ここはどこ?
俺は 甘いものが大好きだ。
食べろと言われたのなら ひたすら食べていても大丈夫だ。
ただ さすがに 時々塩分も求めるのは 人としての性なのだろう…
小さい頃からの甘いもの好きが講じて
子供のあこがれの職業
パティシエとなることができた。
実に感無量だ…。
パティシエになったからには
自分の腕を更に磨くべく
親方の技を見て真似し
味のこだわり 見た目の美しさに日々精進をして取り組んでいった。
なんとか 満足の味 形が出せるようになるまで おおよそ3年だろうか
しかしながら まだまだ
親方に肩を並べるまでには到底いかないがな…。
今日も爽やかに 朝起きて
お菓子作りに精を出そうと家を出た。
途中 かわいい野良猫に目を引かれた
目で愛でて 歩みを進めようとした瞬間
ねこちゃんが道路に飛び出した
迫りくる大型ダンプカー
驚き立ち止まる ねこちゃん
あっ!これは いけない!
瞬間に 俺は 飛び出した
ねこちゃんを胸の中に抱きしめたところまでは覚えている
気づいた時は
ふわふわとやわらかい 雲の上のような感触
起き上がり 辺りを見回す
どこだ?
暖かな日差し
柔らかな草の上には可憐な野花が咲き
心地よく爽やかな風と草の香り
天国があったとしたなら
こんな場所だろう
「気づいたようだね。」
ふと 声のする方へ顔を向ける。
そこにいたのは
金色の短髪のイケメン
白シャツと濃い色のスリムパンツを身に纏い
腰には帯剣している…が
好青年だな
青年までもいかないか?
少年???