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リローケタブル  作者: ペン図
一章
3/9

二話

「チュートリアル群島って?」

振り向いてデコイズCPに質問する、


「ここは出発前も説明した通り

 各島にある駅を回ってチュートリアルを受ける所です、


 最初の駅ではさっき見せてくれた切符を使いますので、

 持って降りてくださいね」


忘れないように切符をポケットに入れてから、

駅に着くまで海を眺めることにした。


最初の駅が見えてきた、その駅は新しく綺麗で駅舎からは

ここに来た時に見えた灯台が立っている。


電車が減速して止まったので先に降りて待っていると、

デコイズCPが手を振ってから改札の方に向かったのでついて行く。


しばらく歩くと自動券売機の前で立ち止まり、

「切符をこの販売機の紙幣の所に入れてみてください」

と言われたので切符を取り出し入れてみると、白黒のカードが出てきた。


「このカードは?」

「これは君の色々な情報が入っているとても大事なカードですよ。

 今からこれをインプットするからちょっとじっとしていてくださいね」


そう言ってデコイズCPが私の手の平にカードを置くと、

それは水のように溶けて消えた。


「これでインプットが出来たから色々な機能が使えるようになりましたよ」

「機能って?」

「君がいつも使っている携帯端末が常に手のひらにある感じです、

 試しに左手をタップしてみてください」


言われた通り左手を指で軽く押す、

すると手の平にいつも使っているスマホの画面が出てきた。


「ちゃんと機能していますね、その端末はお客様が

 普段使っているスマホの機能だけではなく、

 リローケタブル独自の機能が追加されています。


 独自の機能については試さないと分からないので、

 ここにある灯台の展望デッキでそのうちの二つを

 試してみましょうか。こちらです」


デコイズCPがまた歩き出したのでついて行くと、

待合所の突き当りにエレベーターがあって

それに乗って展望デッキについた。


展望デッキは予想以上に高く周りの景色を見渡すことが出来た、

空はオレンジ色に染まっており朝日で海がキラキラしていて、

ひんやりとした風が吹いていて気持ち良い。


「この駅と向こうの島の間に小さな駅があるのが見えますか?」

デコイズCPが指をさしたのでその方を見たが、

線路はわかったものの駅が遠すぎて見えない。


「すみませんちょっと見えないですね」

そう答えると、


「ならばズーム機能の出番です凝視すると、

 視界をズームすることが出来ますので、

 線路をたどって見つけてみてくださいね」


言われた通り線路を視界にとらえてから凝視すると、

線路が目の前にある位大きく見えた。


いきなり視界が大きくなったので少し驚いてのけぞる、

気を取り直して線路をたどっていくと海の上に風鈴がついていて、

ベンチが二つ置いてある小さな駅が見えた。


「見えましたよ」

と言ったその時急に左の手が震え出した。


手を見てみると携帯端末でよく見るタイプの

電話の画面が出ていて、デコイズCPからかかっていたので電話に出る。


「便利な機能でしょ、こんな感じで機能を使えるから

 端末のヘルプを読んでおいて損はないですよ」

近くにいたはずと思い、隣を見ると普通にデコイズCPがいた。


「何で近くにいるのに電話をかけたのですか?」

「それはこの電話にあるすごく便利な機能を教える為です」


「便利な機能?」

「それは常時通話機能と言って電話中に押すことによって、

 手ぶらで通話し続けることが出来るようになる機能です。

 グループ通話でも使えますよ。


 私は先に電車に戻っていますので、

 景色を堪能し終わったら電車に戻って来てくださいね。

 常時通話機能にしているので、質問があれば聞いてください」


そう言われたので少しだけ景色を堪能した後、

電車に戻って次の駅に向かった。


アプリや機能を確認していると電車がさっき見た小さな駅に止まった。


先に電車を降りて背伸びをしていたら、

「ここではサーバー内の通貨の使い方を教えるよ、

 手の中にある決済機能を使ってこれを買ってみてください」


と言って番重に見た目がスーパーボールみたいな物を

小分け皿に乗せたデコイズCPが電車から出てきた。


「何ですかこれ?」

「これはデコイズが作ったバブルソートって言う固形型飲料水です、

 食べると口の中で弾けて清涼感が味わえます。

 二個100円で、もちろんシュワシュワしない方もありますよ」


「何味がありますか?」

「そうですね味は、ラムネ、コーラ、イチゴ、メロンですね」

「じゃあラムネとメロンを下さい」


「わかりました、じゃあお金の形をしているアプリを起動して、

 決済のボタンを押しマークが出たらこの端末に手をかざしてください」


言われたままに手をかざす、

「ちょっとだけ待ってね」

少し待つと端末から音が鳴った。


「まいどあり、どう簡単でしょ」

いつも使っているスマホ決済とあまり変わらないようだ、

せっかくベンチがあるから座って景色を見ながら食べることにした。


「食べ終わったら電車に乗ってくださいね」

そう言うとデコイズCPは電車に入っていった。


心地よい海風にあたり風鈴の音を聞きながら食べていると夏って感じがする、

食べ終わって海を一望してから電車に乗り次の駅に向かった。

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