★主要人物一覧表2
いつもお読み頂きありがとうございます。
此方は、前に上げたものと同じものですが、以前書いたものが第一部の途中、中途半端な部分にあげてしまったこともあり、埋もれてしまうため、改めて、此方でも上げています。
(※また、今後、サブキャラクターなどが増えてきた場合は、サブキャラ一覧表の方に加筆する可能性はあります……っ!)
✽ギゼル・フォン・シュタインベルク
人物紹介:シュタインベルク第二皇子、アズ(アリス男装時の姿)の親友
髪色:金 瞳の色:金
性別:男性
一人称:俺
あだ名等:お兄様、ギゼル(様)
年齢:巻き戻し前の軸→(19) 今の軸→(13)
身長:13歳→163㎝ 19歳→175㎝
性格:THEツンデレ男。
良い意味でも悪い意味でも曲がったことが大嫌いで、猪突猛進なところがあり、なかなか一度、自分がこうだと思ってしまったら、思考を柔軟に変えることが出来ず。
自分の信じるものだけを見て、凝り固まった固定概念に縛られ、視野が狭い行きすぎた正義感の持ち主だった。
一方で、自分が悪いと思ったことに関しては、反省し、謝れるような素直さも持ち合わせていて、決して短所ばかりの人間ではない。
雰囲気:やんちゃっぽい感じのイメージ
補足:
・自分が皇族に生まれたことを誇りに思っており、周囲からの評判を聞いて、その情報を鵜呑みにし、アリスのことを目の敵にしていた。
・母親であるテレーゼから、兄であるウィリアムとナチュラルに差別されながら育っているが、本人は生粋のお兄ちゃんっ子であり、ウィリアムのことは本気で尊敬し、自分もそうなりたいと思うほどに強い憧れを持っている。
それと同時に『どんなに追いつこうと頑張っても、そうはなれない』のだという、嫉妬心と、辛さや葛藤なども持ち合わせており。
兄のようになれなくても、せめて皇族として常に努力を怠らないようにしようという努力家であり、上昇志向が強い人間でもある。
・この世界での世間一般的な感覚を持ち合わせており、赤を持つ者に対しては良い印象を持っていなかったが。
ひょんなことからスラムで出会ったアリスの、男の子に変装した姿である“アズ”に自分の葛藤などを聞いて貰ったことから、心が救われるような思いで洗われて……。
ありのままの自分を見てくれるアズのことを本気で親友だと思っており、今まで、無意識に自分が『差別的な目』を持っていたのだと反省し、固定概念が壊されて、その性格は良い方向に修正された。
巻き戻し前の軸:無実の罪で捕まったアリスが、ローラに鍵を開けてもらい逃げている最中に、アリスを発見し、殺した張本人。
(その時のギゼルの言動から、ウィリアムの目の秘密を守るためだったんじゃないかとアリスは思っているが、アリスが無実の罪を着せられていたこと自体、ギゼルは、知っていたのかなど、その背景は、今も謎に包まれている)
各キャラクターへの気持ち
・アリス
「一応、俺の妹だ。
コイツを見ていると、何て言うか、身体が痒くなってくるっていうか……。
ああ、そうだよっ! 俺が悪いってのは百も承知なんだよっ!
けどさ、今更どんな顔をして、接すればいいのかとか、滅茶苦茶、悩むだろっ!?
今までのことがあるからこそ、普通に接するだなんて、本当に無理だからっ!」
・アズ(アリスが男装した姿)
「大親友だっ! 俺のマブダチだし、普通に人として、その考えを尊敬しているっ!
アズの存在そのものが、癒やしっていうか、人のことを真に思いやれる優しい奴でさっ!
男じゃなくて、女ってのも、魔女だってのもビックリしたけど、でも、俺の気持ちは、何も変わらないっ!
アズに出会えたお陰で、俺は、兄上とは違う道に進んでも良いんだって思えるようになったんだっ! 叶うなら、また会いたいと思ってる。」
・セオドア
「アリスの騎士だが……。
兄上に、敬語を使わねぇわ、不遜な態度はするわで、俺はあまり好きじゃない。
でも、兄上は、この男に何を言われても、普通に許しちゃってんだよなぁっ!
意味が分からないんだけど、ルーカス殿と同じように、兄上にとっては、歳の近い友人みたいに思ってんのかもしれない。
ノクスの民だってことで、俺も最初は敬遠してたけど、話してみると、そんなに悪い人間ではないのかも……。
まぁ、でも、俺の尊敬する兄上に不遜な態度だから、やっぱり、そんなに好きじゃないっ!」
・テオドール(セオドア変装した姿)
「大事な兄妹であるアズのことを本気で大切にしていて、過保護に思ってる感じだよなっ!
