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カンガルー無双  作者: oga
3/6

カンガルーの誤算

……ん?


しかしライオンは襲ってこない。

それどころかこんなことをしゃべり始めた。


「トニーに急かされて出てきたはいいものの…… 僕は戻っていいのでしょうか?」


へ?

まさかこのライオン、逃げだそうなんて気さらさらないのか?

てかよく考えたらこいつ、出身がこの動物園だ。

俺みたいにオーストラリアに思いをはせることもない。


「まあ、戻っていいんじゃねーか? このままいたら撃たれるだろうし」


「そ、そんな!」


でかい図体がちぢこまる。


「おいおい、百獣の王が情けねえな」


つってもこの動物園じゃ人気が高いやつの方が偉い。

パンダとかコアラの方が自分より上と思ってるかもな。

しかし、すぐ帰しても俺がかっこつかなくなるし……


「ちょっと協力しろよ」


「何をですか?」


抱えていた頭から顔をのぞかせる。


「柵から飛び出してきたのに、何もしないで帰ったらダセーだろ?」


「……要するに?」


「俺にやられろ」


「やだよ!」


ち、そう簡単には乗ってこないか。


「あのな、じゃあ逆に俺がお前にやられたらどうなる? お前、マジで撃たれるぞ?」


「別に僕が大人しく檻に戻ればいいじゃないですか」


……中々賢いな。


「仕方ない。 許せっ!」


俺は飛び蹴りを見舞った。


ドゴッ……


蹴りは見事にライオンの頭に命中。

そのまま伸びてしまった。

無抵抗な相手に蹴りを見舞い、俺は少し罪悪感を感じた。


だが、これで俺は女の子を守ったヒーローだ。

そう思った矢先だった。


「おい! あの凶暴なカンガルーを捕まえろ!」


飼育員の一人が叫んだ。


「幼いシンを傷つけるなんて! あの野郎っ」


そ、そうか。

幼いころから面倒を見ている飼育員にとって、俺なんかよりよっぽどライオンの方が気心しれた相手ってわけか!

てことは、かなりまずいぞ……

飼育員の目はごまかせていない。

俺が無抵抗なライオンを蹴ったってのがバレてる。


「くっそ! 全部裏目に出やがった」


柵を越えて女の子の前に踊り出ただけならセーフだった。

欲を出して仮初のヒーローなんかになろうとしたがために……


飼育員は麻酔銃を持ってきて俺に銃口を構えた。


(やばい!)


俺はジャンプでそのまま動物園の外に飛び出した。






道路に飛び出すと、タイミング良くトラックが止まっていた。


(この高さならいける!)


すかさずジャンプで荷台に飛びこみ、身を隠した。


動物園の周りは大変なことになっていた。

飼育員だけでなく、警察までもが俺を探している。

チラ、と荷台から除くと、銃をもった警察が近くを通りがかった。


(早く動いてくれ……)


ようやく運転手が戻ってきて、トラックのキーを回した。

車は動き出し、動物園を離れた。


話を続けるにはこうするしかなかったw


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