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伝染都市アジュール  作者: 六波羅朱雀
作者より、感謝を込めて。
35/35

あとがき


 これにて、この物語は結末を迎えたという形になります。まずは最後まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。最初にも述べました通り、この小説はあとがき以外は私が中学生の頃に書いたもので、誤字脱字以外はほとんど改稿せずに投稿したため、つたない部分もあったかと思います。そんななか、最後まで読んだくださったということ、心から感謝しております。


 三十話ちょっとという、長編小説にしては短い部類の物語でした。事実、ストーリー開始時点からすでに伝染都市アジュールに近い場所から始まるという、旅の終盤スタートという内容でした。よって、主人公とレオンの関係性はほとんど確立されていました。


 そのためどうやって信頼関係を描くかといった点や、登場人物の少なさをどうやってカバーして飽きないようにしていくかという点はすごく悩みました(執筆当時は投稿目的とかではなく楽しく書いていただけなので自己満足が大きかったのですが、改めて投稿前に読み直しているとそういった部分が悩みましたね笑)。


 ウイルスが蔓延して滅んだ世界を旅する、なんて、マイナーにもほどがある設定だと思います。投稿すると決めたのも、売れたい!読まれたい!というよりは、供養の気持ちが強かったです。もちろん、多くの人に読んでいただければ嬉しいですけれどね。


 世界観を表すのは本当に難しくて、語彙力のなさもあり、読み手に伝わりにくい歪な完成系となってしまっているかもしれません。すみません。ですが、私としては、改行・空白を上手く利用することで読み手に登場人物の感情を伝えるという手法が好きで、その点に関しては当時から頑張っていたんだなあ、なんて思います。


 とまあ、語り始めれば止まりませんのでここらで止めます。


 あとは、そうですね、上記でも言いましたが、主人公たちの信頼関係はある程度確立されているところから始まっているので、ここで少しだけ言及しておきましょうか。


***


 主人公(名無し状態)・・・正義感はあるけれど、記憶喪失前の自分が悪人であった可能性を考えると怖くて、旅がずっと終わらなければ、なんて思ってしまう臆病さもある。レオンのことはある日であった、よく無茶する放っておけない存在だと思っており、口には出さないがそのポジティブさに助けられているとも感じている。


 モニカ・レファレンス・・・天才肌であり、努力家でもある。部下に慕われるタイプで、病弱でありながらもそれを周囲に思わせない意思の強さや気配りの精神がある。無理をしがちなタイプで、責任感も強い。


 レオン・・・アホっぽく、能天気であり、圧倒的ポジティブ男。しかし、実際はそうでもなく、ただ(世界のせいもあって)学がないだけで誰よりも空気を読もうとするし、非常にいいヤツでもある。人を裏切ることがなく、主人公のことを危なっかしい相棒と思い守ろうとしている。


 アリシア・・・言うまでもなくサクラ大好き。努力を惜しまない人で、すごく強い。誰かが自分に向ける期待に応えようと無理するところがあるのは、モニカと同じかもしれない。サクラのことはかわいらしくて守るべき対象だと思い友として愛しているが、同時に、かつては「同じ女でありながら、あの子は戦いを望まれず愛されている」と嫉妬してしまうところもあった。


 サクラ・・・アリシアのことを信頼しており、彼女の強いけれど無理をしてしまう精神面を支えなければと思っている。アリシアが向ける愛よりも、サクラが向ける愛の方が実際は重いのかもしれない。アリシアが自分に嫉妬していることを知っていたが、それでもいじわるをせず真っすぐであり続けるアリシアに惚れたと言ってもいい。これは恋愛的なものではなく、もっと崇高な、こう、主従や運命に近いかもしれない。


 アイ・・・戦闘用AI。機械である自分を人であるかのように扱ったマスターのことを、大切に思い続けている。


 ラディン・・・アイのマスター。悪であり、善であった男。ただし自身のことは悪として位置付けている。たとえ行いが悪であっても、それが世界を善の方向へ進ませる影響力を持つのであれば命を賭けるというある種、狂った人間。


 ベルビア・・・ただモニカを尊敬し、彼女に褒められるために努力したものの追いつけず、失敗してしまった哀れな研究員。努力家であり、決して悪ではない。モニカを尊敬した理由も、天才でありながら昼夜努力を惜しまない彼女の姿に「負けた」と思い、彼女のようになりたい、彼女の力になりたいと感じたからだった。


***


 こんなところでしょうか。


 短い物語の中で読み手の皆さんに推しというものが生まれるのかは分かりませんが、私としては全員好きです。人間味がある存在として、全員を描けたのではないでしょうか。


 一つ、執筆当時の記憶がほとんどないため読者視点で語るとすれば、最終話で登場したかつてのモニカと、現在旅をしていたモニカの印象がだいぶ違う理由。それはきっと、一人で「リーダー」として研究をしていたモニカは人前で弱さを見せられず、「常に凛とした存在」であろうとしていたから。そして、旅するモニカにはレオンという同等の存在が、気兼ねなくなんだっていいあえる、軽口を叩き合えるほどの仲間がいたから、ではないかと。実際、残された日記ではモニカはそこまで厳格な口調ではありませんでしたから、最終話の口調は職場限定みたいな感じなのかもしれませんね。


 さて、語ると本当に長いので、ここらで失礼しましょうか。


 最後に宣伝のようになってしまいますが。


 ぜひブックマークやいいねをよろしくおねがいいたします。また、感想もどうぞ。貰えると嬉しいので、ハイテンションで返信もしております。決して高評価でなくとも構いません。感じたままに、思ったままに、気軽にしていただければ幸いです。あと同ネームにて旧Twitterもやっております。ぜひ。


 また、他作品もたくさんございます。ぜひどうぞ。この作品を気に入られた方ですと、「戦場の傭兵譚」などいかがでしょうか。


 そして、当初も言っておりましたが、「都市シリーズ」として確立させていく予定は変わっておりません。ご期待ください、です。


 小説家になろうにて初めての完結作品。

 改めて、読んでいただき、ありがとうございました!!


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