いや、でも、ちょっと、マジで、俺から見ても過保護すぎるってくらい、アズのこと大事にしすぎてる節はあるけど。
剣の腕どころか、人の気配とか探んのもお手の物で、マジで格好いいと思ってる。
まぁ、アズとは本当の兄妹じゃないかもしれないってのも、薄々感じてんだけどさ。
スラムで情報屋を営んでいたけど、二人とも、ちゃんとこの国から離れられることが出来たかな……?」
・ウィリアム
「大・大・大尊敬の、唯一無敵な俺の兄上だ!
マジで、人としてもパーフェクトすぎるし、天才なのに、努力の申し子っていうか、父上の後を継ぐために、早い内から帝王学を学んできて、オールマイティーに何でも出来すぎるんだよなぁっ!
テオドールとはまた違った意味で格好いいし、クールだし、でも俺には凄く優しいし。
母上が兄上に期待する気持ちも、凄く良く分かるんだよなっ!
それ故に、兄上が何でも出来るからこそ、プレッシャーや重荷みたいなものは感じてたけど、アズに出会えたお陰で、そういうのが払拭出来て、今は兄上は兄上、俺は俺、って思えるようになったんだ。
父上の跡を継ぐのは、兄上しかいないと思うし、俺も将来、兄上のために、影から兄上のことを支えられる、真の漢になりたいと思ってる」
・ルーカス
「優しい人だよな。
人の感情の機微を悟るのが上手くてさ、俺の置かれている状況にも一早く気付いてくれて、何かと気に掛けてくれる人だ。
兄上以上に、ルーカス殿も努力してきた人で、兄上の隣に立っていても、その言葉遣いも含めて、誰からも非難されない地位を自分で築き上げきたんだよな。
そういう意味で、尊敬出来るから、俺はルーカス殿のことを、殿と敬称を付けて呼ばせてもらってる。
俺も、ルーカス殿のことを見習って、自分の得意分野を磨いて、これから先も、頑張っていきたいな」
・テレーゼ
「母上だ。
世間で見せている顔は、清廉潔白ではあるものの、気性は荒めで、苛烈な性格をしているんだよな。
でも、世間から賞賛されるほど、皇后としての役目も、しっかりと担っているから、そういう意味では尊敬している。
あと、俺が生まれる前、兄上が生死を彷徨うような高熱を出してしまって、バートン先生に片目の摘出手術をしてもらったことから、赤に凄い嫌悪感を持ってて、兄上至上主義みたいになっちゃってるのは、俺自身も実感していて。
仕方が無かった部分もあると思うけど、やっぱり、兄上と同じように愛してもらえたらって気持ちは、ちょっとだけあるよな。
兄上と比べて、プレッシャーになるようなことも結構、平気で言ってくるし。
アズに出会えて、いい意味で、俺は俺のままで良いんだって、母上への執着もなくなってきたけど、ちょっと複雑かもしれない」
・皇帝
「父上だ。
最近、アリスのことを優遇し始めているように感じて、嫌な気持ちになっていたけど。
兄上からも諭されて、アリスがどんな境遇で過ごしてきたのか知って、考えてみれば、アリスは父上と今まで、家族で旅行に行ったりすることさえなかったんだよなって思って、俺もちょっとだけ、反省している……」
・前皇后
「病弱なことを理由に、殆ど公の場には姿を出さず、アリスと同じように、父上に宝石や服などを強請って、金遣いが荒かったって聞いてたし、俺自身は、今まで、そのことを鵜呑みにして、あまり好きじゃなかったけど。
アリスの状況が状況だっただけに、前皇后様にも、もしかしたら、何かしらの事情はあったのかもな。
俺には、その辺りのことは、よく分かんねぇけどさ……」
✽テレーゼ
人物紹介:ウィリアム、ギゼルの母親。アリスの継母。アリスの実母の死後、皇后となる。
髪色:茶色
性別:女性
一人称:私
年齢:34歳
巻き戻し前の軸(40) 今の軸(34)
身長:165cm
性格:苛烈にして、感情の起伏が激しい、策略家。
・表では、優しい第二妃、皇后としての役割を全うし、民や貴族のいる前では悠然と微笑んでいて決して本性を晒すようなことはしないが、実際は、激しく怒りの感情なども露わにすることが多い。
(ウィリアムやギゼルなどは母親の気性については、知っているが、まさか、自分の母親が裏で色々と手を回しているとは思っていないほど、表に見せている顔や、皇后としての立ち回り、政治的な手腕などに関しては、殆ど完璧に近い)
・ウィリアムのことを偏執的に可愛がり、君主にさせることを望んでいるのは、自分が父親に愛されてこなくて、ただの道具としてしか扱われてこなかったが故に、自分の子供には、そんな思いをさせたくないという気持ちが行き過ぎている。
