63(ロクサン)女史のソロ生活(22) 音痴克服
昨年の秋、音痴を克服するために歌の個人レッスンを受けた。
30分で5,000円ほどだったか、月、2回ずつ3ヶ月通い、中学以来全く歌えなかった私が歌が歌えるようになった。
先生はただただ私の声が美しいと褒め、音痴ではないと言い、私の歌に合わせてピアノ伴奏をして下さった。
最初の2回は私は椅子に座って歌っていたが、3回目からは座っている場合ではないと思い、30分、立って熱唱した。そして、歌い終わると先生は
「ブラボー!!」
と、言って拍手してくれた。
すっかり気を良くした私は帰りの車の中でもノリノリで歌い、家でも歌い、歌いたかったK-POPの歌詞を暗記し、次のレッスンに臨んだ。
不思議なことに先生は1度も私に発声練習をさせることもなく、私は高音が出るようになり、それでいて喉が痛くなることもなく歌えるようになった。
きっと先生は私の音痴と言う長年閉ざしていた心のケアをして下さったのだろう。
エルヴィス・プレスリーの「Can't Help Falling in Love」は中学英語程度で
歌え、以前は歌えなかった「翼をください」を歌い、中島みゆきの「糸」の2番の歌詞、
「なぜ 生きてゆくのかを迷った日の跡の ささくれ
夢追いかけ走ってころんだ日の跡の ささくれ
こんな糸が なんになるの 心許なくて ふるえてた風の中」
を歌いながら、涙し、BackNumberの「水平線」の歌詞に
「こんな歌詞を作れるなんて、天才!!」
と驚き、「This is me」を熱唱する今までにない日々を送れるようになった。
そして、上手く歌うにはお風呂に入りながらともう一つ寝ころびながらと言うことを発見した。
朝、目が覚めたら、まず上向きに寝たまま歌を歌う。
気が乗らない日も寝起きのサザン、寝起きのあいみょん、今なら
「夏の終わり 夏の終わりには ただ貴方に会いたくなるの いつかと同じ風吹き抜けるから」
と。
何と言ってもソロ生活、好きなように歌っても歌った途端に
「カーン!」
とか
「下手くそ!!」
とか言われることもない。
気兼ねなく歌える自由が今の私にはある。
次は自分でピアノを弾いて弾き語りができたらいいなぁ。




