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絶体絶命の回避

健斗とスヴェルウルフの群れは数分間

睨み合っていた。


(まずいまずいまずい...このままじゃ

いずれ...何か逃げる方法は...)


健斗が打開策を考えている間に、ウルフ達は

痺れを切らしたのか、じりじりと

近づいてきていた。


(こんなことならなんか対魔物用の便利グッズ

でも買っとけばよかった...!)


健斗が苦虫を噛み潰したかのような顔をして

いる間にもウルフ達は徐々に距離を詰めてきて

いる。


健斗はポケットに手を突っ込み


(...一か八かだ...)


ウルフ達との距離、あと5m...4m...3m...2mーーー



ーーー1m


「喰らいやがれ!!」


ポケットから瞬時にスマホを取り出した

健斗はフラッシュがつくように設定した

カメラ機能でウルフ達を撮影した。


突然の光と今まで聞いたことがない撮影音に

ウルフ達は怯んだ。


その間に健斗は全力で駆け出した。


死にたくない。 その一心で走った。


だが、現実はあまりにも無情だった。


「う、そ...だろ?」


健斗はこれ以上に自分の不運を呪ったことは

無かった。


何故なら目の前にもうひとつのスヴェルウルフの

群れがあったのだから。


「は...ははっ...、ナイフ一本とスマホ一台

じゃあ...無理かもな..」


だが、彼はナイフを右手に構え


「だけどまだ諦めるわけには..!」


不意に背筋に寒気を感じた。


視線を後ろに向けると、先程フラッシュで

撒こうとしたウルフ達の内の一匹が、

健斗目掛けて飛び掛かってきていた。


(まずーーーッ!)


腕での防御も間に合わない。


詰みだ、健斗がそう思った瞬間、

顔の前を何かが掠った気がした。

そして、飛び掛かってきていたウルフは横に

吹き飛ばされた。


「グルルゥ!?」


飛ばされたウルフは離れた木に衝突し、

ズルズルと地面へ落ちた。


「まさかーーー!」


健斗が顔を掠めた何かが飛んできた方を見ると

そこには左手を開いて前に出している

エメラルドグリーンでストレートロングの

ピンクのドレスを着た少女と、橙色で

ショートヘアの、白銀で所々に金色の模様がある

鎧を纏い、腰に二つの剣を下げた騎士がいた。


少女は右手で腰に付けた剣を鞘から抜きながら


「助太刀します!」


「姫様、敵は数が多いです。

私も戦いますが、お気をつけて」


横にいた騎士も剣を抜き


切り裂き風(カマイタチ)!!」


雷衝弾(ボルテックスショット)!!」


少女が放った風の刃と、騎士の放った

高速の雷の弾がウルフ達を襲った。


「グルァ!!」


「ウォォーン!」


二つの魔法はウルフの群れを蹂躙し、

ウルフ達の生存は絶望的のはずだった。


だが、何匹かが絶命しただけで、すぐさま

生き残ったウルフ達が二人に向かっていった。


「いつもより魔法への抵抗力が高いですね...

姫様、経験を積むために来たとはいえ

このウルフは危険です。 私にお任せを」


「...私、剣を抜いた意味無いじゃないですか...」


「ですが明らかにスヴェルウルフとしての

体格や魔法抵抗力を超過しています。

もしもあれが変異種であるならば

危険性は未知数です。 姫様、どうか

お下がりください」


むー、とした顔をしつつ少女は渋々剣を納めた。


騎士はそれを確認すると今手にしている

剣を納め、もう片方の剣を引き抜いた。


剣の形状は普通の剣と変わらないが、

その刀身は赤黒く染まっており、どこか

禍々しい印象を与えるものだった。


騎士はその剣を構え


「暴食を司る魔剣よ、我が魔力を喰らいて

その力を体現せよ。


ーーー暴食の魔剣<グラトニー>!!」


瞬間、騎士の剣が答えるかのように

紅く染まった。

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