それ故、ウィリアムと将来、敵対する可能性のあるアリスのことはそもそも良く思っていなかったが、年々、皇后に似ているような雰囲気のアリスに、長年、放置していた筈の皇帝からの愛情や、自分が一番大切なウィリアムの愛情が向き始めたことで『自分の大切な物を取られてしまうんじゃないか』という嫉妬心のようなドロドロとした感情も持ち合わせるようになっている。
雰囲気:可愛いというより美人なタイプ
顔つき:はっきりした顔
体つき:スレンダーな体型ながら出ている所は出ていて、バストもヒップも大きめ。
目つき:キリッとした感じのつり目。
髪型:胸くらいまでの長さの髪
補足:あまり良い噂を聞かないフロレンス伯爵の家に生まれ……。
父親に、偉い貴族や皇族に嫁ぐためだけの英才教育を幼い頃から施され、努力の末、シュタインベルクの第二妃という地位を勝ち取った叩き上げの人。
・小さい時にウィリアムの瞳が『能力的な意味合い』で、暴走して高熱が出たことを『悪魔の呪い』『赤を持つものは不吉な存在』と捉えてしまって、その目を取ることでウィリアムを守ろうとした。
→以降、ウィリアムのことを何よりも大事な存在として、必要以上に気に掛けている。
『そのことから、赤を持つものに対して必要以上に憎しみも持つように』
その結果、ギゼルのことは半ば放置気味になってしまっているのだが、本人にその自覚はあまりない。
・自分の地位が上がるためには、良い意味でも悪い意味でも努力を惜しまないどうしようもない人。
巻き戻し前の軸→ウィリアムが戴冠式を行い、皇帝に就任する晴れの姿を皇后として見つめているが。アリスが無実の罪を着せられる事件への関与は不明
各キャラクターへの気持ち
・アリス
「ウィリアムの地位を、将来脅かすことが出来る唯一の人間だ。
皇帝陛下と、皇族の血を引く母親との間に生まれたサラブレッドで、由緒正しい血筋を有している。
それだけでも許せぬというのに、あの女の娘であり、最近陛下に溺愛されるようになったのも気に食わぬ。私の可愛い息子が、あの小娘を気に掛けているのもな……っ」
・セオドア
「常に、あの小娘の傍にいて、護るように立っている、野蛮だと名高い、ノクスの民だ。
赤眼を持っているということも許せぬが、赤を持っていながらも、皇族の護衛騎士という地位を与えられていて、その地位に見合った報酬も与えられるようになっていることも気に食わぬ。
本当に、目障りこの上ないと言ってもいいであろうな」
・アルフレッド
「陛下が、あの小娘に紹介した、この国の皇族と同等の権利を有して、国内でも、自由に動くことが許されている希有な立場の少年だ。
私の影からの報告によると、滅んでしまった一国の王子とのことだが、薬学にも精通しており、知識も豊富で、それ故に、何故、ウィリアムではなく、あの小娘に、あの少年を紹介したのかと、陛下に対して、苛々とした気持ちがわき上がってくる……!」
・ウィリアム
「私の何よりも大事な息子だ。
何でも出来る自慢の息子だが、幼い時に高熱を出し、生死の境を彷徨ったことから、私が傍に立ってあげなければという思いが、どうしても強く出てしまう。
フロレンス伯爵という、碌でもない父親の元に生まれ、親という存在には苦労をしてきたからこそ、そのような思いはさせたくない。
ウィリアムが、これから先、歩いていく道には、一つの小石も落ちていないようにしなければならぬ。邪魔になるものは、必ず私が排除してみせる」
・ギゼル
「私の息子だ。ウィリアムという兄を支えるために、ギゼルにはもう少し、第二皇子としての自覚を持ってほしいものだが……。
最近、アリスとも、仲良くし始めて、私に楯突いてきたのも気に食わぬ。
どうして、こうも、上手くいかないことばかりなのだ……?」
・ルーカス
「優秀な私の可愛い狗だ。
アレの大事な心臓が私の手の内にあることで、甘噛みをしてくることはあれど、最終的にアレは私を裏切ることは出来ぬであろう。
その傍で、ウィリアムを支え、君主の座に就かせるようにと伝えていたが、あの小娘の婚約者に名乗り出ることになるとは思わなかった。
だが、排除出来ぬのなら、それでも良い。その傍で、いつまでも、あの小娘をコントロールし続けてくれれば、私がルーカスに言うことはないだろう」
・エリス
「ほんの少しは使えるやもと期待したが、全く、何の役にも立たなかった侍女だ。
あの小娘と仲良くし始めたことで、下手に排除することも出来なくなってしまった。
ルーカスの言う通り、そのまま放置しておくのが一番良いのであろうな。
