63(ロクサン)女史のソロ生活(23) 有難いお話
先日、法事があり、お坊さんのお経を目を閉じながら聞いたが、有難いお経なのだろうが、さっぱり意味がわからなかった。
そのお経は30分ぴったりで終わり、特に料金表があるわけではないが、お布施は3万円。お茶とお菓子、お土産付きで時給で言えば、1時間、6万円。しかも、
「坊主、丸儲け」
で非課税。
お経が終わって有難いお言葉が聞けると耳を傾けたところ、
「娘が孫を連れて毎週末、ご飯を食べに帰って来、風呂も入って行く。」
「孫が来ると30分もすると疲れる」
と。
その上、ある葬式で亡くなられた方のお顔がとても美しかったと。
私にしたら、
「毎週、孫の顔が見られるなんて、これぞ、有難いお話」
そして、
「死んだ後も評価されるのか」
と、とてもプレッシャーを感じるお話。
そう言えば、火葬の後で
「立派なお骨ですね」
なんて言葉を以前、聞いたこともある。
毎日、生きるだけでも大変で寝顔すら、半目で頬や下あごが垂れ下がって人に見せられたものではないのに。
産まれてきた時に
「ガッツ石松みたい」
なんて、言われることもあるが、じじバカの坊主の話に付き合い、息絶えた後の顔のことまで考えてこれからの生活を送るのか・・・
「人の評価等、気にしない」
と、心に決めてはいるものの、生きている時は兎も角、その後も評価を受けるとはかなりのハードルの高さ。
「生き方が顔に出るのです」
なんて上から目線の言葉が更にハードルを高くしてくれる。