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第三話 エーフィーの役目

少女は売られた。


商品として。


少女は覚悟した。


エーフィーとして。この人に仕える事を。


 しかし、覚悟をしたエーフィーとは裏腹に、当の主人は全く喋らない。


 どんな事をされるのか。


 何を欲しているのか。


 全く喋らない。


 そして今は、その無口な男と車に乗っている。


 街からは随分と離れ、景色も随分と変わっている。


 ほぼ何も無い平原。しかし、そこそこ車は通っており、時たますれ違う。


 その度に、エーフィーは起きてしまう。


 牢屋暮らしで、こういった騒音は慣れていないのだ。


 眠気が覚めた少女は、少し気になる事を聞いた。


「ごしゅじん、なんでエーフィーをかったの」


「ん?あぁ、まぁ、着いたら話すよ」


「わかった」


素っ気ない返事に、会話は続かなかった。 


 ………………………………




 そのまま会話は無く、かなりの時間が経った。



 もはや道路かも怪しい道を通り、車がかなり揺れる。


 揺れる。


 揺れる。


 エーフィーは、段々と、何かが込み上げるのを感じた。


 ゴミを漁り、食べ物を食べると、よく起きる現象だ。


「……ごしゅじん」


「なんだ」


「……はきそう」


「え」


 エーフィーは報告を終えた。


 主人の男は、車を止め、慌てて何かを探している。


「おいおいまじか、エチケット袋なんて……」


「う」


 その う はまさに、爆発寸前の合図であった。


「ま、待てエーフィー、た、耐えろ!」


 男は車の窓を開ける。


「うぷ」


「窓から、頭を乗り出すんだ」


 エーフィーは口を抑えながら、窓に向かう。


 しかし、なんという事だろう。


 シートベルトが邪魔をするのだ。


 エーフィーは車に乗ったことなど無いので、シートベルトの外し方など分からない。


 故に。


「おええええ」


 車でゲボったのだ。


「ああああああああああ」


 主人は軽く発狂した。


「おええええ………………ふぅ」


 エーフィーはスッキリした。


「何がふぅ、だ!コノヤロウ……」


 無口であった主人は一変し、とても口数を増やしたのである





「はぁ~……」


 男は、吐瀉物を、濡らした雑巾で吹いていた。


「ごめんなさい」


 エーフィーも、同じく雑巾で吹いていた。


「シーツじゃないから、まだマシだよ」


「ごめんなさい」


「……いや、別に良いんだぞ……?そんなに謝らなくて」


「ごめんなさい」


「…………反省してれば良いんだ」


「ごめんなさい」


「……本当に思ってるか?」


「おもってる」


「……なら良いんだけどな?」


 なんとか吹き終わり、消毒液を満遍なく吹きかけ、エーフィーを助手席に座らせた。


その時、主人の鼻にツンと匂う。


それは、明らかに隣のエーフィーから臭うものであった。


「……ん、お前……臭いな」


「臭い?」


「臭い」


「ごめんなs……」


「あぁ〜……いちいち謝らないでいいぞ。別にお前は悪くないからな」


少し鬱陶しく感じたのか、はたまた、悲しく感じたのか、主人の男は、エーフィーの謝罪を断つ。


「わかった」


 それ以降、会話は無かった。


 ――――――――――――――――――――――――――――――


 深夜。


 正確な時間は午前3時41分。


 朝にスティルナートを出発して、おおよそ20時間程。


 浅い森の中。


 しかし、道以外は木々で覆われている。


 そこで車は止まった。


 信号と、エーフィーの吐き気以外で、初めて。


「着いたぞ。降りろ」


「わかった」


 エーフィー達は、車を降りる。


 目の前には、家がポツンとあった。


 暗いせいで黒く見えるが、木で出来ている。丸太小屋。



 男は、それに近づき、鍵を使い、ドアを開ける。


「此処が、今から俺達の家だ」


「わかった」


 内装は、正に山暮らしの内装といったものであった。


 木で出来たテーブル。

 