あの侍女から、何かしらの綻びが生じなければ良いが……」
・皇帝
「互いに愛などなく、私自身も、陛下には何の期待もしておらぬ。
あの小娘の母親に対する自分の目線に全く気付いてもいなくて、そういう意味では、自分の感情に疎い人間とも言えるであろう。
だが、子のことになると別だ。あの小娘は、自分の愛した女の忘れ形見。
ウィリアムやギゼルのことを愛する以上に、陛下の気持ちが、あの小娘に比重が偏ってしまうのは決して許してはならぬ。決して……」
・前皇后
「ただの石ころは、どれだけ磨いても本物の宝石にはなれない。
皇族の血筋を持っているあの女と、フロレンス伯爵家に生まれた私とでは、どうやっても埋められない差があった。
それなのに、自分の生まれにあぐらを掻いて、病弱であるということを言い訳にして、努力さえもしてこなかった女。
一方で、どれだけ努力をしても、人脈を築いても、宝石になれない私……。
あの女を許せぬ気持ちを、持っていたが、何故、今になってあの女の残した日記などを私が手にしてしまったのか……。
それでも、私の思いは、何一つ、変わらぬ。そうでなければいけないのだ、絶対に」
✽フェルディナンド・フォン・シュタインベルク
人物紹介:シュタインベルクの皇帝。アリスの父親
一国の主として合理的に判断することが出来て、名君と呼ばれるほど、優れた能力を持つが、その他が、からきし駄目な人。
性別:男性
一人称:私
あだ名等:お父様、父上、皇帝、陛下
年齢:36歳
巻き戻し前の軸(42) 今の軸(36)
身長:185㎝
性格:人に対して愛情などを持っていない訳ではないが。
誰かを愛するという点において、無口で無愛想、さらには厳しい表情などを常に浮かべているため、人へ向ける言葉も、感情面も含めて、圧倒的に何もかもが足りておらず。
基本的に何ごとも、周りにいる人達から勘違いされてしまうような言動を取ってしまいやすく。
本人にはまったくそのつもりはないが、愛情関係においては特に、度々、周囲の人間から誤解されてしまうことも多い。本来は優しい性格を持っている。
自分の感情に疎いような一面も……。
雰囲気:一国の主として厳しい雰囲気。厳格で真面目な感じ。
補足:普段から、自己完結してしまうことが多く、言葉足らずであり。
例えば、アリスや自分の妻(アリスの母親)が赤色の髪を持っているため、外に出ると、それだけで、どうしても危険な目や嫌な目にあってしまうことを考慮して「外出はなるべく控えるように」とかけた言葉が、本人的には、二人のことを心配して伝えた言葉であるのに、アリスからは『お父様から嫌われている上に、皇族として外に出てはいけない程に自分は恥ずかしい存在なのだ』と、思われてしまったりで、家族に対しては、口下手で不器用である。
・また、国と家族を天秤にかけた時、迷い無く国を取るという一国の主としての顔はしっかりと持ち合わせており、そのため、自分の感情にはかなり疎い。
本来、アリスの母親である皇后のことは、早い段階から、恋や愛という意味合いで好きになっていたが(恋愛目での感情を妹みたいなものだと勘違い)自分の感情には全く気付いていない。
以降、アリスの母親である皇后のことは、常に気にかけるようにしていたが、ある時から、段々と自分に向けるその表情が暗いものに変わっていき。
次第に素直だった性格が、我が儘なようなものになっていく事に、絶望感を覚え、皇帝という国を背負わなければいけない、自分の立場を考えた上で、当時才媛だと評判だった、2歳年下のテレーゼのことを、アリスの母親である皇后との婚姻前に、『第二妃』として、迎えることになる。
→テレーゼとの関係は、お互いに了承した上での、上司と部下のようなビジネスライクの関係であり、傍から見ると理想の夫婦だと思われているが、実際は、仮面夫婦。
・ウィリアムやギゼルに対しては、きちんと自分の息子としての愛情は持っている。
・アリスの現状に、自分が今まで見てこなかった『アリスや皇后が今まで置かれていた状況』を可能な限り調べてから、初めてそのことに後悔した。
それから、10歳であるアリスが急激に大人びた性格になったことに、能力で命を削られてしまうアリスの身体のことを心の底から心配しつつ不器用なりにも、食事に誘ったり、交流を図ったりして、いい父親になろうと、現在はかなり努力をしている。
巻き戻し前の軸:ウィリアムが戴冠式を行い、街が盛大なお祭り騒ぎに包まれる中で、その座から、退位しており、引き継ぎなどで忙しかったと思われる。当時、皇宮にはいなかった可能性大……?
