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議題4ー王道とマスコット

議題4:王道とマスコット


「……今日の髪型はポニテですか」

「なかなか似合うとは思わないか? なんというか、王道というか」

「確かにJKあたりの王道かもしれないけども……! というか刀持った長髪キャラの王道だって初登場時に言わなかった!?」


宮古は自分のキャラを立たせるために、髪型の差別化に余念がない。

毎回違った髪型で登場するが、今回は、番外ゆえか初登場時に見たポニテだった。


「作品に登場するキャラってさ、奇をてらい過ぎてもギャグになるだけだよね」

「しーちゃん、なぜ私を見ながら言うんだ」

「でも登場人物みんな愛されキャラじゃ個性がないし、キャラ同士にも相性があってこそ面白いんだと思う。ねぇ、司?」

「……」


司、完全に無視。

森の発言まで無視。


この話始まって以来のすごいスルー力。


宮古進は、監察所属。

自称(?)特殊部隊だが、司を一方的にライバル視しており、とてもめんどくさい。


なお、秋葉と忍が初めて会った時に追い払ったのだが、その時に相手の仕方が悪かったのか、逆になつかれてしまい、一方的な愛称呼びに発展している。


「司……聞いてる?」

「森ちゃん、司くんは本当に宮古さんのことが嫌いだから、あんまり追求しない方がいいよ」


家でも話したことすらない模様。


「私のことが嫌いだと!? それはこちらのセリフだ!」

「……」


なんか、二人きりにしておいたら逆に宮古がかわいそうになってきそうだと、秋葉は思う。

これだけ騒いでいて、挑発しても完全に、空気になっている。


シスターバードックを相手にしていたダンタリオンには見習わせてやりたいが。



同レベル。



ではないということだろう。


「司ーさっきから誰もお茶菓子に手を付けてないけど、食べる? 帝国ホテルのチョコだって」

「もらう」

「あ~ 菓子食べてる暇とかない展開だったからな。オレも」

「帝国ホテルのチョコは逸品だけど、ホットチョコの希釈ソースをそのままヨーグルトとかにかけるとめちゃおいしい」

「お前、なんでふつうにお湯入れてのまないの? この間ホテルビュッフェでアイスにすごい離れた場所にあったわらびもち用の黒蜜かけて食ってたよな」

「チョコレートタワーのチョコでアレンジしたら、パリパリのチップみたいになってすごくおいしかった。私的にはそっちの方が絶品でおすすめ」

「今度ビュッフェ行ったらやってみる」

「チョコレートタワー自体があまりないけどな」


宮古氏、完全に空気化。


「私はふつうにわらび餅に黒蜜派だぞーーー!!!!」

「宮古さん、和風派ですか」

「抹茶は苦手かも」

「刀を持っていたら、アイスより和風の方が似合わないか?」


この人どこまで見た目でアイデンティティ確立しようとしてんだ。


「忍、相手にするな。ついてきても飼ったらだめだぞ」

「こんなコスパの悪そうなものは飼いません」

「待て。何の話をしているんだ……?」


「そうだ、足りてる要素と言えば、マスコット! 不知火がいたな」


不知火。

それは巨大な犬であり、狼説もある。

ともかく、神魔相手に森のボディガードも完全可能な、もふもふポジションである。

そんなわけで、登場。


「しかし、マスコットというにはでかいし、かっこいい系では」

「……う……」

「?」

「宮古さん……ひょっとして……犬嫌い!?」

「ま、まままままさか。チワワなどかわいいものではないか。トイプードルも夫人に抱かれているところなど、愛らしい」


声が震えてるし、目を合わせてこない。


「……不知火、犬が好きらしいからちょっと挨拶して来い」

「……!」


言うまでもなく。

「小型犬で精いっぱい」な宮古進は、光の速さで退場した。


「私のボディガードではなく、司のボディガードにした方がいいのでは」

「「そうかもしれない」」


ともあれもふもふ要素は充填済だ。


「あと足りてないのは……なんだ!?」

「もうおなかいっぱいだから。腕が6本あるヒトとか、頭がみっつあるヒトとか、超美人の女神様とか、いろいろいすぎだろ!」


大体、長所を伸ばすのではなかったのか。


「むしろ、ファンタジー系では絶対ない要素がここにはある」


原点に立ち返ったのか、忍と森。

視線は秋葉に向いている。


「?」

「「『ふつう』であること」」


二人はハモった。


「そもそも設定に頼りがちなテンプレ話はたくさんあるんだよ。嫌いじゃないけど、ある意味普通であり続けることは奇をてらっている」

「オレが……奇をてらう……!?」


ものすごくショックを受けているらしい秋葉。

どこまでも普通でいたいらしい。

このご時世に、外交官を普通にやっている時点でふつうではないんだが。


そのことに、多くの人は気づいていない。

「ふつう」の外交官は、「ふつう」それなりに神魔という文字通り異世界の人間関係や異文化理解に苦労している。実は。

割とそのあたりに抵抗力がある人間が、高位大使クラスの相手をしているということを、秋葉は知らない。


「でもな、普通過ぎて何もないとやっぱりそれは面白くないだろ?」

「公爵、そこは最後までその人の人生という名の物語を眺めてから初めて言えることだと思います」

「……哲学っぽく言ってるけど、これ書かれたの4か月以上前だよね? ……ボクがまだメイン参戦すらしてなかったときだと思うんだけど」


もう一人の魔界の公爵アスタロト氏、登場。

彼は観光滞在の神魔であり、基本、自由行動故に、動向が謎だ。


「4か月も前……って、今現在進行しているこれは?」

「エピソードパートに突入しようと思ったら、発掘されて、しかも同日にメッセージをもらったそうだよ」

「メッセージ?」


いわゆる感想のことだろう。

紙ベースにして持ってきてくれていた。

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