Hello.I am Death
序章。
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4/3 金曜日。 雨。
雨は嫌い。
ジメジメするし、髪がはねるし。
あと、検査は大体雨の日だし。
雨だと、あの日を思い出すし。
あの日の夢をよく見るようになるから、雨は嫌い。
今日、良いことがあった。
良いことって言うのかわからないけど、とっても嬉しい人が来た。
やっと、お母さんとお父さんに会えそう。雨なのに嬉しい。
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「ねぇ、死神さん?」
陽菜はペンを置いて、傍に座っている女性に話しかける。
女性は少し首を傾げる。
「名前は..あるの?何て呼んだらいいかな?」
陽菜の表情はすぐに変わる。
考え込んだと思ったら笑っていた。
正反対に、女性の表情はいつまでも変わらない。
「名前はありません。好きにお呼びください。」
女性は陽菜の目を見ている。
その焦点は陽菜には無いような気がしていた。
陽菜は少し考え込んだあと、頭を掻きながらはにかむ。
「思いつかないやぁ。死神さんでいいかなぁ」
独り言のようにつぶやく。
どうぞ。と女性は言った。
陽菜は笑いながら、外を見る。
雨の音は、もう聴こえなくなっていた。
これにておしまいです。ちゃんちゃん。
続きは気が向けば書きますたぶん。
気が向かなきゃ書きません。
でも、ラストがない方がみんな楽しく想像できるでしょ?
それではまた会う日まで。
Let's meet again.