各キャラクターへの気持ち
・アリス
「私の大事な娘だ。
……今まで見てやれなかったことの反動が今きているのか、娘というのは、こんなにも可愛いのかと思ってしまうくらいに、可愛いと感じてしまう。
それだけじゃなくて、皇族の一員として努力もしているし、アリスのお陰で解決した事件もあるから、その観察眼には驚かされることもある。
今までのことがあって、私との距離があるのは当然だと感じるが、もう少し、遠慮無く甘えてきてくれると嬉しいと感じている。……いや、今のは聞かなかったことにしてくれ」
・セオドア
「アリスの護衛騎士だ。
親としては複雑なのだが、アリスとあまりにも距離が近いと思うのは私の気のせいか?
だが、その実力は、ノクスの民であることを差し引いても、騎士団でもトップクラスに入るほどの腕前だろうし、私自身も、アリスの護衛騎士としての信用を置いている。
中々、今の時代にはいないような、気概を持っていて、骨のある男だと感じて、そういう意味でも気に入っているが、娘との距離が近すぎるのは、うらやま……許せないな」
・アルフレッド
「普通の人間なら、絶対にお目にかかれない御方だ。
私のような人間が、精霊王様に対して、何かを言うこと自体が、烏滸がましいだろう。
人間よりも遙か昔から存在し、神にも近いような存在である御方を、尊ばない理由など何もない。
魔女の情報も含め、精霊王様が、我が国にいるだけで、どれほどの恩恵をもたらしてくれているのかは言うまでもないからな。
精霊王様が、味方で良かったと心の底から感じている」
・ウィリアム
「私の大事な長男だ。
最近になって、特に、私に似てきているように感じるし、ますます、皇帝の座を明け渡すのに相応しい感じで、立派に成長していってくれているな。
第一子ということもあり、ウィリアムには苦労をかけたこともあると思うが、本当に、ここまで、しっかりと育ってくれたと思う」
・ギゼル
「兄の背中を負って、プレッシャーのようなものも感じていたのだろうが、すくすくと育ってくれたと思う。
アリスに突っかかるようなことが多く、心配もしていたが、ちょっとずつ、自分の気持ちに折り合いも付けることが出来るようになってきているみたいだな。
テレーゼと、確執があるのかもしれないと、最近になって気付いたから、ギゼルのことも、特に気に掛けていきたいと思っている」
・ルーカス
「娘の婚約者だ。……これほど、許せない存在が、この世にいるだろうか?
いや、頭では、分かっているのだ、エヴァンズの立場を考えても、国のためを思っても、それが一番、良い方法だというのは。……だが、どうしても、心が追いついてこない。
エヴァンズの息子には、何の非もないが、まだ、アリスは幼い訳だし、暫くは、デート一つとっても、ウィリアムに監視してもらうのが良いだろうな。
本来なら、仕事を投げ出してでも、私が行きたいものなのだが……!」
・エリス
「アリスの護衛騎士であるセオドアが、気になると言っていた侍女だな。
建国祭が終わったら、私も、彼女には事情を聞かなければいけないと思っていたのだ。
アリスの事を、心の底から今、慕っているのなら、何か話をしてくれるかもしれない」
・テレーゼ
「元々、私の第二妃であり、今は、この国の皇后を務めている。
私に見せる姿も、世間に見せる姿も、清廉潔白といっていいほどの人物であり、病弱だったアリスの母親が、皇后としての責務を果たすには負担が大きすぎるため……。
私とは、お互いに同意し合った上で、仮初めの婚姻関係を結んだ存在だが。
もしも、アリスを排除しようと一連の事件に関わっているのだとしたら、その時は……」
・前皇后
「私の元妻であり、私の父親の弟である大公爵の娘で、私の従兄妹でもある。
小さい時は、天真爛漫な雰囲気で、柔らかく笑う子供だったが、次第に陰りが見え始め、ある日を境に、全く笑わなくなり、私のことも避けるようになってしまった。
多分、嫌われていたのだろうな……。
それよりも、アリスが酷い目に遭っていたことで、もしかしたら彼女も、そういった酷い目に遭わされてきたのかもしれない。
アリスと同様に今まで、見てやれなかったことを今は悔いている」
✽お母様
人物紹介:アリスの母親。前皇后。既に故人。
髪色:赤
性別:女性
一人称:私
年齢:享年31歳
巻き戻し前の軸(既に、死去) 今の軸(享年31歳)
身長:160㎝
性格:元々は優しくて素直な性格だったとのことだが、ある日を境に、徐々に陰りが見え始め、我が儘に振る舞うようになっていたというが……?