 薪ストーブ。


 本がびっしりと詰まった本棚。


 床には熊の毛皮が置いてある。


 しかし、コンロはIHであり、テレビも大きく、近代的な部分も多かった。


「さて……エーフィー」


「なに?」


「俺がお前を買った理由だが……」


男は、間を開けた。


 言い淀んだ。というより、強調する為に。


「囮にする為だ」


「……おとり?」


「まぁ、ビックリするのは分かる。だがな、俺はその為に買ったんだ。その働きをしてもらわな…」


「おとりって、なに?」


 エーフィーは、多くの言葉の意味を知らない。

 それは、年齢的にも。環境的にも仕方のない事である。


 しかし、4歳程の言葉と、コミュニケーションは出来る。


 いや、出来過ぎていると言っても過言では無い。


「あ、そうか。お前は意味を知らない言葉が多いんだな」


「ごめんなさ……」


 エーフィーは、言われた事を思い出し、咄嗟に謝罪を止めた。


「……」


 男は歯切れの悪い空気に、少し重みを感じた。


「まぁ、先ずは俺の仕事から話そう」


「わかった」


「俺の仕事はスナイパー。依頼を受けて、その目標を達成する。簡単に言えば、人殺しだな」


「ひとごろし……?」


「そうだ、人を殺して稼ぐ仕事だ。仕事名は泥啜りだ。……あ、人殺しって分かるか?」


 人殺し。


 ……殺し。


 この言葉を皮切りに、エーフィーは思い出す。


 フラッシュバックする。


 スティルナートに行く前の、記憶。


 親との記憶。

 

 人殺し……。

 

 それは、戦争でよく見た現象であり、一番聞いた言葉だ。


 そう。戦争。


 思い出す。


 忘れていた記憶が。


 ショック故に忘れていた記憶が。


 硝煙の匂いが。


 血の匂いが。


 焼ける匂いが。


 飛び散る肉片が。


 親が。


 皆、殺されたのを。


「ハァ……ハァ……」


 呼吸が早まる。


 動機が早まる。


 汗が吹き出る。


「ん?」


「うっ……」


 エーフィーは口を押さえ、背中を前に曲げる。


「え?おい大丈夫かよ?」


 泥啜りがエーフィーに近寄る。



「トイレまで耐えてくれよ……歩けるか?」

 


 エーフィーは口を押さえながら、なんとか足を踏み出す。



「おえええ」


 今回は、無事にぶちまかずに済んだ。


「ハァ……ハァ……」


 エーフィーの吐き気は、一旦収まった。が。


「おい……大丈夫か?胃腸炎とかになってんじゃないか?」


「……」


 エーフィーは、汗を垂らし、ただ、目は何処を向いているか、全く検討も付かなかった。


 自身の吐瀉物を見ているのか、はたまた、どこも見ていないのか。


 それは、エーフィーにも分からない事である。


「なぁ?どうしたんだ……まさか……俺がそんなに怖かったか?」


 泥啜りが怖いのでは無い。


 それは、泥啜り自身も、何となく感じていた事であった。


「……ぱぱ……」


「え?」


「ぱぱは?……ままがぁ……」


 そう言いながら、エーフィーは段々と目が潤んでいく。


「え?え?ちょ、え?」


 しかし泥啜りは、自分が泣かしたと、焦っていた。

 


 その直後、エーフィーは声にならぬ声で



 泣いた。

 


 エーフィー自身は、目が濡れている。この感覚に慣れなかった。


 泣ける程の水分は、確保出来ていなかったからだ。


 そして、その濡れは収まらず、鼻も詰まり、しゃくりあげていた。


 目からは、ただ、涙が垂れていた。


「はぁ……?一体何がどうなったてんだよ……?」


 泥啜りは、全く理解が追いついていなかった。


 むしろ、とんでもない子を買わされた。とまで考えた。


 しかし、パパ、ママと発言した事。


 スティルナートは、最近の内戦が原因で廃れた街ある事。


 それを含め、1つの結論に至った。


 ―戦争で両親が死んだか―


 であれば、どう慰めれば良いのか。


 泥啜りは、分からなかった。


 彼は不器用な男なのである。


 しかし、不器用なりにやる男であった。



 彼は、まだ汚れたまま泣いているエーフィーを、こちらに向け、義手が肌に当たらないように、抱擁した。

  

片手の義手が、キリリと、音を立てる。


 エーフィーは、そのまましばらく泣いていた。


 しかし、10分程経つと、落ち着き、しゃくる声のみ聞こえるようになった。


「大丈夫か」


「……ごめんなさい」


「謝らなくていい。お前は悪く無い」


「……うん」


「……さて、今日はもう、仕事の話は辞めよう」


 泥啜りは、袖をまくり上げ


「飯を作る!」


 と叫んだ。


「……ズビッ」


 エーフィーは、目を赤くし、鼻啜りで答えた。


―――――――――――――――――――――――――――――――


 

―ぐぅ~―


「腹の音が聞こえるな」


 キッチンにいる泥啜りは、スープを煮込みつつ言った。


「……お腹減った……」


「もう出来たぞ」


 

