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いよいよ…
さらに3年がたった。
事件からは9年たった。
私は怯え始めた。
恐怖とは違う感情が芽生え始めた。
それは、いつ刑に処されるかわからないという恐怖、後悔いろいろなものが混じったものだった。
数ヶ月前に目の前の独房の死刑囚が刑を執行された。
私は怖かった。
刑務官の足音が来るたびに私の番かと思うようになった。
朝食の後足跡が近づいてきた。
私は恐怖に震えていた。
しかし違っていた。
また1日永らえると思った。
もう長くないかもしれないと思った私は、遺族に対する最後の手紙を書いた。
家族に対する手紙も。
一年経った。
また足跡がしてきた。
私かもしれないと震える時だ。
違うかもしれないと思っていたが、とうとうその時はやってきた。
刑務官はお別れの時間ですと言った。
私は涙が出た。
刑務官に手紙のこととやってほしいことを全て伝えた。
いよいよ執行の時間が近づいてきた。