雰囲気:病弱で、今にも折れてしまいそうなほど、儚げな雰囲気。
体つき:細身。
補足:
・生まれた時から皇后になると決められていたため、公爵からは厳しく躾けられてきた。
・皇帝とは従兄妹同士の間柄であり、公爵(アリスのお爺ちゃん)が皇族の血筋を持ち、先帝と兄弟同士であることから、その血は由緒正しいものである。
・アリスが生まれた頃から、宝石や洋服を皇帝に強請っていたが、その真意は不明。
・生前、リンドウの花を何よりも大切にしていた。
・アリスに対して、華美なリボンなどは稀に贈っていたようだが、基本的に、同じ宮にいながらも、アリスのことは殆ど放置して過ごしてきていて、アリスと顔を合わせる時間は全然なかった。
・アリスが10歳になった年の夏の日に、誘拐事件が起きて、暴漢にナイフで刺された時、死にゆく途中で、アリスに『私が悪魔なら、あなたが悪魔じゃない訳ないわよね』と、呪いの言葉を残している。
・生前、アリスに対して、どう思っていたのかなどは、今も謎のまま……。
✽エリス
人物紹介:男爵家の娘。三姉弟の長女(妹と弟がいる)
現皇后であるテレーゼの紹介で、アリスの下に来ることになった新米の侍女。
テレーゼと侍女長に脅されて、アリスの秘密などを握ろうと、怪しい動きを見せる。
特に、アリスの周辺や、アルフレッドの秘密について探ったりしようとしていたが……?
性別:女性
一人称:私
あだ名等:エリス
年齢:16歳
巻き戻し前の軸(22) 今の軸(16)
身長:156~158㎝くらい
性格:本来は明るく、善良な優しい性格の持ち主。
ただ、善良で、あまり人を疑わない父親が、古くからの友人の借金の保証人になってしまったことから、男爵家である実家が多額の借金を背負うことになり。
借金の返済をするために皇宮で働き始め、テレーゼの侍女になったことから、実家の借金をネタに脅され、アリスの周辺を探るように命じられて、アリスの傍に付くようになった。
世間から言われているアリスの噂と、アリス本人の性格があまりにも違っていて、驚いたのと同時に、本来の優しさから、アリスに対し罪悪感のようなものも抱き始めていたが。
葛藤の末に、今では、アリスの傍に心から仕えることに決めて、誠心誠意仕えている。
ここ最近になって、ようやく、今までの重荷を下ろすように、テレーゼに命令されていたことをアリスに伝えることが出来た。
雰囲気:素朴な感じの雰囲気。
補足:実家の借金のことで、皇宮を追い出されてしまうと、どこにも働き口がなくなってしまうことから、テレーゼと侍女長に言うことを聞くよう脅されていた。
・アリスに何度も助けられたことで、今は、アリスのことを心より慕っており、可能ならずっと仕えたいと思っている。
・弱み:家族や、まだ成人していない姉弟達のことを食べさせていかないといけないこと。
・父親である男爵の人の良さには、ほとほと困っており、気付いたら厄介事や事件に巻き込まれているため、しっかりしてほしいと心の底から思っている。
巻き戻し前の軸:新米の侍女として特に役に立たないと判断され、テレーゼの侍女からは外されていたが、皇宮で侍女として、実家の借金を返すために、細々と頑張り続けている。
(当然、アリスと出会えていないため、そこまで実家の借金は思うようには返せていない)
各キャラクターへの気持ち
・アリス
「私のことだけではなく、実家のことも含めて何度も何度も助けてくださって、本当に心の底からお仕えしたいと思っている御方です。
今まで、テレーゼ様や、侍女長に脅されていたことをアリス様に、謝罪した時も、優しく許してくださって、アリス様の心の広さと、包容力に、頭が上がりません。
これからは、絶対に、アリス様のことを裏切るようなことはしないつもりです……!」
・セオドア
「勘が鋭くて、セオドアさんに見られると嘘が吐けないと思ってしまうくらい、一見すると恐い雰囲気を纏っている方ですが。
アリス様のことを、本当に心の底から大事に思っているのが伝わってきますし、アリス様に優しく接している姿を毎日見ているので、恐くはありませんっ!
