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灰血  作者: 水曜日
3/5

第3話 クラスについて

「マサミツの部屋はここな!」

そう言われてライに案内されたのは今日から住む俺の部屋だ。

「なんか困ったことあったら俺に言えよ!」

「ありがとう」

ライはヤンチャそうな奴だが、いい友達になれそうだ。

部屋に入ると小綺麗なワンルームだった。

机や椅子、ベッドは備え付けであった。


椅子に腰をかけて今日のことを振り返る。

何故両親が殺されたのか。

自分が天使と悪魔のハーフだと言うこと。

ここが異世界だと言うこと。

「ん?異世界?」

そう、俺も男だ。ラノベやコミックで異世界物を読んだ事もある。

それじゃあもしかして…

淡い期待を寄せて呟いた。


「ス、ステータス」ボソッ…


…シーン…


何も起きない

まぁ、そりゃそうか。あれはラノベやゲームの世界だけだろう。

でも、魔法はあると言っていたな…。

「アイテムボックス…ファイア…」


…シーン…


やはり何も起きない。

呪文が違うのかな?

取り敢えず今日は休んだ方が良さそうだ。


コンコン


誰かが部屋のドアをノックした。

「はーい」

ドアを開けるとライがいた。

「飯食いに行かない?」

そう言えばご飯も食べていなかったので、空腹なのに気が付いた。

「食堂があるから案内してやるよ!」

「ありがとう」


ライのノー天気さに少しはにかんだ。

彼には感謝しないとな。


2人で食堂に行くとここでも異世界を目の当たりにする。

[本日の献立 オークのシチュー]

いきなり魔物肉だ。

そのうちサイクロプスのカレーとかが出ないか心配だ。


「おーい!こっちこっちー」


こちらを呼びかける声に目をやるとアイリがいた。

俺とライはアイリの隣に座った。


「マサミツくんどのクラスになるんだろうね!」

「そりゃ天使と悪魔のハーフだからAだと思うけど、そのうちSクラスに行けたりしてな!」


アイリとライが楽しそうに俺のクラスを予想している。


「えっと、クラスって?」

「あー、そうだよね。この学園は3年制でそれぞれの学年にA〜Dクラスまであるの。」

「簡単に言えば1つの学年の人数を4等分にして、強い順にA、B、C、Dと配属されるってわけ」

「じゃあ2人ともAクラスだから1年生の上位25%に入ってるってわけ?」

「まぁ、自慢じゃないけどな!」

ライが鼻を高々と嬉しそうだ。


「ちなみにSクラスって?」

アイリに聞いてみた。

「Sクラスは他のクラスと違って特殊なの。」

それは何となく察してた。


「まず、Sクラスには学年の概念がなく、入れれば何年生でも1年後には卒業できるの。」

「飛び級みたいな物?」

「まぁ、そんなところね。でもただの飛び級じゃないの。他のクラスでは授業をするけど、Sクラスは授業がなくて、実際にギルドでクエストを受けたりして冒険者として活躍できて、卒業したらCランク冒険者以上を約束されてるの!」


ギルドに冒険者…馴染みのあるキーワードが出て来た。この世界にもあるのか。


「それだけじゃ無いぜ、王都に仕えるのだった夢じゃない!」

「ライ!」

アイリが大声を出すと、ライは「しまった!」と言わんばかりの顔をした。

「ん?王都がどうしたの?」


ライとアイリはお互いに視線を合わせるとアイリが口を開いた。

「実はこの世界では悪魔側と天使側のハーフはタブーとされているの…」


なるほど、それは何となくわかった。


「つまり、差別されるって事?」

「そう言う事…」

気になるのが悪魔"側"と天使"側"と言うワードだ。


恐らく天魔戦争の際に互いに付いてた種族の事だろう。


「特に他の種族より、天使と悪魔のハーフはずっとタブーとされて来たから、他のハーフよりも恐れられてるの。」


なるほど、俺の存在は禁忌そのものってわけか。

少し話が見えて来た。


恐らく俺の両親はこの世界で禁忌を冒して人間の世界へ逃げた。

あの2人はその両親と俺を殺すためにこの世界から遣わされたのだろう。


「で、そのSクラスに入るにはどうしたら良いの?」

「そうね、まずSクラスは5人しか入れないの。そして入るには、全学年でトップの成績を維持してSクラスのメンバーが卒業するのを待つか、その5人の誰かと戦って勝つ事。」

「なるほどね、つまりこの学園でトップ5になるって事ね」

「そう言う事。」


Sクラスか…一体どんな化け物がいるんだろう…

不思議と胸が高鳴るのを感じ、3人は適当に雑談しながらそれぞれの部屋へ戻った。

水曜日です!

まだ不慣れですが、応援よろしくお願いします!

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