界にも 腐女子需要あるのかよ!!
メモメモ………書き書…………
はっ!! この需要に供給してしまったら………おれは、おれは、なんだか終わってしまう気がする…………
もう………おれは、ムリだ…………
帰るの明日にして 寝よう…………
心が疲弊した……………