アリス様と二人並んでいるお姿を見ていると、優しくて柔らかい空気感が流れていて、私も嬉しくなってしまいます」
・アルフレッド
「アルフレッド様が、精霊だなんて、本当にびっくりしました。
どうりで、とっても、博識な訳ですよねっ! 薬学などにも精通していますし。
アルフレッド様のお部屋では、謎の壺などがあって、たまに医者のロイさんにも、頼まれて、薬瓶を提供したりしているみたいですよ」
・ウィリアム
「アリス様のお兄さんであり、この国の皇太子様ですよね?
畏れ多くて、近づくことさえ、出来ません……っ!
クールで、冷たい雰囲気がデフォルトですが、アリス様と一緒にいる時は、ほんの少し表情が柔らかくなってる気がします」
・ギゼル
「アリス様に対して、ちょっとツンケンしすぎていると思いますっ!
私も弟がいるから分かるのですが、アリス様はギゼル様から見たら妹の立場ですし、もうちょっと、言葉遣いが、何とかならないものなんでしょうか?
お側で見てると、ヤキモキしてきてしまいます」
・ルーカス
「侍女長に怒られているところを、偶然、見つけて、助けてくださいました。
ルーカスさんには、本当に感謝しています。
でも、あのときの雰囲気は、やっぱり、何か、ルーカスさん自身も抱えていたりしたんでしょうか?」
・ローラ
「私の大先輩であり、アリス様の一番の従者は誰かと聞かれたら、セオドアさんと双璧を成す感じで、ローラさんだと断言出来るくらい、素晴らしい御方です。
侍女のスキルが、殆どない私にも、懇切丁寧に教えてくれて、時には優しく、時には厳しく指導してくださります。
私も、ローラさんの元で頑張りたいです」
・テレーゼ
「私に対して、アリス様の周辺を探るように、実家の借金を盾に、侍女長と一緒に脅す形で命令してきた御方です。
世間で噂されているような清廉潔白な人とは、ほど遠く、こんな人に、一度でも、屈してしまった自分が、本当に情けないと思ってしまいますが、結果的に、アリス様と出会えたことについては、感謝しています」
✽アルヴィン
人物紹介:アルフレッドの半身であり、もう一人の精霊王。
スラムを統べるNo.1(アイン)、テレーゼの駒(仮面の男、ナナシ)、ジェルメールで働く新人スタッフなど、色々と変装して、幾つもの顔を持っている。
性別:精霊なので特に無し。
一人称:僕/ 長いこと森に引きこもっていたアルフレッドとは違い、人間界で暮らしてきているため、角が取れてアルフレッドよりも、随分、丸い喋り方をしている。
年齢:相当数。今の軸では、16歳から20代前半の青年の姿でいることが多い。
身長:170cm
性格:本来は精霊らしく優しい性格をしていたが、長年の人間との暮らしの中で、良い意味でも悪い意味でも、人間界になれきっており、嘘が苦手なアルフレッドとは対照的に、嘘を吐くことも平気でしており、その場に合わせた立ち回りも出来るようになってきている。
その一方で、精霊らしくマイペースな所は失われておらず、本人はいたって普通に過ごしているものの、度々、その言動が浮世離れしていることで、周りを唖然とさせたり、悪目立ちしていることに気づいていないなどの一面も……。
雰囲気: その容貌は、元々、アルフレッドと同一の存在だったこともあり、アルフレッドと酷似しているが、過ごしてきた歳月の違いと、今までのこともあって、割と、暗めのダウナー系をイメージ。
体つき:線は細いものの、必要な筋肉はついている感じ。
目つき:細め
瞳の色:薄緑
肌色:色白っぽい雰囲気
髪色:緑色
服装:常に、黒色の諜報っぽい衣装
今までの変装遍歴:
◇エプシロン(スラムで出てきた敬語を使う三下感丸出しの青年)時。
髪色は緑。狐目の青年をイメージ。
スラムで過ごす三下感丸出しのオラオラ系三人衆のうちの一人。
新規でスラムにやってきた人間をカモにしている悪い人だが、どこか、憎めない雰囲気もある。
◇アリスのデビュタントの時の給仕スタッフ(ホールスタッフ)