 泥啜りは、スープを机に運んだ。


 それはポトフであるが、エーフィーには分からないものであった。


エーフィーは、泣き疲れもあり、大きなリアクションはしなかった。


 しかし確かに、息を呑み、唾を呑み、目を輝かせ、ポトフを見つめた。



 エーフィーは、置かれたスプーンを使わず、手でウインナーを食べようとした。


 勿論、出来立てなので、熱い。


「ギャッ」


 エーフィーは、手を跳ねさせた。



「スプーンを使え、便利だぞ、それ」


 いつの間にかこちらに来ていた泥啜りは、スプーンを指差す。


 エーフィーは、そう言われ、スプーンを持つ。


「……?」


 エーフィーは使い方を知らないのだ。


「こうやって使うんだ、貸してみな」


泥啜りは、スプーンで、スープの具材をすくってみせた。


「分かったか?」


「分かった」


 エーフィーは、スプーンで具材をすくい、口に運ぶ。


「あ、後な、熱いから、フーっと、息を吹きかけてやるといいぞ」


「フーッ、フーッ…………」


 息を吹きかけた後、エーフィーは、ポトフを口に入れる。

 

「……!!!」


 エーフィーは、ポトフに感動した。


 目を輝かせ、ドンドン口に運んで行く。


 ポトフは一瞬で無くなった。



「腹空かしてたのな」


「おいしかった」


「そうか、そりゃ良かった。まだあるぞ」


「たべたい」


「あいよ」


 泥啜りは、もう一杯のポトフを持ってきた。


「もっとたべたい」


「あいよ」


 直ぐに皿のポトフは消えた。



「もっと」


「……分かった」



「もっと」



 ………………………………


 


 結局、泥啜りの分のポトフは、無くなってしまった。


 泥啜りは、食器を洗っていた。


 エーフィーは、そのまま机に座っていた。



 ふと見ると、エーフィーは寝てしまっていた。



「うーん……」



 泥啜りは迷った。起こすべきか。



 しかし、一旦、布団を掛けるだけに留めた。



 その後、泥啜りはソファで寝た。


 

―――――――――――――――――――――――――――――――


 エーフィーは、誰かに抱きこまれていた。


 その誰かは、エーフィーの母親である。


「え?」


 エーフィーは、脳が目まぐるしく回るのを感じた。


 エーフィーの既に両親は死んでいる。


 今日、思い出した。


 つまり、これは夢である。


 が、エーフィーは夢とは気づかなかった。


 今日のフラッシュバックが、この夢のトリガーになった事もにも。


「―――……よかった……」 


「え?」


「まま…………?」


 ―なんていったの?なんてよんだの?―


 エーフィーの母親は、エーフィーを本当の名前で、呼んだ。


 自身を呼んだのは分かった。が、なんと呼んだか。


 それは聞こえなかった。


 なぜか。


 忘れていたのである。


 自身の、本当の名前を。


 しかし、彼女はこれを夢とは気付いていない。


 ただ、目の前にある情報を処理しようと、必死であった。


 これは、あの時の、記憶である。


 内戦の記憶。


 正に、地獄。


 同じ国で育った仲間同士が、殺し合う。


 悲鳴は絶えず、道では血溜まりが起き、腐臭が漂う。


「異端者だ!」


「殺せ!」


「死ね!異端者!」


 後ろから、叫び声が聞こえる。


 銃声をかき分け、届く言葉。


 ふと、エーフィーは後ろを見る。


 こちらを睨む、兵士達。


 銃を乱射し、罵詈雑言を放っている。


 エーフィーは、それが脳裏に焼き付いていた。

 

 本能的に、焼き付いていた恐怖を、思い出した。


 ――――――――――――――――――――――――――――――


「ッ……!」

 

 エーフィーは目を覚ました。


 汗で体は湿り、心拍は上がり、手は鳥肌が立っていた。 


 布団はずり落ちていた。


  エーフィーは、夢の内容がこびりついていた。


 兵士達のこちらを見る目。


 罵詈雑言。


 銃声。


 爆発音。


 悲鳴。


 思い出す度、鼓動が早くなる。


 また、吐き気が襲いかける。


 


「お、起きたか」


 ふと見ると、泥啜りはもう起きていた。


 泥啜りは、パンをトースターで焼いている途中であった。


 背中に、狙撃銃を背負っている。


 時間は朝である。が、帰って来た瞬間の明るさと変わらない。


 それは、この家に窓が無いからである。


 泥啜りはスナイパーなので、窓がある怖さを知っているからである



「腹減ってるか?」


泥啜りの、声が聞こえた。


 瞬時エーフィーは、我に返り、空腹感を思い出す。


 不思議と、吐き気は引いていった。


 一人では無い。


 そう感じたからであろうか。


「……うん」


「パン食うか?」


「……パン?」


「食ったら分かるさ」


エーフィーの目の前に、カリカリに焼かれ、バターの染みたパンが置かれた。


それをエーフィーは、口に運ぶ。


―サクッ―


心地の良い音と共に、バターが染み出す。


「おいしい」


「そうか」


 10分程して、パンは無くなった。


「なぁ、エーフィー」


「なに?ごしゅじん」


「……ご、ごしゅじん?」


「うん。ごしゅじんは、エーフィーのごしゅじん」


「俺の名前は泥啜りだ。本名はまた違うけどな」

 

