第5話 校長先生との個人授業2
「では、魔法の基礎について教えるかの」
「よろしくお願いします!」
やっと魔法が使えるようになる。
胸が高鳴って息が荒くなる。
「まず、魔法には属性があってな。」
雷
火 風
熔 氷
地 水
木
「まずはこのように火、風、水、地の四つの属性がある。」
「そして、火と風の上位魔法に雷、風と水の上位魔法に氷、地と水の上位魔法に木、火と地の上位魔法に熔岩があるんじゃ」
「上位魔法って使える人は少ないんですか?」
「そうじゃの、魔法使いの家系ならそれ程は珍しくもないが、そうでない家系だと一つの村に1人いるかどうかじゃろう。」
なるほど、ライが自慢してた理由がようやくわかった。
「じゃが、この学園の子は混血の関係でBクラス以上は殆ど上位魔法が使えるようだが」
ライ、どうやらここでは大した自慢にならないみたいだぞ。
「ちなみに、火と風の魔法が使えたら誰でも雷魔法は使えるようになるんですか?」
「そうだな、まず属性の適性があって適正以外の魔法は正直使い物にならんじゃろう。そして、適正だったとしても上位魔法を使うにはその元の属性もそれなりのレベルがないと使えないな。」
「難しいんですね。」
「難しいが、その分強力じゃぞ」
「あと、今言った以外に光と闇という属性があるんだが、この二つはちと特殊でな」
厨二病くすぐられる属性がきた!
「闇は今言った属性に強く、光に弱い。光は今言った属性には弱く、闇に強いんじゃ。」
「え、じゃあ闇めっちゃ強いじゃないですか!みんな使わないんですか?」
「んなもんみんな使えたら苦労せんわ!闇と光の適性を持つものはごく僅かじゃ。」
「ちなみに、天使と悪魔って当然…?」
「そうじゃ。天使属は光魔法の適性があり、悪魔族は闇魔法に適性がある。そして天使は光だけでなく火と風にも適正があり、悪魔は地と水にも適性があるんじゃ」
「それってつまり、混血の俺は全部使えるって事?!」
「それがな、天使と悪魔の混血自体が稀で過去の例で言うと、全部使えるか全く魔法が使えないかのどちらかじゃ。」
ドキッとした。
もし俺が全く魔法が使えなかったらどうしよう。
不安が脳裏をよぎった。
「だからじゃ、全て使えるようになったらそれは神の領域と言っても過言ではない。また、全て使えなくなったとしたらこの世界で生きる術がない。天使と悪魔の子が禁忌だと言われる理由じゃよ。」
ただの宗教的なものかと思ったが、思いの外禁忌にはしっかりとした理由があったようだ。