Hello.I am HINA
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4/1 水曜日。晴。
今日は新学期が始まる日。
私にはいつも通りの日。
相変わらず少し肌寒い。
今年は冷夏になるかもって、誰かが言っていた気がする。
夏は暑い方が好きなんだけど...でもこの時期から暑いのは嫌だから、まぁ、いいかな。
それと、今日から主治医さんが変わるみたい。
おじいちゃん好きだったのに....それもしかたないかな。
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「陽奈さーん」
自分の名前が呼ばれたのに気付いて振り向くと、20代前半に見えるの看護婦が手を振っていた。
燈 陽奈は手を振り返し、日記を閉じてペンをしまうと、ベンチから立ち上がりゆっくりと足を動かした。
陽奈は春の日差しがたまらなく好きだった。日差しの中歩いていると、まるで自分が一輪の花になっているような気がするからだ。
(このままずっと春なら良いのになぁ)
そう思いながら、ゆっくりと歩を進める。
ナースは陽奈がゆっくり歩いてくるのを待っている。
陽奈はつい先日余命宣告をされたばかりだった。
元々丈夫な方ではなく、病気にはしょっちゅうかかっていたが、それが命に関わるものだと知った時は流石に陽奈も驚いた。しかし、齢12にしての余命宣告に一時は落ち込んだものの、すぐに仕方ないと受け入れてしまった。
陽奈がナースの元に着いたのは、10分後だった。
「また絵を描いてたの?」
ナースが聞く。
「いいえ。今日は日記です」
陽奈は微笑みながら答えた。
ナースはそう。と言って他愛ない世間話を始める。陽奈は軽く相槌を打ちながら、病院に漂う消毒液の匂いがする冷気に浸っていた。
病室には誰もいない。
陽奈の両親は事故で他界して、養父母は仕事づくめの日々を送っていた。
肉親はおらず、友人も病弱なせいかあまりいなかった。
陽奈の話し相手といえばもっぱら主治医か看護婦だった。
「あ!時間!ごめんね陽奈ちゃんまた来るから!」
今まで世間話をしていた若い看護婦は、パタパタと病室を出て行ってしまった。
陽奈は手元の本を手繰り寄せて、ページをめくり始める。
一人の時はもっぱら読書だ。
学校や家でも本だけは片時も離さなかった。それしか、出来ることもやることも無かった。
そしてまた、1日が終わっていく。
こんばんわ。またまた終わりは書きません。
趣味全開のアホ丸出しでいきました。たのしんでいきましょー!
ちなみに病名とかは特に考えて無いです。
あの、病気も特にどの病気っていうのも無いです。都合のいい病気です。