63(ロクサン)女史のソロ生活(17) 銀行との付き合い方
終活に日々バタバタと過ごす中、銀行の口座も断捨離した。
「一体こんな口座をいつ作ったのだろう」
と、自分でも謎の通帳が一杯あって、しかも、通帳を開けてみると、ほとんど残金がない。
銀行名も今では替わっていて、ひとつずつ何銀行になったかを突き止めるのに手間取りながら解約して回り、ほんのわずかな銀行口座だけでスッキリとした気分で過ごしていた。
ところが、どうしても銀行の口座を新しく開設しなければいけなくなって久しぶりに銀行の窓口に行った。
普段はATMで済ませていたので、銀行員とのやりとりはいつぶりか。
そして、驚いた。
口座を作る目的を聞かれ、通帳を作るとなると有料。
通帳を作らない方にすると、手順が書かれた紙を見て自分でスマホで口座を作れと。
「わからないことがあれば、ボタンを押して下さい」
と、言って銀行員は立ち去った。
私にはわからないことだらけ。
「そもそもバンキングて何? ダイレクトて何? 日本語で言って」
次の手順に進む度にボタンを押し続け、銀行員は来たり、行ったりを繰り返し、マスクで化粧もせずに行ったのに、不意打ちで写真を撮ることになり、「ア」と口を開けたりして変顔をカシャリ。
Passwordや4桁の数字やら、そんなすぐに思い付かないし、やっと思い付いて入力してもそれをきちんと書き留めておかないとすぐ忘れてしまうし。
この口座を長く放置すると、今では手数料を取られるらしい。
今は金利もないに等しい時代なのに。
「昔作った口座をもう少し残しておけば良かった」
「バブル時代は良かったなー」
「昔は祖父母が孫の口座を勝手に作って貯金してやることもできたのになー」
なんて、言っても過去の過去。
「若者世代は今の時代を生きるのは大変だろう」
NISAやiDeCoやらして自分の生活設計を考えなければいけない。
否、今の若者はとても対応力があり、賢いから私が心配するまでもないか。
銀行も預金等より投資に力をいれているようで、ただ預金口座を作ってもティッシュのひとつもなければ、銀行員の口から
「有難うございました」
も聞けず。
解約は本人でなければ、できないらしく、相続手続き等、面倒な手間を掛けないように死ぬ前日までに今ある口座を自分でぜーんぶ解約に行ってスッキりした気分で
「ほな」
と、この世を去りたいものだ。
そうするためには世の中は「キャッシュレス化」等言って私もクレジットや「ワオーン」や「ペイペイ」なんて言って支払っているが、ポイント還元は諦め、いつもニコニコ現金払いが一番!!
他に何か良い方法ありますか?
銀行員さん、教えて下さい。