髪色は茶色(染めている)、作中に出てくる実際の人物がモデル。
ぼやっとした印象の薄い顔が特徴。
給仕スタッフ(本物)を閉じ込めて、その姿に成り代わることで、アリスのデビュタントに潜入。
医者のマルティスの動向を見張っていた。
◇ナナシ(ジェルメールの新人スタッフ時)
緑色の髪。顔の特徴は、ぼやっとした印象の薄い顔。
(デビュタントの時の給仕スタッフの顔を、魔法で少しだけ変えているのみ)
建国祭編で出てきた、ジェルメールの新人スタッフ。
周囲のスタッフ達からは、『ナナくん』などの愛称で呼ばれている。
※因みに、アイン(スラムで動いている時)と、ナナシ(テレーゼの駒として動いている時)は、基本的に『アルヴィン』として、自分の本来の姿を隠していないため、精霊のままの姿でもある。
・見た目の年齢は、10代後半~20代前半くらいで、生活している。
補足:
・悠久の時を生きる精霊(四大と呼ばれる地、火、水、風の4つのエネルギー、四元素が長いこと蓄積して生まれた存在)
→人型になるために、2つに分かたれた半身がいる。
・シュタインベルクの元皇女であるマリア(未来予知の魔女)が、自分の契約者だったが、赤を持つ者に優しくないこの世界の中で、マリア自身が、弱者や赤を持つ者に対して、希望のある未来を求め……。
後の世に思いを託すのに、自分の能力を酷使してしまったため、目の前で、自分の大切な契約者を失うという状況に置かれ、身を引きちぎられるような思いをしている。
・アルヴィン自体は、マリアが見た一番可能性のある未来を元に行動している様子が、ちらほら見受けられるが、ルーカスに接触したり、テレーゼの影となっていたりと、その行動動機については、未だに不明な部分も多い。
・また、過去に、マリアが未来予知で思いを託した人物が、アリスだったため、アリスのことは希望の象徴として見ている部分があり『天使』と呼んで、特別視している様子が見受けられるが……?
巻き戻し前の軸:現段階では、不明。
各キャラクターへの気持ち
・アリス
「僕の天使だ。……それ以上でも、それ以下でもないよ。
僕達にとっては、紛れもなく希望であり、アリスだけが、僕達を救うことが出来るんだ。
だから、もう少しだけ待っていて。……必ず君を迎えに行くから」
・セオドア
「ノクスの民だ。あの子のことを常に、その傍で護ってくれているし。
僕も嫌いじゃない。……ただ、気を抜くと、直ぐに見抜かれてしまう恐れがあって、接する時は、気が抜けないから、ちょっとだけ困ってる」
・アルフレッド
「僕の大事な半身だ。
僕とは違って、アルフレッドは、森にこもって、ずっと、精霊の子供達のお世話をしてくれていたし、感謝もしている。
だけど、世の中の汚いものも、醜いものも、殆ど見ずに来てしまった部分はあるだろうから、僕とは、少し違っているかもしれないな」
・ルーカス
「僕の大事な、歯車のうちの一人だ。
ルーカスが、これから先、どんな判断に出ようとも、僕の計画に支障はないと言ってもいいだろう」
・テレーゼ
「心が綺麗じゃないから、嫌いだ。
こういう人間は、本当に、今までにも、腐るほど見てきたけど、嫌悪感しか持てないな」
・ツヴァイ
「スラムを取り仕切っている僕の部下と言っても、過言ではない。
出会った当初に比べたら、小言の多い世話焼きの爺さんになっちゃって、近くで、大声で怒られると耳を塞ぎたくなってしまう。
……だけど、ツヴァイと一緒にいた、ほんの僅かな時間は、僕の長い人生の中でも、悪くなかったと思えるし。
スラムは、ツヴァイに任せておけば、今後も上手く回っていくだろうから、そういう意味では、信頼もしている」
・アーサー
「助けるつもりは無かったけど、助けてしまった子供だ。
僕のことをキラキラした目で見てきて、尊敬の眼差しで纏わり付いてきて、まるで犬みたいだろう?
ツヴァイと同様に、過保護に、僕のことを心配するような目つきで見てくるけど、僕って、そんなに頼りない雰囲気があるのかな? 人間って、本当に、不思議な生き物だ……」