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ソーサリーエレメント2  作者: 吾妻 八雲


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魔界のお仕事

「はっ、寝ちまった!」

「お客さん、朝だよ!起きなさい」

「さあさあ、朝御飯食べて!」

「いただきます」


「あんた、これからどうするんだい?困っていることがあったら、何でも相談に乗るよ。さあ、食べた食べた」

「ありがとうございます」


とは言え、実は人間なんて口が裂けても言えないし、かといって悪魔だからって戦うのも違う気がする。しばらくは、悪魔のふりしてここらで暮らしてみるか?


「おいしかったです。すいません、ご相談があるんですが?」

「なんだい?」


「この辺りで、働き口はありませんか?しばらくでいいのですが?」

「そんなことかい、じゃあ中央広場へいってみるといいよ。大きな建物があるから、そこがギルドだよ」


「何から何までありがとうございます」

「大したことじゃないよ。あんた名前は?」

「ハーベルと申します」

「変わった名前だね。ハーベル気をつけてお行き、人間には気を付けるんだよ。あいつら狂暴だからね」

「は、はい」


人間が狂暴?なにいってるんだろ?

「じゃあ、ありがとうございました。ギルドへいってみます」

「またおいで」

軽く会釈をすると足早にその場を去った。


「一体どうなっているんだ?人間が狂暴ってどういう?」

道すがら周りの風景を見ていると、平和そのものだった。


「とりあえず、先立つものがなければ何ともならない」

しばらく行くと、大きな町に着いた。この辺りか?宿屋のおかみさんが言っていたのは、


ギルドらしき建物に入って見ると、周りは悪魔だらけだが、全く恐怖を感じない。それどころか受付嬢が優しく声をかけてきた。


「いらっしゃいませ。今日はなに用でしょうか?」

「手っ取り早く稼ぎたいんだが?」

「どんな特技をお持ちですか?」

「魔···」

魔法のことは言わない方がいいかも?

「魔道具を作れます」


「職人さんですか?それでは、このクエストなんかどうでしょうか?」

魔道具職人急募!と書かれている。


「じゃあ、これでお願いします」

「ギルドの登録証をお願いします」

「まだ登録してないんです」

「分かりました。では、登録を先に済ませましょう」

受付嬢は、怪訝そうな顔をしながらも何とかギルド証を発行してくれた。


「では、こちらの工房へ行ってください」

「ありがとう」

俺は、言われるままに工房までやって来た。


「すいません•••、すいません!」

「うるせいな!なんか用か?」

「ギルドの紹介で来たものです」

「おお、職人か!」

「待っていたぜ、俺は、ここの工房長のマギルって言うんだ」

「お前さんは?」

「ハーベルと申します」


「ほう、人間みたいな名前だな、まあいいや」

「ところで、何が作れる?ここでは、主に生活に役立つものを製作している」

「こんなものしか?」

「なんだいこのガラクタは?」


「どうやって使うかも分からんな、使い物にならんな···ギルドのヤツもっとましなの送ってこいよ」

「すいません。ここではどんなものを作っているんですか?」


「まあいい、こっち来い!」

工房の奥へ連れられていくと、そこには10人以上の職人が一生懸命作業をしている。


「おい、ガルマ!コイツを使えるようにしてやってくれ!」

「はい!工房長」

「ガルマさん、よろしくお願いします。ハーベルと申します」

「ハベル?じゃなくってハーベルって伸ばすのか?人間みたいだな!」

「あ、いやハベルです」

「おお、それならいいや」


「じゃあこっち来てまずは見ていろ!」

そう言ってガルマは、やりかけの作業を続けた。


一般的な、魔力を使った魔道具の作り方のようだ。俺は、あまり作ったことはないが、以前、師匠と行った図書館でいろいろ学んだからな。


「ほら、簡単だろ?ただし、作業は丁寧にやれよ!」

「ガルマさん分かりました」

「ガルマでいいよ」


そう言って、作業を進めていった。

「ハベル、やるな!驚いたよ」

「工房長、ハベルのヤツなかなかやりますよ。作業も丁寧だし」


「おおそうか、あれ?そんな名前だったか?」

「はい、ハベルですよ」

「おお、そうか···」


それから、しばらくこの工房で働くことになった。食事も部屋も付いているのでとても助かった。

次回 【我慢の限界】

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