「どろすすり?」


「そう、泥啜りだ」


「でも、ごしゅじんは、ごしゅじん」


「……じゃあ、それで良いよ」


 泥啜りは諦めた様にそう言った。


「わかった、ごしゅじん」


「さて……、エーフィー。お前は風呂に入れ」


 泥啜りは、昨日出来なかった事を、実行しようとした。


「おふろ?」


「そう。お風呂だ」


「……ひとりじゃ、はいれない」


 エーフィーは、風呂に入った記憶は鮮明では無かった。


 故に、一人では怖かったのだ。


 いや、一人になるのが、怖かったのだ。


「……うーん、じゃあ、一緒に入るか……」


 ――――――――――――――――――――――――――――――


風呂場に湯気が立ち込める。


 そこに、一人の少女の影と、一人の男の影があった。


「クソッ、全然泡が立たないな」 


「ごしゅじん、まだ?」


「まだだ、目瞑ってろよ」


「うん」


 泥啜りは、ペットを洗うが如く、服の袖をまくり、エーフィーの髪を洗っていた。


 勿論、狙撃銃は風呂場の外に置いている。


 泡は全く立たず、茶色い水が流れる。


 それ程までに、エーフィーは汚れていた。


 因みに義手は防水なので、気にすることは無い。



「ッ……」


 エーフィーが、髪が引っかかる痛みに、体を反らす。


「あ、すまん」


 ふと、泥啜りがエーフィーの背中を見た。


 擦り傷。


 打撲。


 噛み跡。


 切り傷。


 とても痛々しいものであった。


 泥啜りは、目を逸らさない。


 彼女の生きた証でもあるから。


「後で、消毒するか」


「しょーどく?」


「まぁ、もう遅いかもしれないけどな……」 


「?」


「あと、髪も切らなきゃな。シラミもついてるし」


「しらみ?」


「この世で最も嫌な害虫の一種だ」


「しらみが?」


「そうだ」


「エーフィーに付いてるの?」


「……そうだな」


「うぇぇ……」


「ま、時間が掛かるが、処理は出来るさ」


「本当に?」


「あぁ、経験者は語るってな」


 泥啜りは、珍妙なポジションや、土にまみれたりして敵を狙うので、ちょくちょくシラミに罹る事があった。


 故に、対策なら熟知している。


「ふーん……」


「……にしても、本当に泡立たないな……」


「エーフィーきたない?」


「……汚いな」


 泥啜りは、幼気な少女がここまで汚れる。


 という、戦争の愚かさを再認識すると共に、溜め息混じりの、呆れた様な声を出してしまった。


「……」


 エーフィーは、それを自分に呆れたと、認識してしまった。


「あ!いや、別にエーフィーを責めてる訳じゃないぞ!」


「そう?」


「そうだ!エーフィーは悪く無い!悪いのは、戦争だ」

 

「……ありがとう、ごしゅじん……」


 エーフィーは、自分に呆れられたのでは無いと理解し、ホッとした同時に、自身に悪く無いと言ってくれた主人に、感謝をした。


 自身が悪く無い。というのは、今の彼女には、十分感謝たり得るのだ。


「え?うん。どういたしまして?」


 一方泥啜りは、何故感謝されたのかよく理解していなかった。


 ――――――――――――――――――――――――――――――


 

エーフィーはキレイになった。


 体の汚れは落ち、髪は切られ、ボブカットの様になっている。


 この髪型は中々似合っている。


 それは、両者が感じた事であった。


 こころなしか、目の輝きも増したように感じる。


 服も着替え、白いパーカーを着ている。


しかし、傷はまだ癒えず、髪の汚れを完全には落とせなかった。


 しかし前と比べ、見違えるほど綺麗になった。


「……さて、キレイになった事だし、早速本題に入ろうか」


「おとり……」


「そう。囮だ。囮ってのは、俺の代わりに……そうだな……死んでもらう事になる奴の事だ」


「わかった。やる」


「あぁ。……確かにやりたくなくないのぉ?!」


「やりたい」 

 

 男は、すんなり返事をするエーフィーに、あっけを取られた。


「え?いいの?」


「うん」


「あぁ……そう……」


「ごしゅじんは、エーフィーをたすけてくれた。だから、やりたい」


 エーフィーは、恩を感じていた。


 牢屋から出してくれたこと。


 飯を食わしてくれたこと。


 お風呂に入れてくれたこと。


 それぞれに。


 

「そうか……?なら、よろしくな、エーフィー」


「うん」


 エーフィーの役割は、囮である。


 それは、今も変わらないことになる。


 


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