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王女様と本心
「もしかして、嘘言ってるの?」
と、アリシアさんが俺に尋ねてくる。さっきの俺の反応を見てそう感じたのだろうけど、俺に言われてもそれは分からない。なんとなくそうなのかなと思うだけで確証はないのだ。
「えっと、俺にはそう感じたんですけど……」
アリシアさんに答えつつイリス様に視線を向ける。
「謝る気、ないの?」
俺が視線を向けるとアリシアさんがイリス様に問いかける。
「……はい」
流石のイリス様もアリシアさんには嘘をつけないようだ。けど謝る気がないのかと問われてはいって語れるとは、これは本当に謝る気はなさそうだ。
「イリス!何故じゃ!」
焦ったように問い詰めるルルムファさん。多分だけど焦っているのはアリシアさんの顔が怖くなったからだろう。
「……すみません。正直に言って平民に謝る気なんて持てないのです。いくら魔王様に言われても本心は変えられないのです。
私にとって平民とは利用する道具。魔王様に不純な心で近づこうとしたのは不敬だと謝罪の心はあっても、道具である平民を利用しようとしたことに悪気は感じません」
そんな本心を話すイリス様であった。




